心豊かな生活が送りたくなると、私はよく、ヨーロッパの国々の生活について書かれた本を読みます。
今回読んだこの本も、読んでいるだけでワクワクしてきました。
↓引用&編集。

‐‐‐‐‐

●イギリスは日本と同じく少子化、高齢化が進み、生活費は高く、住宅バブルで家賃も高いと、厳しい現実が揃っている。いくら税金を納めても、将来受け取る年金は今よりもっと少なくなるだろうと予測するむきがあるのも事実だ。
それでもイギリス人の多くは40代にさしかかる頃から人生の楽しみを追求し、こう語る。
”金はためるものではなく、使うものだ。”
こういえる理由の一つにイギリス人の高い持ち家率がある。日本61%、アメリカ69%、ドイツ43%、イギリス71%。これが生活の安定につながっている。
これにはコツがある。家をローンで購入する際、その返済を定年間際で終了できるように組む。そしてローンが終わる定年後は家を売却し、ダウンサイジングして小さな家に住み替え、余剰金を老人ホーム入居費用など老後の生活費にあてる。
つまり、私達が銀行に預金するお金をイギリス人は家につぎ込み、リフォームや庭作りなどに精を出し、魅力的な住まいを維持することで、自分の資産をふくらませていく。

●イギリス人は思い出話よりも、自分の暮らし全般を現在進行未来形でよく語る。

リーズで清掃業に就く50代の男性に物価の高いこの国で生活するのは大変でしょうと尋ねると、俺の人生は順風満帆だと笑った。「怖いのは、したいことがなくなったときだ。会いたい人もなく、行きたい場所もない心を病んだような状態になることが一番怖い。」質素な生活を送る彼はとりたててお金について考えこんだ事はないと言った。彼は最近、友人から格安でキャンピングカーを買った。これでイギリス中、スキン場所に寝泊りできると喜んだ


イギリス軍事部のIT部門で管理職に就く男性。貯金3000万円を迷わず使い切った。長年憧れていた小さな村にある2寝室の小さなコテージが売りに出たからだ。現在貯金は100万程度。先月は暖炉周りを総取替えし、煙突掃除人を呼び、クリスマスに向けて火をたく準備をしたため、さらに出費がかさんだ。「貯金がなくなっても不安にならないよ。僕は理想のコテージを手に入れ、こんなに美しい村に住んでいる。今は軍でああと何年働こうか、その後はここに住んで何ができるかとワクワクしている。」
40代で1年間アジア旅行に出る、街のティールームを買い取るなど、お金を使うことに躊躇しないイギリスの人々。
その根底には、今を幸せに生きるという私達が忘れかけていた考えがあった。

●福祉について。「国に頼っているだけじゃない。私達イギリス人は、自分達の力で老人ホームやホスピスを支援している。」それが”チャリティーショップ”。
イギリスの町や村にはアンティークショップと同じくらいのチャリティーショップと呼ばれる店がある。地元住民はここに、家庭の不用品ー古着、靴、アクセサリー、おもちゃ、カーテン、CD,テーブルクロスーなどを持ち込む。それをボランティアで働くスタッフが修繕したり、洗濯・アイロンし、値札をつけて販売する。
各チャリティーショップにはそれぞれ運営目的があり、看板にそれを店名として掲げている。
”ガン撲滅支援” ”50歳以上の退職者再雇用を促すため” ”中高年・高齢者にコンピュータを教えたり仕事を紹介する””犬のための活動支援”。
現在イギリスには6500店のチャリティーショップがあり、年間総売上は、800億円。1店舗当たり1230万円。
その利益に対しては、法人税・消費税は免除。チャリティーショップに店舗を貸すオーナーも不動産税が一部免除など、イギリス政府も徹底してチャリティーショップを支援している。



‐‐‐‐‐


チャリティーショップのシステムは断捨利がはやっている日本でも取り入れたいシステムです。


ただし、不用品は集まるが、ボランティアで働くスタッフが集まるかどうかだと思います。
週2,3日でいいので、地域の人が強制でなくスタッフとして参加できたらいいなと思います。
地球にも福祉にも優しいですよね。

国の良さは各国それぞれだと思います。
中でも私はイギリスの良さが好きです。
生活したことはありませんので、実際はいろいろ大変なこともあるかもしれません。
けれど、世間体を気にせず楽しむスタンスが良いなあと思います。
また、ボランティア・寄付の歴史が古くからあるところもいいなあと思うところです。
他にも、ミュージシャンがオーガニック野菜を作ったり、高齢の方が明るい色の服を着ているなど、紹介したいエピソードは他にも多々ありました。


同じ著者の本です。↓
★本 『仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識』  井形慶子 著
 : http://ameblo.jp/naturin888/entry-10724328584.html