スイカの果実肥大

スイカの果実は、雌花が咲いた当日の大きさはわずか数グラムですが、一月半経つと成熟し、8~10㎏くらいの大きさになります。

では、スイカの果実が大きくなるとき、細胞はどのようになっているのでしょうか。

細胞の数が増えて肥大するのでしょうか、それとも細胞自体が肥大するのか、果実の肥大と共に細胞の大きさについて顕微鏡で調べてみました。

 

 

写真の様に一週間足らずで10倍以上の大きさになります。

では細胞はどうでしょう。

 

 

 

雌花が開花した当日の果実の細胞に比べて5,6日目には一つの細胞が10倍以上になっていることが分かります。

同じ日数でも、大きい果実の方が、細胞の大きさが比較的均一のように見えます。

小さい方は、大きな細胞もあれば、小さいのもあり、均一に大きくなっていないようです。

では、成熟した果実ではどうでしょう。

 

 

果実の大きさに大小ありますが、種が色づいていることから成熟した果実だと分かります。

大きなスイカと小さいスイカの成熟した果実の細胞の大きさを比較すると、小さいスイカの細胞の方が逆に大きく見えます。

不思議ですが、大きなスイカの方が、それだけ細胞の数が多いことになります。

いずれにしても、開花した雌花の子房から1000倍以上にスイカの果実が大きくなるのは、細胞自体が大きくなるためだと、顕微鏡写真からはっきりと分かります。

 

 

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