ひとつのデータベースは複数のテーブルにデータを保持させることによって管理、運用されます。
前の記事では「テーブルにそれぞれ役割を与えること」をテーブル定義といいました。今回はデータベースを構成するテーブルについて詳しく解説します。
テーブルの種類
テーブルはおおまかに以下の2種類に区別されます。
▼マスターテーブル
▼トランザクションテーブル
これらの違いはデータベースの扱いとしては変わりませんが、設計や運用する上ではまったく異なる性質のテーブルとして扱います。
テーブルがマスターテーブルであるかトランザクションテーブルであるのかでテーブルの扱い(管理方法)が決まります。
マスターテーブル
マスターテーブルとは参照専用のテーブルのことを指します。
あらかじめ準備されているデータのことを「マスターデータ」と呼び、そのデータを保持するテーブルなので「マスターテーブル」と言われます。マスターテーブルのデータは日常的な業務で変更、削除、追加されることはありません。
定期的なメンテナンスによりデータの更新、削除、追加が行われますが、それらはシステム本来の目的ではありません。
トランザクションテーブル
システムで処理を行わせた結果として作成されるデータのことを「トランザクションデータ」と呼びます。トランザクションデータを出力したり、マスターテーブルから参照したマスターデータを出力するためのテーブルのことを「トランザクションテーブル」と言います。
トランザクションデータは業務で日常的に生成され、トランザクションテーブルの保持するデータも日常的に更新、削除、追加されます。
まとめ
▼マスターテーブル
参照専用テーブル。テーブルのデータは日常的に変更、削除、追加されない。
(イメージ:教科書や辞書)
▼トランザクションテーブル
作業用テーブル。処理結果や編集結果、マスターテーブルから参照したデータが出力される。
テーブルのデータは日常的に変更、削除、追加される。
(イメージ:ノートやメモ帳)