さあ、DISC1の楽曲解説もついに終盤となってきました。

今回は発売順で収録しているので、この辺はもう最近に感じますね。



と言ってもまだまだ終わる気配のないこの企画(笑)

最後までどうぞお付き合いください。



そうそう、「この楽曲解説を本にしてください!」との声が多くて嬉しい限りです。ブログテーマで[ベストアルバム楽曲解説]というのを追加していますので、そこからバックナンバーに飛べます。いつでも読み返せるようになっているので、ぜひ時間がある時にでもゆっくり読んでください。










MAY'S OFFICIAL BLOG | NAUGHTY BO-Z


MAY'S OFFICIAL BLOG | NAUGHTY BO-Z

[DISC1]
01. My Everything
02. Daydream
03. KISS ~恋におちて...冬~
04. I WISH
05. I LOVE YOUが言えなくて
06. ONE LOVE ~100万回のKISSでアイシテル~
07 永遠
08. 星の数だけ抱きしめて
09. 遠くへ ~Spread Your Wings~
10. SUPER SONG
11. 君に届け...
12. WONDERLAND
13. BONDS
14. 今宵、月の下で feat. 上妻宏光
15. SKY
16. Smiling
17. ダイヤモンド

[DISC2] ※初回盤のみ
01. Sha la la...
02. REAL
03. Roots Of Mine
04. Appreclation
05. Teddy's Story
06. LOVE SONG ~今なら言えるよ~
07. 梢
08. さよなら、ありがとう。
09. MaMa(2009)
10. 線香花火
11. あなたが好きです。
12. JULY (Album Version)
13. LOVE (New Version)
14. せつなさをとめて
15. True Love Story
16. I Remember You
17. 日曜日の歌










Self Liner Notes >>> Vol.5
BONDS
2010.09.14.

---"絆"という意味を持つ友情ソング

MAY'Sにはあまりないタイプの、エレクトロなダンスチューン。みんなで拳を高く上げるライブパフォーマンスが印象的が楽曲です。"絆"という意味を持つ言葉をタイトルにしている通り、親友との友情を歌った歌詞になっています。TVドラマの主題歌として書き下ろした楽曲なので、番組プロデューサーさんからのオーダーや、脚本を読んだイメージなどを膨らませて制作に入りました。何曲か候補を作ったんですが、即決でこの曲を選んでもらえましたね。「ドラマのイメージにドンピシャです!」っと喜んでもらえたのが嬉しかったです。

友達同士の歌という事で、歌詞も"話し言葉"のようなスタイルで書かれています。まるで会話してるみたいですよね。とくにラストのサビに向かう前のブレイク、ここで女性の笑い声が入っているのわかりますか?これ、実は本当に女性同士が会話してる声をサンプリングしているんです。ちなみにYouTubeで見つけました(笑)女子大生が友達と遊んでる様子をホームビデオで撮影している動画があって。その動画から笑い声だけを抜き出して使っているんです。YouTubeのおかげで、近年いわゆる"効果音素材"には困らなくなりましたね。

PVもダンサブルでド派手な仕上がりになっています。こちらの監督さんは他にも『KISS ~恋におちて…冬~』、『恋をしてた ~Say Goodbye~』、『SKY』、『Smiling』を手がけてくれています。そう、"ノーティーさんを最後にチョロっと出演させる"という技法を生み出した、キス恋の監督さんです。今回は僕もわりと多めに出演しているので、珍しいタイプのPVですね(笑)多くのダンサーさん達がエキストラで出演してくれて、まるで本物のライブシーンのような迫力のある仕上がりになっています。





今宵、月下で feat . 上妻宏光
2011.11.16.

---9年越しの 完成作。

『Daydream』に続く、和風コラボな楽曲です。津軽三味線の上妻宏光さんとコラボレーションしています。舞子のお父上である、片桐栄山氏には尺八で参加していただきました。レコーディングの時は、お母様も一緒に上京。『Daydream』の時もそうだったんですが、親子が揃うと"家"みたいな空気になるんですよね。和やかな時も、議論してる時も(笑)お母様も差し入れでいっぱいお菓子を持ってきてくれるし。なんていうんですかね、友達の家でたくさんお菓子が出てくるみたいなアノ感じです。そんなアットホームな空気感のスタジオで、とっても穏やかにレコーディングを行いました(笑)

