最初に世情を少しだけ。

ウクライナ国内でのロシア軍の旗色が悪そうだ。そうなるとウクライナの軍事拠点に対して戦術核兵器が使用される確率が高まる。プーチン大統領はその時期を綿密に計算しているだろう。

習近平主席の続投が決まったが、その政権の集大成として台湾併合を視野に入れていることが明確になった。武器の使用も辞さない構えで、武力衝突により米軍基地が存在する様々な国と地域も攻撃の対象になる可能性が出てきた。

これらが同時並行で発生した場合、第三次世界大戦や全面核戦争への発展も現実味を帯びてくる。

日本のバブルと円安とインフレは相変わらずで、頑なに方針をまげない黒田総裁による、統計の数値だけを見て現実を無視する典型的なお役所仕事のアホさ加減にはもうウンザリしてきた。膨大な国の財政赤字を日銀が支えるという構図も気がかりで、いつかは両者とも破綻して共倒れになるのではなかろうか。

本題に入るその前に、最近の私の読書から感想をひと言。

オウィディウスの"変身物語"の中にシェイクスピアのロミオとジュリエットの原型と思われる内容を見つけた。変身物語ではピュラモスとティスベの名前で登場する。勿論、シェイクスピアの昇華のレベルには遠く及ばないが、仲違いする両家に生まれた若者の性急すぎる恋や、わずかなすれ違いが悲劇を生むという結末はそっくり同じだ。

つまり変身物語は神々の心情や人々の変身を表現するという思想的な価値よりも、神々を含む架空の物語としての文学的価値の方が遙かに大きいに違いない。

歴史的事実と架空の世界を描いたホメロスの叙事詩、宗教的世界と社会批判を描いたダンテの叙事詩、歴史的にはそのほぼ中間に位置して神々と人々の世界を描いたオウィディウスの架空の物語という風に理解すべきなのだろう。そしてその物語はシェイクスピアへと繋がっている。

さて、本題に入ろう。

記憶力が悪いので正確な日時は憶えてないが、私のインターネット環境の昨年から今年にかけての変化をまとめておこう。

まず最初は、自宅のWi-Fiルーター更新の話。

ネットで、一般家庭のWi-Fiルーターがハッキングの対象とされたりサイバー攻撃の道具として利用される場合がある、という記事を読んだ。

これにはWi-Fiルーターのadminのパスワードが自明だったりファームウエアが古いままで更新されていないこと、既にサポート期間が終了している製品を使い続けていること等の状況も、重大な要因として含まれるらしい。

青天の霹靂というか私としてはまったく思いがけないことで、早速、自宅のWi-Fiルーターの取説を取り出して、ブラウザでWi-Fiルーターの管理画面を調べてみると、ネットの記事の通り私のルーターは旧式で、adminのパスワードも"password"と自明だった。勿論、ファームウエアの更新もやっていない。

そこでWi-Fiルーターの管理画面のパスワードを変更して、ファームウエアも最新のバージョンにネット経由で更新したが、ルーター自体が古くサポート期間が終了しているはずなので、この際買い替えることにしてネットで購入した。

購入した製品は5GHz周波数仕様を含むWi-Fi6規格のもので、adminのパスワードも出荷時点で"password"ではなく、ランダムな英数字の組み合わせになっていた。

新ルーターを設置し接続した後に、その管理画面からそのファームウエアも最新のものに更新した。今後、定期的にファームウエアの新バージョンがないか管理画面から確認した方がよさそうだ。

新ルーターに対してパソコン、スマホ、PS4等は簡単に接続できたが、AOSSボタンを長押しする設定法のプリンタが、何度やっても設定エラーが表示されて、上手く接続できなかった。

プリンタが古すぎて、双方のAOSS機能の仕様がマッチしなかったのだろう。

そこで取説にあった旧ルーターから新ルーターへの設定情報コピー機能を実行してみると、それは正常に動作して、何とかプリンタも接続できた。

その古いプリンタもその後故障して、新しくタッチパネルやコピー機能や両面印刷等が使用可能な高機能プリンタに買い替えた。そして新プリンタは難なく自動的に接続できた。

Wi-Fi6はBluetoothとの障害もなさそうで、PS4コントローラーもBluetooth設定でもスムーズにキャラクターが操作できる。勿論、Bluetoothスピーカーも問題ない。

