あらすじ

 

越前の紙の美しさに心躍らせるまひろ(吉高由里子)。その頃、まひろのもとには宣孝(佐々木蔵之介)から恋文がマメに届いていた。為時(岸谷五朗)からの勧めもあり、まひろは都に戻り身の振り方を考えることに。道長(柄本佑)は、定子(高畑充希)を愛しむあまり政が疎かになっている一条天皇(塩野瑛久)に頭を悩ませていた。そんな中、晴明(ユースケ・サンタマリア)の予言通り、次々と災害が起こる。そこで道長は…

 

 

感想

 

今回は、過去最高にモヤモヤしました魂

 
一条天皇がまわりの反対を押し切って定子を職御曹司に入れたのは事実です。
それに対し、藤原実資をはじめ公卿たちが「前代未聞だ!」と怒り呆れたのも事実。
 
けれど、一条天皇が定子への愛に溺れるあまり政治を顧みず、その結果災害の規模が拡大した、というのは事実ではありません!!
 
賀茂川の堤が決壊し水害が起きたというのは事実ですが、道長が何回も帝に指示を仰いでいたのに、定子とイチャイチャするのに忙しくて無視し続けていたせいで対応が遅れて被害が出た、という流れは事実無根のフィクションです。
 
もう画面にL字で、この描写はフィクションです、って出して欲しいくらい笑い泣き
 
主人公と立場が異なる陣営が、貶めて描かれることは残念ながら大河ドラマでもはよくあります。昨年の「どうする家康」の秀吉なんかその典型でしたね。
 
明るくエネルギッシュで人誑しの秀吉像はそこにはなく、ただ、下品で粗野で貪欲で、上昇志向の強い人間として描かれている…ように私には見えました。
 
まあ、だから道長と敵対する人々が貶められるなんていうのは大河ではある意味あるあるなんですよ。
 
それが、なんでこんなにイヤなのかって、一条天皇も道隆さまも伊周さまも、この先、そう何度も大河ドラマに登場されることってないと思うからなんです。
 
先に挙げた秀吉さんの例だったら、一つの作品を見て「へえ、秀吉ってこんな人だったの?」って思われてしまうことってあまりないと思うんですよ。
 
でも、一条天皇が寵姫に溺れて政治をおろそかにした暗君だって思われてしまう可能性があると思うとっめっちゃイヤーーーー( ;∀;)
 
 
 
主上が定子さまを守ろうと愛すれば愛するだけ、定子さまを非難する声が高まり、立場が悪くなっていく。
 
『源氏物語』の桐壺の巻ですね。
 
でも、それを史実でなぞろうとするあまり、一条天皇を無理やり桐壺帝に寄せようとするのはやめて欲しいの…(ノД`)・゜・。
 
あと道長くんはどこまでこのままホワイト路線でいくのでしょうか。
さすがに彰子の入内を「まったく私利私欲のない公共の利益を考えて娘を犠牲にしてでも」ってするのは無理があるかと(´Д`)
 
道長だけが優秀で、道長だけが民のことを考えている心優しい施政者で…って。
 
そのうえ、妻二人との間に子ども作りまくっておきながら、永遠の心の恋人はまひろ、って…。
 
道長が十代の青年の頃はキュンキュンして見てられましたけど、さすがにちょっと胸やけ気味( ̄▽ ̄;)
 
 
田鶴君、せ君、妍子ちゃん、みんな可愛かった~ドキドキ
妍子ちゃんのおおらかで愛嬌溢れる「中君」感が良かったです(*´ω`*)
 
道長はそろそろ倫子さまの有難さに気がついて、もっと心から彼女に向き合って欲しい。
 
道長にとっての「お宝」は娘たちより本当は倫子さまだと思うの。
幸福の女神にそっぽを向かれたらあとが怖いよー。
 
 
まひろと宣孝さま。
思ったより、しっくりとお似合い夫婦な感じドキドキ
 
まひろには道長より周明より、おおらかに包み込んでくれる宣孝さまみたいな愛が向いてる気がする。
なんだかんだとファザコンだしね、まひろ。
 
そもそも世渡り下手過ぎな為時一家には、宣孝さまみたいな存在が必要不可欠だと思うの。
 
 
乙丸が妻を娶ったのも、宣孝さまにならまひろを安心して託せるって思ったからなんだよね。
道長の時は精一杯威嚇していて健気だった。
 
そして次回予告が「いけにえの姫」
この世の終わりみたいな顔して入内する彰子さまがうつってましたけど…笑い泣き
 
「いけにえ」はいくらなんでもないんじゃないの( ゚Д゚)!?
 
そもそも、「一条天皇が定子に夢中で政治を顧みない=彰子を入内させる」意味がちょっとわからないえー?はてなマーク
 
彰子を入内させたからって、定子への入内が薄らぐわけじゃないし(むしろ燃え上がる気がする)
 
もうダメな帝には見切りをつけて、娘に皇子を産ませて帝の外祖父になって、自分が「民のことを一番に考えた立派な政治をするんだ!」っていうこと?
 
私は一条天皇は、定子は定子、彰子は彰子でどちらにも愛情を注がれていたと思っているので、このまま彰子を愛されない不幸な后みたいに描かれたら嫌だなぁ…。
 
ちゃんと一条天皇にも愛され信頼されて、敦康くんを可愛がる彰子さまが見たいです。