佐殿の腹、とか言うからオンエアからこっちTLが

 

 

これだらけに……それはそうだ( ̄▽ ̄;)

何はともあれ、第2話感想いきます。

 

陽気な坂東武者が地球を回す

 

 

義時が頼朝を連れて逃走した後、北条館では北条勢と伊東勢が一触即発の雰囲気で睨み合っていました。

 

そこへ相模の大豪族、大庭景親が一党を引き連れてやって来ます。

 

 

景親の仲裁を受けた伊東祐親は、頼朝を北条へ預けること、八重には二度と近づかないという起請文を書かせるという約束で不承不承、引き下がります。

 

景親は、祐親よりもさらに清盛と親しい関係にあるようで、頼朝の件は自分から平相国に取りなしておくと言います。

 

國村隼さんの大庭景親、登場~ドキドキ

「平清盛」では前関白、藤原忠実役で出演されていました。

忠実さまの口から殿のお名前を聞くと、それだけで海の底の民は胸熱笑い泣き

 

時政パッパ、伊東の爺さま、そしてこの大庭の景親さんのお互い昔っからよく知ってる、気ごころの知れた仲間、っていう感じが良かったですね。

 

逃走途中に、頼朝は乳母の一人、山内尼の息子の山内首藤経俊と再会します。

経俊は頼朝の現状を知ると、打倒平家のために力になると約束します。

 

 

乳母の息子といえば乳母子──実の兄弟よりも強い絆で結ばれていることもある相手ですから、頼朝が会うなりすぐに笑顔を見せて寄っていったのも頷けます。

 

そういえば義朝の乳兄弟の鎌田正清さんもこの山内首藤氏の一族だったような……。

源氏に縁の深い一族だったんですね。

その頃平家の皆さんは……

 

 

福原では清盛が息子の宗盛から、頼朝と伊東祐親の一見を報告していました。

 

 

本作の宗盛さんは、小泉孝太郎さん。

 

『八重の桜』の徳川慶喜さま役が印象的でしたが、今年はあの時とは打って変わった気が弱く温厚そうな平家のプリンスです。

 

宗盛と頼朝は確か同い年で、「平清盛」では平治の乱で同時に初陣を飾っていました。

 

宗盛の報告を、

「いちいち、そんなことまで自分に言うな。東国のことは東国でカタをつけさせろ」

と言う清盛。

 

自分が命を助けてやったことも忘れているみたいで、まあ清盛にとって平治の乱は遠くになりにけり、ということなんでしょうね。

 

 

義時が夜にまぎれて北条館に戻ると、そこではすでに頼朝は北条家で預かることで話がついていました。

 

政子は嬉しそうに早速世話を焼いています。

八重とのこともあり、義時は気が気ではありません。

 

政子を頼朝に近づけるべきではない! と主張しますが父の時政は、まもなく都から到着する新妻のりくのことで頭がいっぱい。

 

兄の宗時は、むしろ頼朝を婿に迎えられれば北条は安泰だと能天気に喜んでいます。

 

 

 

今週もポンコツ父子は元気にポンコツですあせる

 

でも伊東の爺さまに頼朝を渡せと迫られた時の時政パッパの、

 

「なんでこんなことになったかよう分からんが、武士が一度かくまうと決めたからには頼朝を渡すわけにはいかんのじゃ!!」

 

という台詞がこれぞ「坂東武者」という感じでよかったですねキラキラ

 

要は爺さまも時政パッパも頼朝のことよりも、「舐められたら殺す!!」という坂東武者の行動原理にのっとって行動してるんですねあせる

 

振り回される主人公

 

 

八重は伊東家に仕える家人の江間次郎に嫁がされることになります。

 

すべてを受け入れつつも、輿入れ前に頼朝との間に生まれた千鶴丸に一度会いたいという八重。

 

千鶴丸は、すでに殺されてしまっているのですが八重はまだそれを知りません。祐親は「千鶴丸は出家させた」といいます。

 

千鶴丸に会えなければ自害すると言う八重に、祐親は「好きにせよ」と言って立ち去ります。

 

八重の、せめて最後に一度、佐殿に会いたいという願いを受けて八重の兄の祐清と、宗時は勝手に奔走し、頼朝の乳母の一人、比企尼の館で二人をひそかに会わせる算段をします。

 

が、それを聞いた頼朝は、

「今更会ったところでどうなる。時の流れに逆らうものではない。わしは行かぬ」

と言います。

 

