ミチカネは今回も可愛く不憫だった…( ;∀;)

 

まさか、ここの藤原三兄弟で道兼が一番の推しになる日が来るとは…っ。

 

さてさて。

 

前回ラストの衝撃の母ちやはの死から6年後。

まひろは15歳になっていました。

 

知人の絵師のもとで、恋文の代作をしたり、恋歌を作ったりする代筆稼業に精を出すまひろ。

 

父・為時との溝は深くなる一方です。

 

父に反発し、右大臣家の次男が母を殺した「ミチカネ」ではないのかという疑いをぶつけるまひろに、藤原宣孝は

 

「もし、右大臣さまの二の君が『ミチカネ』だったとしたらどうするつもりなのだ。分からぬのなら黙っておれ!」

 

と叱りつけます。

 

世慣れない父・為時と違って、宣孝は世の中の裏も表も知り尽くしたオトナですね。

為時は、学者として清貧に甘んじているような顔をしていますが、実際のところは暮らし向きのことはすべて妻のちやはに丸投げだったわけで、政治の世界に関わるにはいかにも危うげに見えます(´Д`)

 

まひろの家は窮乏している様子なのに、裳着の衣装は超ゴージャスでしたね(´▽`*)キラキラ

為時パパの家も、ちやはママの家も、祖父の代まで遡れば「中納言」というなかなか立派な家柄なので、代々伝わっている衣装があるのかもしれません。

 

そして、今回わりとサイテーだったのはこの御方。

 

 

健気な詮子さまがおいたわし過ぎる( ;∀;)

 

でも、円融天皇にしてみたら兼家とその一族は「自分の退位を今か、今かと心待ちにしている連中」であって、とても心を開ける相手ではない…というのは分かる気がします。

 

というのも、兼家には実は詮子の上に、本作には登場していない超子という長女がいて、その超子が先代の冷泉天皇(円融天皇の兄)との間に居貞親王という皇子を産んでいるんですね。

 

超子の産んだ居貞親王、そして詮子の産んだ懐仁親王。

2人の男皇子という最強のカードをすでに手にしている兼家にとって、円融天皇も、現・東宮の師貞親王も、もう自分の孫が皇位につくための「中継ぎ」でしかないわけなんですよ。

 

兼家にしてみたら懐仁親王が生まれた以上、円融天皇はもう用済み。

一日も早く退位して欲しい。

 

円融天皇はそれが分かっているから詮子を遠ざけ、関白の娘である遵子を中宮に立てることで兼家をけん制しているんですね。

 

だからこれは遵子が愛されていて、詮子が嫌われているといったような話ではないんです。

 

 

遠ざけられているのを知りながら、何とか帝の心を取り戻そうとする詮子ですが、それは彼女が兼家の娘である以上、叶わない願いなんですね(:_;)

 

それにしても…。

 

● 右大臣家の女御

● 帝の第一皇子を産みながら愛されない

● 中宮の地位は別の妃に奪われ、我が子が帝位についたことで「皇太后」の地位についた

 

というキーワードで、『源氏物語』をご存じの方なら誰もがある人を連想してしまいますよね。

 

主人公「光源氏」にとって、生涯最初で最大の敵、『弘徽殿の大后』です。

 

光源氏の生母・桐壺の更衣は、権門・右大臣家の娘である弘徽殿の女御が権勢を誇る後宮で、様々に陰湿な虐めを受けたことが原因で病がちとなり、ついには世を去ります。

 

光源氏の父・桐壺帝は、更衣の死後も彼女のことが忘れられず、更衣に生き写しである「藤壺の宮」を寵愛し、第一皇子の生母である弘徽殿をさしおいて中宮の位につけます。

 

やがて、桐壺帝が第一皇子・朱雀帝に帝位を譲ると、生母である弘徽殿の女御は、皇太后として立后します。

 

桐壺帝の死後、弘徽殿の大后は、自分を愛さなかった夫が鍾愛していた光源氏と、藤壺の宮を何かにつけて敵視し、迫害しようとするのですが…。

 

その『源氏物語』の中で最大の憎まれ役ともいえる弘徽殿の女御のモデルになるのは、この可愛らしく健気な詮子さまなのでしょうか(;゚Д゚)

 

そして、次回予告に登場していた黒木華さん演じる倫子(ともこ)は「左大臣家の姫」

 

光源氏の正妻となった葵の上は、左大臣家の姫でした。

 

こんな風に『源氏物語』にどう繋がるのか…なんてことを想像しながら見ていくのも面白いですね(*´艸`*)

 

今回の週タイトル「めぐりあい」は、百人一首にも収められている紫式部の、

 

めぐり逢ひて 見しやそれともわかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな

 

(久しぶりにお会いしたのに、あなたかどうか分からないほどあっという間に 雲に隠れる月のようにお帰りになってしまわれましたね)

 

という歌からとったのでしょうか。

 

久しぶりに巡り合ったまひろと三郎。

2人の運命はこの歌のように、僅かに触れ合ってまた離れてしまうのか、それともこの先、分かちがたい運命に結び付けられていくのか…。

 

オープニングを見ていると切ない展開の予感がヒシヒシと…( ;∀;)

 

ダークサイドにまっしぐらな道兼くんと、掴めないながら魅力満載の東宮・師貞親王さまも気になりますね~(〃▽〃)ラブラブ

 

 

個性全開の東宮さまですが、史実ではもっとはっちゃけたお姿を見せて下さっているので、今後のご活躍が楽しみなような怖いような(-_-;)

 

ちなみにこの師貞さまは、現・天皇の円融さまにとっては兄(冷泉天皇)の子──甥にあたります。

 

そして、師貞さまの生母は、兼家の長兄・伊尹(これただ)の娘・懐子(かいし/ちかこ)ですから、兼家にとっても甥にあたります。

 

この時代、本当に人類皆、血縁だなあ( ̄▽ ̄;)