第8話 あらすじ

 

 

洩れ聞いてしまった公任らの会話に心を乱されるまひろ。

そんな彼女に直秀は、「自分と一緒に来るか?」と冗談めかして尋ねます。

 

宮中での僉議の場で倒れる兼家。すぐさま邸に祈祷師が呼ばれますが、依り代の巫女に乗り移った霊は、身重のまま亡くなった弘徽殿の女御・忯子だと名乗り、自分を呪詛させた兼家への恨みを口にします。

 

報告を受けた花山天皇は衝撃を受け、兼家への憎しみをいっそうあらわにします。

兼家の息子だというだけで、道兼を追い払う花山天皇でしたが、彼が兼家に疎まれ虐待を受けていることを知り、道兼に興味を持ちます。

 

一方、為時(岸谷五朗)を訪ねて道兼(玉置玲央)がまひろの家に突然現れます。

 

 

  「行かねえよな」砲炸裂

 

今回は放送中から終了後まで、Xの光る君へタグでは直秀祭りでしたね。

 

毎熊克哉さん、初めて知ったのは「まんぷく」の塩軍団の一員でしたが、ここ数年で大河でヒロインの相手役(…の当て馬役?)としてご出演とは。いやーすごい!!

 

昨今、朝ドラ界隈ではヒロインの相手役の萌え台詞が「〇〇砲」として話題になることが多いですが、今回は直秀の「行かねえよな砲」炸裂でしたね。

 

 

まひろのかわりに

 

「いきまーーーす!!!(〃▽〃)」

 

と挙手する声多数!!

 

もう少女漫画のヒロインに想いを寄せ、報われなくても彼女を気遣い愛し続ける、人気投票とかするとヒーローを圧倒して1位になってしまうキャラそのものラブ

 

「星の瞳のシルエット」では久住くんより司くん。

「ママレード・ボーイ」では遊より銀太

「なんて素敵にジャパネスク」では高彬より鷹男の帝

「天は赤い河のほとり」ではカイルよりラムセス

 

派だった私にはもうたまらん!! 刺さる!!(≧∇≦)

 

この時、まひろは15歳くらい?

道長は20歳前後だと思うので、直秀は17~8歳くらいの設定なのかな。

 

このTHE・少女マンガなベタな関係を、下手に茶化したり奇をてらい過ぎたりしないで、あえて王道に描いてくれる大石静先生、マジで神(≧∇≦)ラブラブ

 

ここ数年、良くも悪くも脚本家先生の個性が強く打ち出されている大河が続いていて、それはそれで面白かったのは間違いないのですが、「光る君へ」は素直にストーリーに引き込まれて楽しむことが出来るとても見ていて心地の良い大河だと思います。

 

 

  恋する倫子さま

 

そしていよいよ道長と倫子の縁談が具体化してきました。

 

打毬の場での道長の雄姿に見惚れていた倫子さまは、雅信パパからの打診にこの表情ラブラブ

 

 

完全に恋しちゃってますラブ

おっとり無邪気なお姫さまだった倫子さまがすっかり「オンナ」の顔になっていらっしゃる。黒木華さんすごい。

 

けど、この倫子さま。黒木華さんが演じているから「タダモノではない」感を醸し出していますが、今のところサロン運営の手腕には長けているものの、なかなかに退屈な女子なのでは…。

 

本も読まないし、漢籍や和歌の素養もあまりないっぽい。

友人の姫たちとの会話も倫子さまが何か話したら、他の方たちが「まあ、ウフフ」「いやですわー」みたいに相槌を打ち笑い合うだけで、まともな会話になってないし。

 

最初の頃はそれこそ「一という字も読めないふり」をしているのかとも思ったけれど、他の姫君たちとのトークの話題が「父上の顔に止まったハエ」とか枕草子で描かれる定子さまのサロンとはレベチ過ぎて切ない泣

 

そりゃ、ききょうさまにも冷たい視線向けられるわ。

清少納言は、枕草子の中で

 

生い先なく、まめやかに、えせさいわいなど見ていたらむ人は、いぶせく、あなどらはしく思ひやられて

 

(将来への展望もなく、ただ結婚して主婦となり母となることこそ至上の幸せと思い込んでいるような人は、どうにもつまらないし、軽蔑してしまう)