実はこの曲もインディーズ時代に作られた曲なのです。今から9年ぐらい前でしょうか?MAY'Sが結成して間もない頃、実験的に作られた"和風コラボ"でした。しかし80パーセントぐらいまで完成した状態で、そのまま手を付ける事なく眠っていた楽曲だったのです。「いつかちゃんと作りたいな」っという思いは強くあったのですが、『Daydream』の時にも書いたように民謡に対する舞子の意志 もあり...。9年後のこの時まで、ひたすら眠り続けていました。もう1度に世に出る事になったきっかけは、NHKの音楽番組のとある企画でした。憧れの上妻宏光さんとコラボレーションが出来る事になり「あの曲をやるなら今しかない!」という事で、もう1度引っ張りだしてきたのです。学生気分がまだ抜けきれていなかったあの当時。そんな頃に作った楽曲が、まさか上妻宏光さんと一緒に生まれ変わるとは。音楽を続けてきてよかった思えた大きな瞬間でしたね。

サウンドだけではなく、この曲は何といっても歌詞が特徴的ですよね。いわゆる"古文"的な言い回しになっていて、まるでタイムスリップしたかのようです。独特な世界観を余計に強調していますね。まさに「姫君の恋」といった感じでしょうか。【おぼろ月を眺めながら、籠に揺られる一人の姫君。本意ではない相手に嫁いでゆく最後の夜。】そんなストーリーが思い浮かんできます(笑)





SKY 
2012.06.13.

---MAY'S復活を象徴する楽曲

2011年の終わり、長い活動の中で1番の出来事が起きました。"MAY'S活動休止"です。度重なるライブとレコーディングによる舞子のノドの不調。それが限界に達し、ついに手術をする事になったのです。それから半年…この『SKY』という楽曲は、まさに完全復活を象徴する楽曲として発表されました。

この楽曲を一言で言うならば、"運命に翻弄された楽曲"といった感じでしょうか。何度も姿を変えて歌ってきたこの楽曲。初めて世に出たのはアルバム『Cruising』のインタールードでした。インタールードとは、アルバムによくある1分程度の楽曲です。場面転換代わりに収録される事が多いですね。『#1 Improvisation: Outro』と名付けられたそのインタールードは、タイトル通りまさに"即興"で録音されたメロディーでした。LAの街角でポータブルレコーダーを使って、アカペラで録音したワンフレーズ。それが『SKY』のあのメロディーだったのです。

- いまはどんなに泣いても 泣いて泣いて泣いて泣いて泣きやんだら 明日は晴れる気がするよ きっときっときっときっときっと晴れるだろう -

それから時が経ったある日。この"何の変哲も無いメロディー"に、ふと伴奏を付けてみたのです。それはほんの遊び心でした。ところが...スタジオで初めて聴いた舞子のリアクションは、僕の想像以上のモノでした。目に涙を浮かべながら「歌いたい!今すぐに歌いたい!」っと声をあげて喜んだのです。それから数日後、舞子の強い願望により、『Live Tour 2011 Cruising』でサプライズとしてこの"曲"を披露したのです。たったワンコーラスだけど、"曲"になったこのフレーズには、日本中からたくさんの声が届きました。「あの曲のタイトルは?」、「発売はされないのですか?」などなど。僕らは嬉しい反面、戸惑いもありました。本当に遊び心で作ったので、リリースする予定もなければ、その先どうするかなど何も考えていなかったからです。

ツアーを終えて数日後。ついに舞子のノドが限界に達し、僕らは活動休止をする事となりました。リハビリの間、舞子は一つの楽曲に勇気付けられていました。そう、『SKY』と名付けられたこの曲です。"どんなに泣いても明日は晴れる"、1年前の自分が書いたフレーズが、何よりも励ましになっていたのです。「私が復活する時は、この歌で復活したい。」そんな強い意志をスタッフも受け止めてくれました。そして復活の日。2012年3月9日に行われた復帰ライブで、この曲を"完全な曲"として初披露したのです。歌に対する想い、10年間活動してきたMAY'Sへの想い、"音楽"というフィルターを通して感じたモノ全てを書き上げた歌詞は、まさしくMAY'S復活にふさわしい作品となりました。

みんなの心に広がる青空がいつまでも晴れるように。太陽のようなあの笑顔がいつまでも輝けるように。ここにいるあなたのためにこの歌を。





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