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「亭主、元気で留守がいい」その名言を生んだ昭和のCMを見た時、意味はわかっても実感はありませんでした。
あれから30年以上が経過し、今では実感あり過ぎ。
コロナ禍でこのセリフが頭をよぎることがますます?増えました。
この状況でパートナーとうまくやっていくための専門家のアドバイスがいろいろ目につくようになったので、その中から5カ条をまとめました。
目次
1. ひとりの時間を持つ
2. 家族のスケジュールを立てる
3. 相手にイラつく前に、自分の感情をチェック
4. 気持ちを話し合う
5. 喧嘩は悪化する前に小休止
1. 一人の時間を持つ
これは、外出自粛の有無に関わらずとても大事なポイントです。
特に今は家族全員が自宅にいる毎日ですから、より意識しないとひとり時間は作れません。
となると、スケジュールに組み込むしかないでしょう。
頻度や長さは人によります。
また、スケジュール以外で必要になった時には「予定外ひとり時間」を想定しておくと、心に余裕ができます。
どうやってひとり時間を作るかも自分次第。
ひとりで散歩へ行く部屋にこもって好きなことをするひとりが子どもと散歩している間に、もうひとりは自宅に残って息抜きをする少しでもひとりになれる時間や空間を持つことが可能になれば、息苦しい気持ちも変わってくると思います。
また、Popular Scienceがすすめているように、ビデオ通話などで友人とつながる時間を持つとパートナー以外の人と話せて気が紛れます。
2. 家族のスケジュールを立てる
また、どの専門家も重要視するのがスケジュールです。
究極の隔離環境と言える国際宇宙ステーションで約1年を過ごしたケリー宇宙飛行士も、スケジュールを立ててそれに沿って過ごすことをアドバイスしていました。
自分の仕事や子どもの学習スケジュールはあるかもしれませんが、家族全体のスケジュールはどうでしょうか。
Boston Magazineに、家族全員がコミットでき、皆にとって役立つシステムを作ることが重要だという専門家の言葉がありました。
仕事だけではなく、買い物や掃除など家事の担当分担、子どもの自宅学習、娯楽時間、そしてひとり時間も組み込みます。
皆で話し合って決めれば、摩擦や衝突が減らせるはず。
うちでは、日中はそれぞれの予定で仕事や学習や好きなことをやりますが、夕食後は家族全員で動画や番組を観ることにしています。
今は『新スタートレック』シリーズを視聴中。エンタープライズ号の乗組員たちが、さまざまな困難に立ち向かい解決してゆく姿に元気をもらってから寝ます。
ボードゲームやビデオゲーム、動画視聴、散歩、エクササイズ。
短い時間でも家族で何か楽しめることをするのはおすすめです。
ただし、諸々の理由からスケジュールどおりに実行できないこともあります。
そんな時には喧嘩にならないようプランBも考えておいたほうがいいでしょう(わたしの経験ではスケジュールに従って行動したいほうが妥協せざるを得ない確率が高いような気がします)。
3. 相手にイラつく前に、自分の感情をチェック
また、専門家らはコロナ禍でのストレスが、自分に与える影響に注意するようにと異口同音に語っています。
もともと在宅の仕事が多かったわたしの日々に比べて、通勤していた夫のほうは大変化。
おそらく彼のほうがストレスも多いだろうと思い大人対応を心がけているつもりです……が、イラつくことは避けられません。
3月からの外出自粛指示が3週目になった4月初旬のことです。
トイレットペーパーなどは売り切れ状態が続いていたため、買い置きを節約して使っていました。
「節約したら買わなくてすんでるよね!」とポジティブに言ったら、夫から「そうだよ、いままで使い過ぎ」という答えが返ってきました(英語でYouが主語で言われるのでかなりムッとします)。
でも、たしかにもっと節約できるのは事実なので、「We can continue doing that. (これからもそうしようね)」と言ってそうすることを決めたら、ネガティブな気分が消えていきました。
夫にも変化がありました。
3月半ばにテキサス州とダラス郡の自宅待機・外出自粛指示が出た時には、まだCDCはマスク着用を奨励していませんでした。
一般にアメリカ人はマスク着用にかなり抵抗があり、夫もそのひとり。
なんの抵抗もない日本人妻は「どうしてしないの?
わたしがマスクなしで外出したら心配だし、いやでしょう」と説得。
ようやくマスクをすることで何のマイナスも生じないこと、その裏には自分の安全よりも他人の目を気にしていた抵抗心があったことに気づいたのです。
以来、外出時にはマスクをするようになりました。
イラついたりネガティブな気持ちが起こる背景には、パートナーが直接の原因ではなく、本人の考え方や固執があるかもしれないと気づく機会でもあります。
4. 気持ちを話し合う
NPRでは、セラピストのジョンとジュリー・ゴットマン夫妻さんがアドバイス。
今のような危機状況にあると、夫婦はおたがいの気持ちに耳を傾けるよりも問題解決に向かう傾向があると述べています。
ひとりが話して、もうひとりが聞き役になることをおすすめします。
聞き役はおたがいの理解を深める質問をしたり共感するだけでいいのです。
共感というのは、相手の気持ちに名前をつけること。
つまり「あなたがそういう感情を持っているのは理解できる」と言ってあげることです。
何を恐れているのか、何に悩んでいるのか、リラックスしている時に考えることは何か、自動的に心に浮かんでくることは何かなどと尋ねてあげることなんです。
また、Wired では、4個人やビジネス間の問題解決コンサルタント歴40年というエレイン・ヤーボローさんがこう述べています。
表面的な問題と実の問題とを区別しましょう。たとえば、パートナーがゴミ出しをしてくれなかったので怒ったとします。(怒りの裏にある)
実の問題というのは、自分が無視された、大事に思われていないと感じたことなのです。
ですから、その気持ちを伝えるべきなのです。
空間的にも時間的にもずっと一緒にいる状況で、おたがいが相手のストレスの元になる可能性はゼロではありません。
それでも気持ちを伝え合い理解しようとする姿勢は、良い関係を維持するために必須だそうです。
これも外出自粛の有無にかかわらず大事なポイントです。
5. 喧嘩は悪化する前に小休止
前述のセラピスト、ジュリーさんは言い争いや意見の違いがネガティブな方向へ進んでいったら、話をいったん中断してパートナーと距離を置いて(実際の距離が無理なら心理的な距離を)気持ちを落ち着けるべきだと言っています。
そして落ち着いてから、必要なら話し合いを再開します。
Popular Scienceでは、交際を始めたころのようにおたがいの長所をほめ合ったり、感謝の言葉を掛け合ったりすることが奨励されています。
そうすると、プラスの感情が増えて気持ちの貯金ができて、日常のストレスにうまく対応することができるそうです。
「コロナ離婚」「コロナDV」という言葉を日本のメディアで目にすることもあり、アメリカでも同じような状況が増えているようです。
カンザス州北西部では、DV被害者ホットラインの利用が214パーセント増加して、避難施設も満杯だとか。
終わりの見えない自宅待機・外出自粛で誰でも息が詰まります。
ストレスもたまって当然。
だからこそ思いやりの気持ちがますます重要になってきます。
ユーモアも忘れないようにしたいです。
以上です。
参考にしてください。
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