– クリスマスのホロスコープ –



みなさま、クリスマスですね🌲🌟
12月25日am0時のホロスコープはこんな感じです。


〖12月25日0時のホロスコープ〗





春分点にある木星の真向かいにケレス(セレス)がありますね。



ちょうど、今朝は、豊穣の神ニニギノミコトやシュメール神話では、なぜ畑を耕し作物や穀物を作るところは省かれて、『実り』という部分にだけ着目するのか、ということを考えていました。
宇宙や神々の世界は、思ったものを想像するだけで目の前に現れるので、作る過程はいらないのかもしれません。




そして、クリスマスのホロスコープをたまたま見ることになります。
なるほど!ケレスが強調されていることがとても面白く感じたのです。
農耕や豊穣と関係のある『ケレス(セレス)』。
調べてみようと思いました。





– 準惑星ケレス(セレス) –



準惑星(小惑星)ケレスは、火星と木星の準惑星帯の中にある準惑星の一つです。
ケレスという名は、ローマ神話の豊穣の女神、農耕の女神、地母神から名付けられました。
ギリシャ神話のデメーテールと同一視される。デメーテールは人々に穀物の作り方を教えた女神とされています。
(あ、ここに、“穀物を種から育てる“というヒントが書いてありました。)




ドイツではヘラと呼ばれています。(ゼウスの妻で、神々をまとめる女神、結婚や養育、母性、貞節を司る神。)




ケレス(セレス)は、西洋占星術では、『育てる』『養育』などの意味があります。
見返りのない純粋な愛情、地母神や母親のような献身的な愛情を表していると言われています。
開花前の才能や意識などを時間をかけて育てるというような意味もあるようです。
マザーテレサは、天王星、海王星とケレスのTスクエアを持っていたそうですね。




(なるほど、ケレスは植物を育てるように、何かを『育てる』ことを大事にしているのです。それは地球にしかない感覚なのかもしれません。)








– ケレスの発見とホロスコープ –



この準惑星ケレスは、1801年1月1日。イタリアシチリア島のパレルモ天文台でジュゼッペ・ピアッツィによって発見されました。



〖発見の日のホロスコープ〗(時間は午前0時にしてあります)




太陽は山羊座、月は蟹座で、蟹座満月の翌日と考えていいでしょう。
男性性(父性)は地位や肩書きを表す山羊座。
女性性(母性)は家や家族、母、感情や人間性の育成を表す蟹座。ルーラーにいました。繊細ですね。




面白いのが、今年のクリスマスのケレスの位置に天王星がいることです。
ケレスは人との関わりの中で、天王星的な新機軸を見せる役割を担っていたのでしょうか。
この天秤座の天王星、獅子座の木星がトラインで、魚座の冥王星とヨッド(神の指)を持つのです。
人の人生や社会を大きく変えるような強い力が備わっていたことを表します。
社会的に、節目となる時でもあるでしょう。
(同じ日付で、グレートブリテン及びアイルランド連合王国が成立)




火星と金星がスクエアで、恋愛や欲望に対して極端に出る傾向があります。
しかし、火星は太陽とトライン。
男性性の強さ、指導力や経済力、上に立つものの支配力を感じます。




蠍座の海王星と蟹座の月がトライン。
海王星と水瓶座の金星がスクエア。
(ゆるく考えると牡牛座の火星とでTスクエアでしょうか。)
隠居生活のような気楽な生活の中、自由に恋愛や男女関係の絡みをして遊ぶような雰囲気が伺えます。



かのケレス(セレス)は、牡牛座にあり、獅子座の土星と正確にスクエアです。
『育てる』は一筋縄では行かないものだったのでしょうか。




このケレス発見時のホロスコープを見た時に、思い出したのが、ケレスのもう一つの名でした。



シチリア王国の最初の王フェルディナンド1世(ナポリ王·シチリア王フェルディナンド4世3世)です。




– フェルディナンド王とマリア・カロリーナから見るケレス –



彼は、体格や性格にも恵まれていましたが、王として帝王学たるものを学ばずにきたので、実務よりも、自分が楽しむことを優先していました。
狩りやスポーツなどに明け暮れる毎日でした。
マリー・アントワネットの姉、マリア・カロリーナを妻にしてからは、マリアに夢中になります。
マリアは、政治に興味のない夫の代わりに政治に関わるようになり、最終的には実権を握るようになります。
たくさんの子供にも恵まれ、栄華を極めます。
しかし、ナポリ王国はフランス革命を機に、転落の方向に傾いていきます。
マリアも実の子によって追放される運命を辿ります。




彼は山羊座です。
そして、上に立つものです。
欲望に忠実で、政治に関わらない隠匿生活の中で、遊ぶように暮らしていました。
ケレス発見時のホロスコープそのものなのです!




