あらすじ

道長(柄本佑)が右大臣に任命され公卿の頂点に。これを境に先を越された伊周(三浦翔平)との軋れきが高まっていく。一方まひろ(吉高由里子)は、ききょう(ファーストサマーウイカ)のはからいで内裏の登華殿を訪ねることに。定子(高畑充希)との初対面に緊張する中、一条天皇(塩野瑛久)も現れ…。ある夜、隆家(竜星涼)は、女に裏切られたと落ち込む伊周を強引に女の家へ連れていく。これが大事件へと発展することに…

 

感想

 

右大臣に任命され、伊周を越えて事実上、貴族のトップに立った道長。

この時、30歳。

 

 

ちなみに伊周は8歳年下で22歳。

今の政治家さんたちの年齢と比べると、平均寿命や成人年齢のことはもちろんあるけど、みんな若っ!!

 

道隆さまは享年43歳。

 

 

道兼は享年35歳でした。

 

病のせいとはいえ、儚いですね…。

 

「この先、関白になる気はあるのか?」

という帝のご下問に、

「政の現場に身を置いて、他の貴族たちと同じ議場に身を置いたうえで主上をお支えしていきたい」

という道長。

 

「関白、関白、関白になりたーーーい!その為に定子、皇子を産め!!щ(゚Д゚щ)」

 

の一点張りの伊周との器の違いを主上に見せつけます。

これは詮子ママのゴリ押しがなくとも道長を選ぶわ( ̄▽ ̄;)

 

実際、摂関政治の黄金期を築いたと言われながらも、道長自身は意外なことに「関白」にはなっていないんですよね。(孫が即位した時に摂政にはなってる)

 

陣の座で道長につかみかかり、さっとかわされて膝をつく伊周。

 

クールな道長。それに比べて伊周、カッコ悪(*´艸`*)

 

…みたいになっていましたが、「小右記」には2人が公卿たちの前でまわりが引くくらい激しく口論した、と書かれているので別に伊周だけが一方的に喧嘩を売ったわけではないです。

 

その数日後に、隆家と道長の従者同士が七条大路で集団乱闘。

さらに、またその数日後に隆家の従者が道長の随身を殺害

 

という記録もあるのでこの時期、両陣営の間は相当一触即発の険悪な雰囲気だったのは確かなよう。

 

そして、ついに事件は起こります。

 

明らかに相談相手を間違う伊周……他に友達いないんか。いないんだろうな。

 

しかし、この隆家のお行儀の悪さはどうにかならんのか…。

 

と言いたいところですが、この人、史実の方もかなり素行ワルイんですよね。

大河の方は、礼儀正しさとアタマが足りないけれど、まだマイルドに描かれている方だと思います。

 

 

この時も、矢を一本放っただけでは済んでなくて、伊周兄弟に仕える従者たちが、花山法皇の従者と闘乱の末、殺害。2人の首を持ち帰ったと言われています。

 

放った矢も、ドラマでは

 

法皇を掠めた矢が、門に突き刺さるという描写でしたが、放たれた矢が法皇の袖を貫通したという説もアセアセ

 

そして、この時法皇が通っていた藤原為光の四女、儼子(たけこ)はのちに道長の二女、妍子(三条帝后)に女房として仕えたのち、道長の愛妾となっています……が、それは本作では描かれないかなあ。

 

それにしても道長は、まひろ、まひろもいいけれど、この時、すでに倫子さまと明子さまに何人もお子が生まれているわけで、もうちょっとしっかり妻たちに向き合ってもいいと思うのショック