「はじめまして!川本みゆきです!よろしくおねがいします!!」

 

なるほど?新メンバーってやつか(;´・ω・)

今まで引きこもってたのがようやく外に出てやる気になったってとこか?

まぁ、この子もどこまで何ができることやらなぁうーん

 

そう思いを巡らせたのは、ちょうど先週の月曜日ぐらいのことだったかね?

 

知っての通りのぐうたら三昧だったし

先週の今ごろはおさぼり旅行に行ってたから

もはや彼女の存在なんかどうでもよかったのかもしれない。

 

 

「この仕事はねぇ?中山さんのやり方を真似してやるとうまくできると思うよ?」

え?俺、支援員じゃねーし。。。

なるほど。美少女転校大作戦って奴だな?施設長め・・・。

しかし、そんな作戦に乗ってたまるか(怒)

 

半日前?いや、ほんの2時間前まではそんな気持ちだった(;´・ω・)

 

しかし、この川本とかいう娘。ホントに不器用でやがる。

きっと養護学校とかほかの作業所で厄介がられてきたんだろうな?

中等度の知的障害ってトコだろうかね?

 

「それはさ、みゆきちゃんね?」

「だからそこはさぁ、みゅ・・・ちゃんね!?」

 

そうこうくだらないアドバイスを繰り返してるうちに

 

「まぁ、そこはさ?みんちゃんね!?」

 

うん。君は今日から「みんちゃん」だ!

俺だけでもそう呼ばせてもらうわ( *´艸`)

って、結局施設長の思うツボにハマってないか?俺???

 

 

そんな「物覚えの悪いみんちゃん」の面倒をせっせと見続ける

生意気極まりないおっさんがそんなに気に入ったのか?

彼女、さっきから俺のそばを一時たりとも離れようとしないぞ驚き

 

まさか、懐かれたのか?こんなひと回り若い娘に???

 

「みゆきは1993年生まれの28歳ですよ?中山さんは何歳なんですか?」

「俺はねぇ、君より10年早く生まれた38歳だよ?おっさんだろ?」

 

こんな他愛ない話をしながらも

彼女、なんかひたすらこっちみてるガーン

いいから仕事をしてくれ!そして俺の話を聞くんだ!!

 

「みゆきさん、さっきより調子いいじゃないですかぁ!?」

へ???

「中山さん、他社で支援員やってた経験だけあって、面倒見いいんだから♪」

 

なんとまぁ・・・

こんなインスタントへっぽこ教師みたいな俺でも、役に立つこともあるんだなうーん

それにしてもこの子はいったいどういう特性を持ってるんだか・・・(;´・ω・)

 

そんなこんなで彼女の世話を焼きながら

自分の仕事らしい仕事をそれなりにこなしたと言えなくもない今日の俺。

なんだろう?この達成感は???

インターネット片手にぐうたらしてたらこんな快感は・・・

 

そんなことを回想しながら帰り路を歩いていると・・・

「中山さ~ん!!」