今、地の星座と不動宮が、地球に強く働きかける時を迎えています。


・木星、天王星 …牡牛座(地)
・金星…獅子座(不動宮)
・太陽、水星…乙女座(地)
・冥王星…山羊座(地)


8月下旬には太陽も乙女座へ入りました。

地の星座のお祭りが続きます。






地の星座や不動宮に星が集まると、世の中の雰囲気は「重たくどっしり」となると言われています。


しかし、その時間は、土を耕す、種を撒く、芽を育てる、葉を茂らせる、根を張るチャンスとも言えます。



冥王星は今、逆行して水瓶座から山羊座へと戻っています。
2024年1月21日には、太陽とともに、冥王星は水瓶座に再び入ります。
本格的な時代の変化が訪れます。
水瓶座は不動宮ですが、風の星座ですので、「刷新」というイメージが強く、ものごとをその状態のまま大きく変えていく星座という印象があります。
地上をそのまま持ち上げて、天上に浮かせるような感じでしょうか。
水瓶座は天使の星座とも言われていますから、そんなイメージも妥当かもしれません。


そう考えると、冥王星が水瓶座に完全に移行するのと同時に、そのような大規模な工事がなされると考えた時、冥王星が山羊座に戻っている今、そして、地の星座に星が集まっている今、これからにかけては、天上に持ち上げる地上の土台をしっかり作る時になります。


今、私たちがこの手に与えられたものの中で、現実として、かたちにしなければ、この地球では意味をなさないことがあります。
ちゃんと種を撒かなければ、作物は育たず、食べる米や小麦は育つことがありません。食べるものがなければ命は尽きるのです。

人によって与えられているものは違いますから、それぞれの作物(現実)を育てる、土台作りのチャンスが、逆行によって、もう一度訪れていると考えられます。


生きていくこと、社会を形成していくことは、変化していく側面と、現実化していく側面の両方が必要です。


今は、変化の風と、土台作りの土が互いに強いエネルギーを出し合って、摩擦が起こっているような時。


敏感な人は、砂嵐のような中で何も見えなくて、じたばたしてしまう感覚がある方もいるかもしれません。


しかし、これこそが、絶好の機会とも言えます。






牡牛座は、不動宮であり地の星座ですから、大きな大きな木の根をどっしりと張るようなイメージがあります。
ここに、現在、拡大拡張の木星と、新規開拓の天王星があります。
強い風を当て続けると、大きな木もかたちを変えて順応していきます。


成長しながら、かたちを変えていく時間が与えられているのでしょうか。


先ほどの話に戻りますが、米も小麦も(主に主食となる植物)品種改良を重ね、今の収量を保てるようになりました。


品種改良が天王星や水瓶座の領域と考えます。
元の種や土地を、牡牛座の領域と考え、育っていく過程を木星がサポートしていると考えます。


今後、2024年以降、冥王星が水瓶座に入って行くと、テクノロジー、改良にテーマが移っていきます。
その前に、土地があり、種があり、植物(食物)があり、それを育てている人がいることをしっかり認識しておかなければなりません。


