シゲにはうんざりするほど汚れて欲しい
とたまに思う。
汚らしく、嫌な男になって欲しい。
誰かに翻弄されて、されるがままに汚れていく。
そんなシゲが作り出す世界をいつか見てみたい。
平和で幸せな未来を願いながらも、一方で、そう思ってしまうのは、シゲが優れた表現者だからだ。

表現者。
私が見たいのは誰かの平和な日常ではなく。
貴方が隠している裏の顔。
貴方の中にある汚くて嫌らしい物。
貴方の闇。
密かに共感し、涙を流したい。
私も一緒だと。






私のメールを読んでくれたシゲ。
その後に"自分は本当は女なのかもしれない"
と言っていた。
シゲの中の女性的な部分が、どれだけ貴方の武器になっているか、今ならきっとわかっているはずだ。
だから『カカオ』に戻ってくるのは必然だった。







この瞬間、貴方は卑怯な男に噛み付いてみせた。
身支度を整える男の背中に向かって、ニッとやる貴方は可愛くもある。
でも、そこには"こっちが弄んでるのよ"という余裕が隠れてる。
今の貴方には、そんな余裕が出来ているのだ。







今、貴方は私達に何を感じてもらいたい?
あ。。貴方も成長したな。。
そんなことを感じてもらいたいの?
きっと違うよね。






表現者としての未来が
貴方の全てになるのなら。
もっと淫らになって
私達を深い沼に沈めて欲しい。
息が出来ないくらいに深く、深く。





貴方は貴方を熱望する人に向かって
好きなように表現していけばいい。
それが、いつか、もっと広い世界の人達へ
必ず届くはずだから。




『カカオ』












私はやっぱりアイドルを追いかけるような人間ではないのだと改めて思う。
それは、ニノを好きだった時も同じで。
ニノが作詞作曲した『Gimmick Game』が大好きだった。
でも、それを歌うニノがアイドルをしてることに凄く違和感があった。
あんなにキレイな顔で、あんなに隠微な歌詞を書いて表現する人。
あ。。私はまた、同じような人を好きになってしまった。
だから、覚悟している(いい意味で)




シゲにはうんざりするほど汚れて欲しい。