そうすると、マリアの在り方が、フェルディナンドを『育てる』、子どもたちを『育てる』、国を『育てる』というケレスのテーマに沿っているならば、行き過ぎた献身的な無償の愛情は、執着となる前に終わらせなければ、何かを失うこと、も表しているとも考えられます。




ケレスは大きく『育てる』けれども、『育てる』苦労を伴い、経過と結果には気を払わなければならないものだと考えると、ホロスコープを読む時に、思わぬ深さがでてくるかもしれませんね。









そして、上記でも少し触れましたが、「ケレスは天王星と…?」
という点に関しては、ケレスや他の小惑星が発見されるきっかけは、土星以遠の星、天王星が発見されたからに他ならないのです。


また、フェルディナンド王の話から考えても、国を大きく変えたのは、マリア・カロリーナという女性が天王星的な役割を果たしたからでしょう。
新機軸を見せるのが『ケレス』と言う見解を頭に置いておいていいかもしれません。




– 発見者 ジュゼッペ・ピアッツァ  –



さて、もう一つ。
ケレスを見つけた天文学者のジュゼッペ・ピアッツァの出生ホロスコープを見てみましょう。


〖ジュゼッペ・ピアッツァの出生ホロスコープ〗(時間は正午)




太陽、海王星、火星が蟹座です。
出生時間によっては、月か水星が蟹座になる場合もあります。
『ケレス(セレス)』の発見者らしい天体の配置です。



・太陽と冥王星がトライン。
深い洞察力、欲望、野心。
・金星と冥王星がスクエア。
恋愛にのめり込む。感情が迸る。普通の恋愛ではない恋愛。
・火星と土星の正確なスクエア。
強く危うい野心。冷酷無比。



・かのケレスは天王星とオポジション天王星は水瓶座でホームです。
・このケレスと天王星は、土星、木星とともにクレイドル(ゆりかご)という複合アスペクトを形成。
安定感があり、どんな時でも助けの手が入るアスペクトです。



このジュゼッペ・ピアッツァの出生ホロスコープにも、フェルディナンド王とマリア・カロリーナの人生のような『支配、支配欲、欲望、献身、支える、恋愛、守る、育てる』というケレス的な色合いが濃いのです。



そして、やはり、天王星との関係も色濃いものがありました。








– ケレス(セレス)の真のテーマとは –



ケレスは農耕の女神、そして、地母神です。
占星術的には、無償の愛情、“守り育てる“をテーマにしています。
あたたかく優しいイメージがあります。
しかし、ケレスが持つ本来の役割とは、こう伝えることかもしれません。



「どんな芽が出るかわからないけど、この種をあげるから育ててごらん。そして、収穫してごらん。驚くようなものが出来るよ。ただ、それが吉と出るか凶と出るかもあなた次第だよ。」



かなり荒療治です。
スパルタ的な育て方です。



それが、本来のケレスの成分なのかもしれません。
ホロスコープでケレスを読む時は、『多くを受け入れる女性性的な要素と、新展開を期待する荒療治的な男性性的要素の、二つの育て方で、結果を導き出す』
感覚を覚えておくといいかもしれませんね。




– クリスマスとケレス –




クリスマスの日、サンタクロースが届けてくれたプレゼントが、あなたの人生を大きく揺るがすかもしれません。



キリスト教では、イエス・キリストという救世主の誕生が、クリスマスです。
なんと!世界を大きく揺るがしたプレゼントでしょうか。



クリスマスの日、ケレスは木星と向かい合います。
ケレスは、木星に幸せの行方を託したと言ってもいいでしょう。



木星に、幸せの種を渡し、“好きなように育ててごらん“と言ったのです。
木星のある場所は、牡羊座0度、春分点で、地球に生まれ落ちた最初の場所なのです。
(キリスト教では、3/25春分の日が『受胎告知』とされ、9ヶ月後の12/25にイエス・キリストが生誕したと言われています。)



さぁ、あなたは、この種をどのように育てますか?



(実は、木星とケレスのオポジションに太陽がスクエアです。この3星でTスクエア。この種を育てるには、『太陽』をどのように使うか、が鍵になりそうですよ。各々の持っている太陽です。)



この文章のつづきにもなる、こちらの考察も投稿しました。ぜひご覧ください⬇️


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(photo by kicco)