Wi-Fiルーターがハッキングやサイバー攻撃に利用されるとは思ってもみなかったが、それを知らされたことで、Wi-Fiルーターを買い替える踏ん切りがついたとも言える。プリンタも含めて金は少しかかったが、セキュリティーが向上し結果的にはよかった。

次は実家のネットワーク環境の話題。

何年も前に実家でもネットワークを使いたいと考えて、最初、安価で低速のADSLを契約し、その後、高速ADSL契約に切り替えた。そのADSLも時代の変化で廃止されることになり、今年の三月末がその廃止期限になっていた。

その対策を考えると、二つ思い浮かぶ。

一つは光回線を引く方法。私の実家も電柱には光回線が来ているようで、NURO光のサイトを調べると私の実家もサービス対象エリアになっている。ただこの方法には、近くの電柱から実家の居間まで光ケーブルを引く工事が必要で、その後、光モデムの到着を待つという手順になる。

もう一つは携帯電話の電波を利用する方法。昔からあるモバイルWi-Fiと呼ばれるものが代表格だろう。ただし私の場合は実家で使えればよくて持ち歩く必要はない。

決めかねているうちに実家のADSL契約をしているSoftBankから電話がかかってきた。実際にはSoftBank系列の営業会社だろうが、実家のインターネット環境をどうするかという催促の電話だった。話をするなかで自宅と実家の往復の交通費が約3万円であることを考えると、光回線工事と光モデム受け取りという二段階の手順が必要な光ネットは面倒で、携帯電話の電波を利用する方がいいと判断した。

とはいえ持ち歩くモバイルWi-Fiは必要ない。さいわいSoftBankにはSoftBank AirというAC電源につなげて使う固定Wi-Fiサービスがあり、私の実家もそのサービス対象エリアに入っていた。そこでSoftBank Airの契約をした。

三月下旬の土曜日に父の十三回忌の法事が実家で予定されていたので、その前日の金曜日に固定Wi-Fi機器が実家に届くように配達日時を指定し、さらにその前日の木曜日に私が帰省というスケジュールにした。父の十三回忌の法事は母の三十三回忌の法事も兼ねていた。

固定Wi-Fi機器が届く予定日、私が居間で待っていてもなかなか届かない。実家の玄関に行ってみると不在通知の紙が置いてあった。どうも実家の呼び鈴の電池切れで鳴らなかったようだ。急いで不在通知にあった電話番号に電話してその日のうちに機器を入手できた。

固定Wi-Fi機器は4G/5Gの両方に対応しているが、勿論、実家は4Gのサービスだけ。

それでも実家に持ち帰ったノートパソコンは気にならない速度で通信しているようで、ファイルのダウンロードも特に遅いとは感じなかった。実家近辺は田舎なので携帯の電波が比較的空いているのと、5GHz Wi-Fi仕様が関係しているかもしれない。

最後は自宅のインターネットのプロバイダ変更の話。

私はauの携帯電話を使っているが、プロバイダを変更するとau携帯電話を使う人は割引が受けられるという営業の電話を受けたことが、昔から何度かあった。

その時はauと契約しているプロバイダがJ-COMのケーブルテレビのインターネットとセットになっていて、モデムや固定電話機をテレビ端子の近くに移動する必要があった。それが嫌で断っていたが、今回、光回線と光モデムは同じでプロバイダだけ変更すれば割引が受けられるという電話があった。

それまで自宅は、フレッツ光のNTTの光回線と光モデムにOCNプロバイダという構成だったが、プロバイダだけBIGLOBEに変更すればいい。

8月下旬にプロバイダ変更を了承し、その際、事業所変更承認番号を取得する必要があるというので、確かOCNに電話して2つのコードを取得。それをBIGLOBE関連の営業会社に連絡した。その後、数日から一週間程度の間隔を置いて封書やハガキが届いた。

