会社を解散した途端。
今まで親切にしてくれてた人たちがいきなり冷たくなった。
周りにいたほとんどの人が、その時いなくなった。
そして、奥さんが子供を3人連れて出て行った。
「今までずっと苦労ばかりしていたけど、それはいつかの未来に見える安定した暮らしを夢見てたから。
でも会社を解散して村づくり⁈
ただでさえ土日も休みなく、朝早くから夜遅くまで頑張って来たのに、突然それを手放して村づくり⁈
頭おかしいんじゃないの?」
まあそうなるよな。
とても気立てが良くて美人で働き者のよく出来た奥さんだった。でも可愛い子供たちを連れて出て行った。
ひとりぼっちになった。
仲良いと思ってた人たちが全員冷たくなって、
それがあまりにも悲しくて、
俺の心はズタズタになっちゃった。
6400万持ち逃げされた時とは比べものにならないほど、孤独だった。
この時が俺の最初の人生のどん底。
金がないとか、でかい借金があるとかよりも、一番つらかったのが、ひとりぼっちになったこと。
それまでは借金があっても、まだちやほやされてて周りには人がいっぱいいた。
でも、解散した瞬間から誰ひとり、俺を応援してくれる人がいなくなった。
俺に話しかけてくれる人もいないし、
優しくしてくれる人もいない。
周りに誰もいないんだ…。
つづく。