春の雪、冬の華

春の雪、冬の華

詩を書いています。

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あんた よく来た

変わり映えのない
大きな口で 大きな目で

とてもじゃないが平和を叫べないから
帰ってきたのだとしても

あんた よく来た

間違えて墨を舐めてしまった時
こんなに変な味があったんだと

好きな奴とくだらない喧嘩をして
帰ってきたのだとしても

絵の具の筆を洗った水が

白い画用紙を滲ませる

そうやって少しすすけた色を

幾つも幾つも零して知った

ひとつ あなたは目薬が嫌い

ひとつ あなたは犬が嫌い

ひとつ あなたはレーズンが嫌い

ひとり あなたは目を腫らしてた

白 というあなたが既に

目の前に いたはずなのに

よくよく触れた あなたの色は

とっくに複雑になってしまった

顔色をうかがえば

意味づけを 探している


それは

知られたい 見られたい 触られたい ○○られたい

大好きなのね ね


両手の爪が いつまで経っても伸びやしない

嘘つきの 強がりの 痛がりの ○○の

きれいな人は どこにいる















夏の蝶 空横断して雲になれ
初めまして こんにちは

私は死者の国から来ました

いかがですか 真昼に見る夢は


夢で流した涙をまた 

目覚めてからも流している


またお会いしましたね こんにちは

そうです 以前は よく散歩をしていたものです

珍しく お顔色がよろしいですね


ベランダに干した洗濯物が

はためく音で我に返った


お久しぶりです こんにちは

そろそろ忘れたころだと思っておりました

いえ少し からかっただけですよ


古びたラジオがいつものように言葉を失ったので

ふてぶてしく電源を落とす 
麦わら帽子は 忘れられ
次の夏まで 眠っている

君の頭は 大きくなった
アイスクリームは 控えていてね

あんなに泣いたこと
嘘みたいに思えるから

転んで 転んで サヨナラ
上履きの かかとを踏んで ワガママ


麦わら帽子は 忘れられ
次の夏まで 眠っている

君の手足は 飛行機雲の
軌道みたいに 真っ直ぐ伸びた

言葉を飲み込んだ
触れて仕草で伝えて ね

本気で 怒って サヨナラ
校庭の 歓声の中で ゴメンネ

 

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砂のお城は崩れない

 

月の光をこっそり浴びて

 

あなたの帰りを待っています

 

砂のお城は崩れない

 

そろそろ寂しくなったころ

 

月も涼しくなってきた

 

砂のお城は崩れない

 

わたしひとりで作ってしまった



砂のお城は崩れない



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ところで
さっきのお前 誰だった

題字にしたなら 
さぞ
震えた文字に なるのだろうなあ!

自分で自分を嗤ってはいけない
けれど
笑い飛ばすべき時があり

果てしなく 迷っているので
おれは
懐中電灯が必要だったが
およそ
松明くらいしか 扱えないでいる

窓を閉めて カーテンも閉めた
おい ところで
さっきのお前 誰だった と
耳元で騒ぐ者

いくらおれといえども 勝手に
おれの心に土足で入ってきてはならないよ

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ほ ほ ほたるはひかる

ほ ほ ほたるはとんだ

ほ ほ あなたは居ない

ほ ほ かなしいうたを

ほ ほ ひとりでうたう

ほ ほ たのしいうたも

ほ ほ ひとりでうたう

ほ ほ 恋する時だけ

ほ ほ みんなと出会う

ほ ほ みじかいいのち


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隠れ家は ずっとずっと待っている

落ちぶれて 投げやりで やさぐれて

隠れ家は ずっとずっと待っている

夢中で集めた木の枝も 

大きな葉っぱも朽ち果ててなお

隠れ家は ずっとずっと待っている

コンクリートの道ができても

大きなお家が建ってしまっても

隠れ家は ずっとずっと待っていた

誰もが忘れてしまっても

あなたが忘れてしまっても

ずっとずっと待っていた

ずっとずっと待っていた


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