2025年11月1日。
経営している株式会社ナチュラルワークスに56名の新しいメンバーが加わった。
埼玉県川口を拠点に幼児・子供英語教育のBCAブランドを展開するブリティッシュカルチャーアカデミーを譲受したからだ。
BCA英語教室は埼玉県を中心に直営31教室、バイリンガル保育園1園、また60以上の幼稚園、こども園、保育園などで正課授業を受託している。
34年の歴史をもつブリティッシュカルチャーアカデミーは、全盛期には従業員100名以上の規模で運営されていたらしいが、近年は子供の減少や競合の激化により事業規模は縮小しているようだ。
それでもいまのナチュラルワークスより事業の規模は大きい。
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今年の4月、ブリティッシュカルチャーアカデミーが新しいオーナー会社を探しているということを知った。
僕はM&Aのコンサル会社を通して詳しい情報をもらい、その後すぐに引受手候補として手を挙げた。
うち以外にも教育系の某上場会社や、全国に教室を展開している同業大手など、数社が手を挙げた。
もちろんどこの会社が立候補しているかは完全非公開にされていたが、大手数社が手を挙げていることは聞いていた。
前オーナーは600人以上の社員を抱える保育事業を柱とする企業。 社長は業界内でカリスマであり、公演活動もしている。
そんな立派な会社から事業を引き継ぐには、経営を安心して任せられる会社でないといけない。
この事業に関わるステークホルダーのことを考えたら、どう考えても大手に経営を任せることが安心だろう。
しかし結果としてこんな小さな僕らナチュラルワークスを譲渡先として選んで頂いた。
そして金融機関からも全面的な支援を受けた。
11年前の創業時の時とは、金融機関からの対応が明らかに変わっていた。
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まだ3校舎しかなかった2020年。
「2025年までに100スクールを展開する」
僕は社内外でそう公言するようになった。
全ての業務に対し、
「それって100校舎になっても問題が生じない?」
そう言ってしつこくみんなに改善をうながしていった。
採用面接では
「あと5年で100スクール体制にするので、一緒にやってくれる人を探しています」
と伝えた。
しかしスクールを一つ一つオープンさせて100校出すことは現実的にできないことも、自分ではわかっていた。
何せ僕らのバックには大きな資本が存在しない。
自己資金と銀行からの融資だけでやってきたのだから、身の丈にあった資金しか持っていない。
ベンチャー起業家が投資家のお金でやるような「雇用やオフィスに大きな先行投資をして、後から売上を作っていく」ことなんて、僕の選択肢にはなかった。
人数はいつでもギリギリだったし、きれいなオフィスなんていらない。
設備投資は全て子供たちが来るスクールのみ。
それ以外は全て贅沢であった。
「英語教室なんて部屋と机さえあればできるんでしょ?」
そう言う人も多くいたが、それは大きな間違いだ。
店舗として空間作りをしないと選ばれることなんてない。しっかりとした内装デザインや設備が必要だ。
それでも飲食店のように高価な厨房設備がいらない分、開業が楽に思われるかもしれない。
しかし習いごと事業は売上が安定するまで時間がかかり、それまでの空家賃や人件費でお金を流出し続けることになる。それはとても大変なことだ。
出店のイニシャルコスト、人件費と家賃のランニングコストを考えると、頑張って1年間で1~2校舎出すのが限界だろう。
そのペースでいけば、おじいちゃんになる頃にうまくいけば100校舎になるかもしれない。
でも都合良く良い物件があるとも限らないし、都合よく採用ができるとも限らない。
そんな現実を痛いほど理解していた僕であったが、100校舎にすると言ったのはハッタリでも何でもなく、本気で言っていた。
しかも"いつか"100校舎体制にするのではなく、"2025年までに"するのだ。
本心で僕を信じた人が社内外にいたかどうかはわからない。
しかし一見不可能と思えることを可能にする方法が、少なくとも2つはあると思っていた。
2つもあればどちらかは当たるだろう。
そう思っていた。
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■作戦①