宗時に、頼朝を連れて比企の館まで来るようにと言いつけられていた義時は困惑しますが、一方で、

「わしは兵など挙げん。戦は苦手だ」

という言葉を聞いてほっとします。

 

ほっとしたのも束の間、義時のところに妹の実衣がやってきて政子が化粧をしていると言います。

 

義時が政子のところに行くと、政子は頼朝から三島明神の参詣に誘われたと、いそいそと鏡に向かっています。

 

頼朝が、最後に一目会いたいという八重の頼みを断った話をして政子を止める義時。

すっかり頼朝にほれ込んでいる政子が聞こうとしません。

 

それどころか、義時が頼朝の悪口をいうのは

「私を取られたくないものだから」

と決めつけます。

 

この場面の「そんな気味の悪いことをいうのはやめてください」の義時の表情が秀逸(≧∇≦)

 

けれど、千鶴丸がすでに殺されていることを知っている義時にしてみたら、結構洒落にならないんですよ。

姉を八重と同じような目に遭わせるわけには絶対にいかないと思う義時。

 

佐殿強火担 比企尼

 

比企の館では頼朝と八重の逢瀬の場所を提供するか否かで、比企尼とその養子の能員夫婦が揉めていました。

 

頼朝には知られているだけでも四人の乳母がいますが、比企の尼はそのうちの一人。

 

 

13歳で流人となった頼朝に仕送りを続け、献身的に支えてきた女性です。

 

いくら乳母と養い君の結びつきの強い時代だったとはいえ、この先立身の見込みもない、それどころか我が世の春をうたっている平家によって流罪とされた頼朝を支え続けるなんて、なんの見返りもないどころか、下手をしたら平家に目をつけられかねない行為です。

 

なにしろこの人は、もともとは京に住んでいたのを頼朝が流罪になったのを機に、夫と一緒に武蔵の国の代官となって下ってきたというのだから、その覚悟は筋金入りです。

 

よほど愛情深い人だったのか、頼朝が一番懐いていたのか。

 

この時代の女性は、隠居して尼になっていても決して無力な存在ではなく自分の財産もしっかり持っていました。

 

比企家も実権を握っているのはこの比企尼のようで、能員も妻の道も反対しながらも結局は頼朝を受け入れることを承知します。

 

政子とともに三島明神にもうでた頼朝は、そこで過去のつらい経験を政子に語ります。

 

平治の乱で敗走する途中で父や兄たちとはぐれ、自分一人命を救われて伊豆に流されたこと。

読経に明け暮れる孤独な日々を八重だけが支えてくれたが、そのために彼女を苦しませてしまったこと。

 

それを聞いた政子は目を潤ませて、

「あの方の代わりは出来ません。でも私なりに佐殿をお支えしとうございます」

と言います。

手と手を重ね合い、見つめ合う二人。

 

 

頼朝が来ないことを伝えに一人比企の館へと向かう義時。

 

途中、平家の威を借る伊豆の豪族、堤信遠と行き合い平伏せよと泥だらけの道端に土下座を強いられます。

 

それまで「どっちでもいい」と思っていた義時のなかに初めて今の世への疑問が芽生えた瞬間かもしれません。

 

比企館では、皆が義時が来るのを待ちわびていました。

義時は、宗時に頼朝には挙兵の意志がないことを伝えますが、宗時は信じようとはしません。

 

「源氏の棟梁ともなると、不用意には本心を明かさぬのだ。さすがだ」

とひとり合点して満足しています。

魔性の女?

 

 

義時たちが北条へ戻ると父の時政が怒っていました。

 

待ち焦がれていた新妻のりくを連れて戻ってみれば、歓迎するはずの子供たちが皆で払っていて留守だったからです。

 

りくが可哀想だと怒る時政。

 

義時は自分の留守中に政子が頼朝と一緒に出かけたと聞くと、りくのことどころではなくなり、館を飛び出します。

 

子どもたちの非礼を詫びる時政に、りくは

「自分は、しい様に嫁いできたのです。他の方に嫌われても何とも思いません」

と艶然とほほ笑みかけます。

 

 しい様、は「四郎様」のしい様かな?

 父上メロメロですが、これは無理もない。

 

 

茶々さまを演じた時よりもずっと可愛らしく、小悪魔チックな宮沢りえさんのりくさんですドキドキ

 

可愛いんだけど、先妻の子たちの対応をまったく気にかけないのは、すでに時政と自分のことしか考えていないってことで、しっかり今後の布石が敷かれていますね。

 

頼朝の本心?

