筑前国の姪浜めぐり⑨ ~能古島・牧の神~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

能古島展望台から
北へゆくと

思索の森(しさくのもり)
があります。



能古島で晩年を過ごした
作家・壇一雄(だんかずお)が

思索にふけりながら
散策した森だといいます。

 



ここにもまた、
奇岩・巨石がたくさん
ころがっていますね。

 

どれも

古代信仰の跡にみえてくるのは

「思索」の森だからでしょうか爆  笑キラキラ

 



そのなかに、
「いざなぎ石」と
「いざなみ石」という

人工のモニュメントが
ありました。

 



能古島は、
伊弉諾尊(いざなぎ)
伊弉冉尊(いざなみ)
が最初につくった

オノコロ島だという
伝承があるのだそうです。

 

さてさて、どうでしょうか?

 

凸面の

いざなぎ石と

 



凹面の

いざなみ石

のようですね。



 

岩を追い求めて
森のなかを歩き回るうち

自然遊歩道まで
出てきてしまいました。


海中には、
象瀬(ぞうのせ)
という岩も見えます。



能古島の北部一帯は
大泊といい

古代には
牧場(まきば)があった
といいます。

 



これは、
諸国牧(しょこくまき)
といわれる
官営の牧場のことで

軍馬や貢馬や駅伝馬の
産地とされたり、

各地からおくられた馬を
放牧して育てる地
でもあったようです。




軍備増強や土地開発には
欠かせない施設であり

牧場の発展が
地域発展の鍵でも
あったようです。



飛鳥時代から
江戸時代にかけて
ながらく

ひとびとの生活を
支えたきたのが
牧(まき)のようですね。



宇治川(うじがわ)の戦いで
名をはせた

「磨墨(するすみ)」という馬も
能古島産だというようです。

海中よりあらわれた
海馬と

牧場の牡馬との間に
うまれた馬で

墨のように真っ黒だった
ようですね。

 

ただ、磨墨の産地は

馬込(東京都大田区)という説もあり

大田区の萬福寺には

磨墨像もあるといいます。

 

 

さて、そんな
牧場の守護神として
祀られたのが

『牧之神(まきのかみ)』
だといいます。

 

能古島にも、牧の神を祀る

牧之神(まきのかみ)神社

がありました。

 



ガイドやパンフレットには
「牧之神大明神」
とあるようですね。

神仏習合の時代には
牧の神として

馬頭観音(ばとうかんのん)
祀られていた地域もおおかった
といいますから、

もしかすると、能古島の

牧の神は馬頭観音だった

のかもしれませんね。

 

だからこそ、神仏習合名の

「明神」というのでしょうか?

 



こうした、

牧場に祀られた
牧の神信仰

いまでも
各地に残るようです。



現在の祠は、
1799年に
建てられたものだといいます。

能古島でも
2番目にふるい社

だといいますから

 

それ以前から、祀られていた

のかもしれませんね。



古くは
牧大明神三社
ともいっていたそうです。

「三社」とは
いったいなんのこと
どれのことでしょう?

 

 

牧之神神社のある一帯は

牧の神公園というようですね。

 

かつては、

もっとひろい境内があった

ということでしょうか?

 

お隣には、ご神木のような

根強い樹がありました。

 



牧の神信仰は、こうした

樹木や磐座などの自然物を

ご神体とすることがおおいといいます。



さて、今回の
能古島の旅はここまでです。

のこのしまアイランドパークや
也良岬(やらのさき)へは
ゆくことができませんでしたので

またいずれ
訪ねてみたいです。



博多湾にうかぶ

謎の島・能古島について
すこしでも知れたことが、

福岡出身のぼくとしては
とてもうれしいですキラキラ爆  笑キラキラ

 

 

 

↓よければクリック

↓お願いします。


神社・お寺巡りランキング

 

 

筑前国の姪浜めぐり ~終~

 

 

☆姪浜めぐり全記事リスト☆
筑前国の姪浜めぐり① ~衵ノ浜~
筑前国の姪浜めぐり② ~住吉神社~
筑前国の姪浜めぐり③ ~小戸大神宮~
筑前国の姪浜めぐり④ ~小戸妙見神社~
筑前国の姪浜めぐり⑤ ~能古島・白髭神社~
筑前国の姪浜めぐり⑥ ~能古島・龍の宮~
筑前国の姪浜めぐり⑦ ~能古島・早田古墳~
筑前国の姪浜めぐり⑧ ~能古島・山頂と磐座~
筑前国の姪浜めぐり⑨ ~能古島・牧の神~