前の記事で中退した地元の高校の悪口をこれでもかと書いたから、今日はその高校で出会った最高の悪友の話を書こうと思う。
自称進学校らしく理不尽に提示される課題や勉強時間を真面目にこなす生徒が多い中、彼女と仲良くなった。
その切っ掛けは授業のボイコットだった。
昼休み、私が一緒にお弁当を食べるクラスメイトに彼女と同じ中学出身の女の子が居て、たまに彼女がよそのクラスからお弁当を食べに私の居るクラスに来ていた。
「5限ダルいなぁ」みたいな話をしていたら、「ボイコットしようよボイコット。次の授業の時間、保健室集合ね」という素敵なデートのお誘いをもらった。
私は常にボイコットしたかったし、この頃から普通に遅刻も当たり前にしてたけど、授業をボイコットしたがる自分以外の生徒に出会ったのが初めてで、悪ノリして約束通り、保健室での健全なデートを果たした。
養護教諭に学校の愚痴を二人でひたすらぶちまけていた気がする笑。
そこから、よく保健室で待ち合わせするようになったし、プライベートでも連絡を取り合うようになった。
何か気が合うっていうわけじゃないんだけど、人との距離の取り方が似ている印象があった。
だから一緒に居て居心地もよく、何があったわけでもないけれど、彼女を信用していた。
授業をボイコットしまくるくらいだから、彼女もメンタルを病んでいた。
私も病んでいたから、病んでる者同士じゃないと話せないようなことも、たくさん話していた。
何を分かりあったわけでもないけど、話せるだけで、何もかもが私は満足だった。
彼女は結局亡くなってしまったのだけど、もしあの大嫌いだった学校で、メンタルを病み散らかした状態で、自分のことを話せる人が一人も現れなかったら、私は学校を中退しても卒業しても、人のことが今よりもずっと嫌いだったと思う。
生前彼女が私にしたことが、学校を辞める切っ掛けになった。
彼女が亡くなったことが、人生最大のトラウマになった。
でも彼女は、私に決める覚悟をくれたし、彼女が死んでも私は生きていくという決心をくれた。
そして彼女が亡くなった直後の、3年分の記憶も殆ど消えた。
ちょっとしたことで自分の限界を超えてるって思わない、「記憶があるだけマシ」って思える心のタフさをくれた。
自分にとって最悪な学校で最高の悪友に出会い、人生最高の経験を16歳でできた。
彼女に出会っていなければ、全部出来なかったこと。
彼女が引き起こした、私に影響を及ぼした全ての出来事に、本当に感謝してる。
行きたい高校を親の都合で受験すらできずに、入りたくもないのに入れるってだけで入った学校があの学校でよかったって、唯一思える出来事だよ。