折り目をつけないように
生きていきたいな、と思います。



時に、「何ものにもなっていない」と。
時に、「意味がない」と。
時に、「あやふやだ」と。
そうだったとしても。



折り目のない人生を望むのです。




       


小さな真ん中のかたまりだけで、すべてを解決しようとしないで。
その周りにある広いものに、触れて。



と私は私に伝えます。



そうすると、広いものはどこまでも広く続いていきます。
そして、ふわっと浮く自分を感じます。その顔はなんと柔らかいのでしょうか。



折り目も折らない目も関係なく、ゆらゆらとはらりふわりと。
浮かんでは流れ、流れては浮かび、かたちを変えていきます。



私はここにいて、すべてになります。



無数の折り目が、光を反射し、また反射し。
何かを手渡ししていくように、次々と輝いていくのを目の当たりにします。



あぁ、そうだったのか。
そうだったのか。
と、初夏のかっこうのように、私は頷くのです。