彼女に会う前に彼女に告白された事があった

「私、持病があってね?」
『どんな?』
「癲癇おこすの」

それまで私が生きてきた人生では余り聞き慣れない病気で
調べても何となくしか解らず
私自身そんなに重く受け止めてはいなかった

一緒にベッドで寝ていたその日の夜
突然[ガタガタ]変な音と揺れに私は目を覚ました。
隣で寝息を立てていたはずの彼女の体が引き攣るように震えていた

私はパニックになりながらも調べた時に書いてあった事をなるべく冷静に思い出す事に全神経を集中した。

・てんかん発作は舌を噛んでしまう恐れがある為
何かで押さえる必要がある
こんな事が書いてあったのを思い出し
震えが治まらない彼女の口をどうにか開け
割り箸を噛ませる事に成功した。