どんなことも、必ず人の手が必要な部分があり、人の良心が育むところがあるのです。


もう一度、この半年の間に、そして、水瓶座に冥王星があることに慣れていくまでに、私たちはそのことを見せられるのだろうと思います。




これは、農業のような第一次産業に準えて、お伝えしたお話しですが、私たち個人にも共通します。


まず、身体があって、心があって、生きている環境があります。


ここを整えることから、始まります。


その奥の奥にいる「私」に働きかけるには、実体の自分を揺り動かす必要があるのです。






誰かから見方を教わる、という書籍があります。
「〇〇から見た〇〇」
「これを読んでおけば大丈夫」


これは、自分の感覚では理解し難いものを、誰かの視点を知って、難解なテーマの理解に漕ぎつける意味があるでしょう。


SNSもそうですね。
わかりやすい言葉で、上手に代弁した時、その言葉たちはバズります。
インフルエンサーの方が、「これいいよ」と言えば、流行ります。


この辺も、情報や流通、風のサインの分野です。


しかし、難しくても、着手し難くても、自分なりの本当の理解に漕ぎつけたことの喜びや価値は何ものにも変え難いものがあるはずです。


泥臭く、手を汚して、苦労して自分の力で何とかしようとすることの意味を知るのが、地のサインの役割でしょう。





ちょっと時代遅れなんです。
地のサインは。


スマホでささっとググる子の横で、必死に分厚い辞書をめくり続けるようなところがあるんです。


美味しい水を、アマゾンでポチって今日中に届く子の横で、登山して湧き水を探し当て、水筒に移し替えてやっと飲むようなところがあるんです。


時代は、確実に移り変わっていきます。
地から風へ。
スマホが無かった時代からある時代に変化したように。
どんどん便利に、実体を持たないようになっていくでしょう。


だからこそ、目の前の土や水や微生物や草や花や虫や木や鳥や生き物が生きていること、それらが作るものの意味を、私たちはどこかで知るのです。


今、そのチャンスが、来ているのかもしれません。






それを知っていれば、次に来る時代は輝くのです。


地のサインは、実質的で現実的です。
ここに風のサインの合理性や機械的な要素が入り込めば、まるでAIが何の感情も持たずに生産性だけを追求するような無味乾燥な世界になるかもしれません。


しかし、冥王星が滞在する風のサイン水瓶座は、理想と夢にあふれています。
そして、創造性と独自の世界観の中に存在しています。


もし、私たちが今チャンスとして、自分の理想の世界を構築する力を持つならば、その後に訪れる世界は、一人一人の自分だけの理想の星が夜空に四方解き放たれていくような、美しい世界になるでしょう。


星はそれぞれの世界を持っていて、離れているけれど、どこかでつながり合い、響き合っているというような。




この美しい星を、個人個人にちゃんと持たせてくれようと、地のサインにいる天体たちは尽力してくれているように感じます。




7千年前からヨーロッパで栽培されている、古代の小麦『スペルト小麦』のパンがあまりにも美味しかったことから、7/28に書いていたこの下書きにあった投稿のことを思い出しました。


スペルト小麦は、ギリシャ神話では、豊穣と大地の女神デーメーテールが人々に贈る贈り物だったと記されています。
デーメーテールはローマ神話では地母神ケレスと同一視され、小惑星ケレス(セレス)の由来の女神です。


スペルト小麦は、現代のパン小麦に比べ、強健で有機栽培に向き、栄養価が高く、消化吸収も良く、アレルギーにかかることも少ないそうで、注目されている作物です。


品種改良されてきた現代の小麦の良さもあり、見直された古代の小麦の良さもあります。


今後、時代の変化とともに、どんどん変化し改良されていくものがあるでしょう。
それと同時に、古くから続いてきたもの、時間をかけて手をかけて紡いできたものの良さも知ることになるのだと思います。


小惑星ケレス(セレス)は、秋分点では、蠍座3度に位置します。
蠍座もまた不動宮で、牡牛座と180度対面に、水瓶座、獅子座とは90度の関係として位置しています。
希薄に、合理的になっていこうとする世の中の流れに、それでも深くつながっていく人と人との関係は大切なんだよ、と計算式では割り切れないようなものを教えてくれているようなケレスです。


今、数千年前の小麦を食べる意味を、その小麦を作る意味を。


私たちは、身体的なことや感覚的なことを通して学んでいるのかもしれませんね。


蠍座3度は、『火のともったロウソクを運ぶ若者』(サビアンシンボル蠍座4度)
より深くより濃く人との関係を作っていく場面です。しかも、及び腰で慎重でありながらも誇らしげで自分の役割に充足感を覚えている若者の姿があります。


実際に、ロウソクを運んだことがないと、その感覚はわからないでしょう。
実際に、耕してみなければ、どのような土が作物を育てるのかわからないでしょう。


若者の充足感の中には、実際に自分の手で運んでいるという実感と満足感があるのかもしれません。




​身に感じる実感と、身を超えた感覚が、より良い世界を作っていけばいいなと思います。
より深くより高く。
そうであれば、私たちの世界は今まで以上に広く可能性に満ちていくでしょう。


地のサイン、不動宮が教えてくれる重さは、その重さを持ち上げた時の喜びでもあるのかもしれませんね。


2024年1月に向けて、それぞれの美しい星が空に浮かび、キラキラと輝きますように。