BIGLOBEから来た封書の中にプロバイダ変更処理に関する書類が含まれており、9月中旬にBIGLOBE開通の予定とのこと。

そこでBIGLOBE開通の日の当日にプロバイダ変更処理を開始したが、新プロバイダの料金支払い手続きで必要になるau idのidコードとパスワードがわからなかった。

なおプロバイダの接続料金には、NTTの光回線と光モデムの使用料も含まれていて、実質的にインターネット接続料金と言えるらしい。

とりあえず先に進んでBIGLOBEの新アカウントにログインして、その中にau idのidコードは表示されていたが当然ながらパスワードは不明のまま。結局、支払い手続きが実行出来なかった。

もう一つ、プロバイダ変更処理のカギとなる光モデムの接続先変更が必要なのだが、自宅の光モデムにログインすると、接続設定画面がグレーアウトしていて変更できなかった。IPv6オプションが適用されていたからで、プロバイダ変更の書類にはその場合は処理が不用だと書いてあったので、そのままにしておいた。

IPv6のvはバージョンの意味。IPv6オプションとはIPv6 over IPv4のことで、IPv4のペイロードにIPv6を乗せること。ハードは変えずにソフトの内容だけを変更するので大差はない。勿論、IPはインターネットプロトコルの略称。

数日後に、BIGLOBEからメール(email)が届いて、IPv6オプションはOCNにより設定されているのでBIGLOBE側からは変更できない、OCNに連絡してIPv6設定を解除してもらう必要がある、ということだった。

それならプロバイダ変更処理の書類にそう書いとけよと思ったが、ともかくOCNに連絡してIPv6オプション設定を解除してもらった。それは光モデムのPPPランプの点灯で確認できた。

再び光モデムにログインして、接続先をBIGLOBEに変更。

なおBIGLOBEでもIPv6オプションが設定できるらしいが、プロトコルが異なるだけで通信速度は大差がないようなので、IPv6オプションは申請しなかった。

新プロバイダ料金支払い手続き用のau idのパスワードが不明な件は、auに電話で連絡してそのau id用のパスワードを再発行してもらうようにお願いした。勿論、パスワードは新規に設定された。

その後、今回の資料を整理していたら別の封筒が出てきた。

その封筒にはauから来たハガキが入っていて、au id用のパスワードが記載されていた。当然ながらパスワードは既に変更されているので、そのハガキは使えない。

結局、新パスワードが記載されたハガキが郵送で届くまで、一週間程度待たされた。

どうも封筒やハガキは数日から一週間程度の間隔をおいて複数来ていて、その順番は以下のようだったと思われる。

1. BIGLOBE関連の営業会社から案内の封筒が届く
2. au(KDDI)からau idとパスワードを記載したハガキが届く
3. BIGLOBEから光モデム変更用資料を含む封筒が届く
4. BIGLOBEからBIGLOBE関連のidとパスワードを記載したハガキが届く

私は2.のハガキを1.の封筒に入れて保管し、4.のハガキを3.の封筒に入れて保管。

それでBIGLOBEが開通した時には、3.の封筒のみを取り出して、1.の封筒の存在を忘れてしまっていたのだ。まさに私の記憶力の悪さゆえの失敗と言える。

さて去年の夏に、防水のはずのiPhone7に水が入ったようで液晶画面の表示がおかしくなったので、auショップでiPhone12に買い替えた。その際に店員に勧められてau PAYとそのクレジットカードを申し込み、以前に東京ガスでまとめていた電気とガスの料金支払いをau電気とガスに移して、携帯電話の料金を含めてそのカードで支払うように変更した。そのau idは携帯電話の番号をidとしたものだった。

今回、プロバイダをBIGLOBEに変更した際の接続料金は別のau idで設定されていたが、一つにまとめることが可能なので、プロバイダの接続料金も携帯電話のau idに移して、一つのau idでまとめて支払えるように変更した。

携帯電話と電気ガス料金に加えプロバイダ接続料金もau PAYで支払う方式になって、貯まったPontaポイントはau PAYポイントに付け替え、たまにコンビニでジャックダニエルに化けている。