海に眠るダイアモンド
【2024秋ドラマ】
TBS日曜劇場
今クール 一番のドラマでした
基本、映画もドラマも、見た順番に記事を書いてUPしています。
このドラマの感想を早く書きたくて、うずうずしていました。
12月に入ってから、まとめて見ました。
一話からどんどん引き込まれていて、早く次が見たい気持ちと、一話一話丁寧に見たい気持ちと、入り乱れました。
見始めるまでは、視聴率が悪い。
話の流れが、遅い。
重たいドラマ。
なんてネットニュースに出ていました。
何より、とてもいいぼっちゃんにしか見えない、神木君を目当てに・・・は、ない。嫌いじゃぉないけど。
でもさ、若手以外のキャストが、まぁなんと、映画並みの豪華さ。宮本信子さんがでるんだよ。ほたる、、、いや、中嶋朋子に、尾身としのりとまぁ、昭和の映画・ドラマで活躍された方々が出る。個人的に、酒向さんの役どころに期待。そして、舞台は、軍艦島。その様子は、世界遺産になったころに、よく報道されていました。けど、それしかわからない。昭和の高度成長を支えた、今の日本を作ったともいえる、その島の歴史を、ドラマを通して、見たいと思った。
思った通り、若者5人を通して、現代の宮本信子を通して、軍艦島、端島の歴史をみさせてもらった。
水と電気はどうしていたの?学校は?食べ物は?色んな疑問は、作中、さりげなく表現されている。プライベートもない、一島一家そのもの。だけど、裏を返せば、たったひとつの出来事で、島にいたたまれない程の目に合うという事。生活様式、島の行事、事件や、楽しいこと、祭り。。。興味深かかったです。
若者たちと、現代のいづみ
歴史ものドラマとして、裂けられない表現がいくつもあった。
それは、戦争だ。
登場する、いけ好かないお嬢様を 百合子=土屋太鳳が演じる。
なぜそうなったのか、朝子=杉咲花と仲がいいのか悪いのか。被爆者だった百合子。あの日、あの時、朝子に声を掛けられなければ・・・長崎に行かなかったと、それは、朝子には絶対言えない。一生結婚しないと決めた百合子と、麻子への恋心を鉄平に託し、結婚する賢将=清水尋也の深い愛に涙せずには、いられない。
あ~。やばい。ひとつひとつ感想書いていたら、かなり長文になる。
簡単に書こう。
リナ=池田エライザと進平=斎藤工の関係も、ぐっと来たな。すべてを受け入れ、愛をはぐくみ、幸せになったとたん、坑内事故で亡くなる、進平。また工がいい芝居をするんですよ。
鉄平=神木隆之介のふるまいに、ネットでは、『どうして?』と疑問があったけど、あの頃は、未亡人の嫁と兄弟が一緒になるのは珍しくないんだよね。『家』が、主体なので、生まれてきた男の孫は、とても大事。ただ、鉄平=神木隆之介は、いいひとすぎて不器用。だけど、そうするより他なかった。追手の矛先が、大事な人たちに向かないように、ひとりでかぶったんだよな。
きっと、朝子の社会的活躍も、見守っていたんだと思う。
だけど、賢将は、口固い。本当に、亡くなる迄、朝子に言わなかったなんて、すごいよ。日記だって、隠し通せないでしょう。この二人の友情は、本当にすごい。
で、レオといずみさん。
いづみが、端島の誰なのか?って、割とひっぱりました。
当初の佇まいとか、態度とか、朝子とわからないようにと、演じ分けていたんだな。朝子とわかってからの、いづみさんの所作が、朝子=杉咲花寄りに変わっていたもん。
年齢を重ねていくと、昔の事を思い出し、懐かしむことがある。
ましてや、いづみは、鉄平に会えなかったある夜から、心の隅っこに鉄平と端島が当時のままうずいていたんだろうな。
あと、鉄平たちの母、ハル=中嶋朋子の思いは切なかった。
こどもが5人いて、戦死、疎開先での空襲で戦死、次男は坑内事故、最後の息子は、その兄の罪をかぶり逃亡生活。
逃亡する鉄平を見送る姿に、涙でした。
最後は、鉄平は、端島が見える家で、庭に朝子との思い出の花、コスモスの庭で終わる。
レオも新しい人生を送る。朝子の家族の一員として。
山田裕貴のドラマ『君がこころをくれたから』の舞台は長崎。
このドラマも、長崎県。
九州に旅行することができたら、長崎に行きたい。
この目で、軍艦島を見たいと思いました。
覚書
脚本
野木亜紀子
鉄平=神木隆之介
進平=斎藤工
朝子=杉咲花
賢将=清水尋也
リナ=池田エライザ
百合子=土屋太鳳
玲央=神木隆之介
いづみ=宮本信子
鉄平の家族(荒木家)
一平=國村隼
ハル=中嶋朋子
基人=桜井聖
寿美子=山本未來
朝子の家族(出水家)
照吉=谷川昭一朗
梅子=赤間麻里子
竹男=番家玖太
賢将の家族(古賀家)
辰雄=沢村一樹
和尚=さだまさし
IKEGAYA株式会社
和馬=尾美としのり
鹿乃子=美保純
雅彦=宮崎吐夢
澤田誠=酒向芳
エンディング King Gnu「ねっこ」