 

なほ、さりぬべからぬ人のむすめなどは、さしまじらはせ、世の有り様も見せならはさまほしう、内侍のすけなどにてしばしもあらせばや、とこそ、おぼゆれ。

 

(それなりの家に生まれた娘ならば、一度は宮仕えなどして人付き合いをさせ、世の中の様子なども見聞きさせた方がいい)

 

と書いているくらいなので、ああいった場で女同士でその場に応じた会話のやりとりを楽しむわけでもなく、ただ公達の見た目だけにキャーキャー言ってる倫子とその取り巻きの姫たちは「つまらない女」にうつったんでしょうねえ。

 

まあ、倫子さまは女房どころか女御として後宮にあがり、いずれは后にたってもおかしくない身分の女性なのでそこは仕方のないところなのですが(;´∀`)

 

 

  「招かれざる者」

 

そして今回の週タイトル「招かれざる者」こと道兼が為時邸を訪れる場面。

 

 

玉置玲央さんの表情が素晴らしくて、毎回道兼に心を揺さぶられてしまう( ;∀;)

彼のしたことは許されることではないのに。

でも、あの時引き金を引いたのは間違いなくあの従者のいらん一言だったよねー。

 

為時パパもいい人なんだよね。

妻の仇だと分かっていても、父兼家から一人だけ疎まれ、虐待されてきたという道兼の話を聞いて無下には出来ない。

 

彼が権力者の息子だからっていうだけではない、本当に同情している気持ちが表情に出ている。

 

しかし、その優しさと生真面目さに付け込まれることになりそう。

 

 

兼家パッパは本当に人をよく見ているよね~。

ただ豪快で、強引な政治家ではないのよ。

 

人を動かすポイントをよく知ってる。

道長を可愛がっているのは、自分のそういうところを一番引き継いでいるのが道長だって分かっているのかもなー。

 

「蜻蛉日記」に出てくる兼家は本当にユーモアがあって、憎めない愛嬌があって可愛い。寧子さんといる時はその素の顔が見えてますよね。

 

琵琶を弾くまひろは凛として美しかった。

 

 

「源氏物語」で琵琶といえば、まず思い浮かぶのが「明石の君」

 

身分低い生まれゆえ、光源氏の「一の人」にはなれなかったけれど、彼の権力を盤石とするために欠かせなかった美貌の姫君を産み、その教養と高雅なたたずまいで源氏に愛された女性です。

 

もう一人は、宇治の中君(なかのきみ)。

光源氏の孫、匂宮(におうみや)の妻で、正室の座は夕霧の右大臣の娘に奪われたものの、匂宮の第一子となる若宮を産み、その後も愛され続けました。

 

共通するのが正室(嫡妻)にはなっていないけれど、「特別な人」として愛されていたことでしょうか。

 

まひろが和琴でも筝の琴でもなく、琵琶を弾く女である意味を色々想像してしまいます。

 

  どうなる直秀( ゚Д゚)

 

そして最後に衝撃の展開!!

 

直秀ーーー!!( ゚Д゚)

 

あんた、道長にめっちゃ疑われてたの分かってたはずなのに何故このタイミングで東三条殿へ( ;∀;)

 

 

正体を知った時の道長の表情…。

 

驚いたっていうより、「やはり…」という確信と、身分を越えた友情を感じていた直秀を断罪しなければならなくなった怒りと絶望に打ちのめされているように見えました。

だって、右大臣の東三条殿に押し込み強盗をしていたのが、かねてから藤原氏を揶揄する演目を演じていた散楽一座だっていうことが知れたら死罪確定でしょう。

あれ、でも平安時代って死罪なかったんだっけ?

流罪とかですめば、もともと都を離れるつもりだった直秀たちにとっては願ったり叶ったりなんでしょうが、そんなに甘くないよね…。

 

まさか、ここで退場…なんてことはないと思いたい。

 

そんなわけで今週もあっという間の45分でした。

 

来週はいよいよ花山天皇が…でも私は主上よりも道兼が心配( ;∀;)!!

 

花山天皇は確かにおいたわしいけれど、側近も含め致命的に政治センスがなさ過ぎる。

政治は無能な善人よりも、有能な悪人(兼家)が行った方が結果として皆の為になるのよ…。