 

その頃、政子は頼朝と一緒ではなく八重と会っていました。

 

「頼朝への想いを断ち切って貰おうと思い、参りました」

と言い、まっすぐに八重をみつめる政子。

 

 その目を見た八重は、すぐにすでに今の頼朝の心は自分ではなく政子にあることを悟ります。

 

 そして、それは頼朝が伊東から北条へ乗り換えたのだということも。

 

 男女の好き嫌いの情の話だったら八重さんも引かなかったかもしれません。

 けれど、聡明な彼女には、伊東家を後ろ盾とすることが出来なかった自分は、もう頼朝にとって何の価値もないということが分かっていました。

 

 八重は身を引くことを約束し、けれど頼朝への想いを断ち切ることは出来ないと言います。

 

 頼朝は土肥実平の館に逗留していました。

 

 そこを訪ねた義時は、八重から政子へと馬を乗り換えるようにして乗り換えた頼朝のやり方を非難し、姉を渡すわけにはいかないと言います。

 

 偽りのない本音をぶつけてくる義時に、頼朝は初めて自分の本当の胸の内を明かします。

 

 自分には悲願があるが、身内もいない。後ろ盾もない。

 伊東がそうなってくれるかと思い八重と結ばれたがあのような結果になってしまった、そこに北条が現れた。

 

 自分の悲願は平清盛と平家を倒し、後白河法皇を支え、世をあるべき姿に戻ることだ。

 

 そのために、政子が北条が必要だ

 

と言う頼朝。

めちゃくちゃ勝手な理屈ですが、義時は引き込まれるように頼朝の言葉に聞き入ります。

 

出逢ってからずっと、掴みどころのない、何を考えているか分からない頼朝が、その時、確かに自分の本当の気持ちを語ってくれていることが分かったからです。

 

「このことは兄にも話すな」

と言い、

「おまえは、わしの頼りになる弟じゃ」

と言う頼朝。

 

その、源氏の嫡流に相応しい威厳に、義時は魅入られたように頷いていました。

というところで今回はおしまいです。

 

まとめ

 2話にしてあれよあれよという間に、頼朝が北条家の婿におさまってしまいましたね。

 

 最終的にものを言ったのは、

 

 

でしたね……( ̄▽ ̄;)

 

いやもう今週はサブタイトルからして、どう振り払おうとしてもどうにもこうにも「鎌倉殿どうでしょう」でしたわ。

 

八重さん、初回の印象から恋愛脳のスイーツ系女子かと思いきやとんでもなく肝の据わった聡明な人でした。

 

 でも、しおらしく身を引くように見せながら最後、政子と対峙する場面では頼朝との間に男児までなした妻としての誇りが見え隠れしていましたね。

 

 八重さんにしてみたら、北条家に頼朝をとられたのであって、政子にとられたわけじゃないし、っていうのはあるだろうな~。

 

 普通なら八重さんはここで退場なんでしょうが、なにせガッキーですからね。

 まだしばらくは登場シーンがあって、政子ちゃんをヤキモキさせたりするんだろうな。

 

 

 昨年の栄一が、自分から発信していく型の主人公だとしたら今年の義時は典型的な巻き込まれ型の主人公ですね。

 

 

 そのへん、「麒麟がくる」の十兵衛と似てる。

 

 けど、十兵衛が明智家の跡取りだったのに比べて、義時の方が兄の宗時がいる分、こき使われるわりに家中での立場が軽くて気苦労が多そう。

 

 ラストの頼朝の言葉にコロッといっちゃったのもわりとそのあたりに原因があるのでは……。

 

 みんな何でも義時に押しつけるわりには子ども扱いで「頼りになる」とか言って貰ってなさそうですもんね。

 

周りが個性が強いキャラばっかりで、受け身になりがちなこういう主人公って演じるのが難しいと思うんですけど、小栗旬さんの義時はそのあたりとっても、とってもいいですね!

 

 目立ったり、おいしいところをもっていくのは他のキャラなことがやっぱり多いんですけど、それが全部義時がいることによってさらに引き立って、面白くなっているんです。

 

 それは昨年の吉沢亮さんの栄一にもずっと感じていました。

 ものすごく目立つことや、かっこいいことをするわけじゃないんですけど、主人公がいると画面が華やぐし、活気づく感じがするんですね。座長の風格ですねえ。

 

ともかく本作は、坂東武者の荒々しくも愛すべき可愛らしさ、それゆえの物悲しさみたいなものがしっかり描かれていて、見ていてとても楽しいです。

 

 次週以降も楽しみに見たいと思いますドキドキ