1つめの作戦はフランチャイズ展開だ。
多くのフランチャイズオーナーが協力してくれれば、100校舎なんてすぐにできると思える。
それを実現するために僕らはスクールのコンセプト設計と運営システムの構築に力を入れてきた。
ブランドコンセプトを明確にし、仕事を標準化し、校舎間のコミュニケーション方法を整え、自社内部だけでDX化を実践していった。
まだまだ完璧ではないけど、ビジネスモデルの再現性は実現できる。そんなところまできた。
しかしいざフランチャイズをやろうと思っても、どのように加盟開発をしてよいかわからない。
そして話は止まっている。
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■作戦②
100スクール体制にするためのもう一つの方法は、買収だ。
買収はキャッシュが必要になるし、統合した後も企業文化の違いやさまざまな人間関係の問題が生じ、経営陣も社員も全員が不安やストレスと向き合うことになる。なんせ
「初めまして、私が今日からボスです。」
をやるんだから。とても難しい。
失敗したら投資した資金が無くなるなどと言ったぬるい話では済まない。
金銭的なこと以上に、関わる人たちの人生を大きく狂わせてしまうかもしれないというプレッシャーは痛いほど大きい。
そこで働く社員、サービスを利用する顧客、協力関係にある取引先、関わるすべての責任が経営トップ(買収を実行した張本人)にのし掛かる。
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今回は2つ目の作戦であるM&Aを実施したわけだが、
今までを振り返っても自分の経営スタイルは事業再生であり、
そこには強い自信を持っている。
引き継いだ事業をどんどん良くできる自信がある。
世の中では「儲かっている会社が成長する」と思っている人が多いのではないだろうか。
自分は違うと思う。
会社の変化はトップの意志と戦略と実行で決まる。
売上や利益が増えた減ったというのは、ビジネスの変化ではあるが、組織の変化ではない。
儲かっていようと儲かっていなかろうと、経営トップが組織を変えようとしない限り組織の変化は自然にやってこない。
言い替えれば経営トップが変わるだけで、組織が変われる可能性がとても高くなる。(良くも悪くも)
淡々と営業利益とにらめっこをするだけの経営より、
自分の信じる道をまわりに理解してもらい、一緒に変化を目指す経営の方がおもしろい。
もちろん会社の規模の成長が必ずしも正解ではない。無理をせずに着実にやることも、投資などせずにその年度の粗利を最大化することも、もしくは利益よりも顧客満足や社会貢献を優先することも、全てそれぞれの視点で正しいと思う。
どの目標でも達成するために共通していることは、
①トップの意志(ビジョン)が明確であり、
②そこに向かうための方法(戦略)を提示し、
③あとはそれを実行する。
これしかない。
Natural English School 6校
ナチュラルアカデミー 3校
ブリティッシュカルチャーアカデミー 31教室
保育施設ブリティッシュカルチャーアカデミー 1園
正課授業提供 63園
足算すると104箇所で教育サービスを提供できるようになった。
しかも株の放出もないからまだまだ挑戦できる状態だ。
少し形は違ったかもしれないが、みんなに言っていた目標は不可能ではなかった。
想像できることはいつでも創造可能だ。

「教育は儲からない」
多くのビジネス評論家はこう言う。
お金持ちになることを目的にする実業家や起業家は、レッドオーシャンで薄利の教育業より、利潤の大きい業界を探し続ける。
収入で言ったらそうかもしれないが、教育ほど社会にインパクトを与えられる仕事はない。
目には見えないかもしれないけれど、僕は僕の価値観で有名ハイテック企業のような社会に影響を与える会社を目指します。
これからの未来を作る「人」に直接影響を与えられるのは、この仕事でしか味わえない醍醐味だから。
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ブログ読んでくれてありがとうございます。
これからも気付いたことを自分への備忘録として書き続けます。 まだまだ荒削りな自分ですが、もし僕と一緒に仕事をしたい方や、経営に悩んでいらっしゃる方がいましたら、ぜひ連絡ください。
いつも重い問題ばかり対応しています!
一緒に成長していきましょう!




