僕らの日々 13 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 

大宮さんの恋物語です。

 

毎日20時更新予定です。

 

ではでは・・・どぞ・・・。

 

 

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Side.O




本番が始まる。

直前まで立ち位置に来ないニノ。

スタートの合図で俺は。

ニノと詳細を打合せしないままに。

演技を始めた。

宅配ルームの前。

IDカードがないと入れないことに気づき。

胸やズボンのポケットを探す仕草をする・・けど。

当然なくて。

はぁ・・・と軽くため息をついた瞬間。

すっと伸びてきた手。

壁のセンサーにかざされるIDカード。

ピ・・・と音がして。

カチャ・・・と鍵の解けた音がする。

?・・・と思う俺に。

・・・俺・・・に。

背後にいたニノが。

リハの時よりも数歩近い距離で・・・俺を後ろからのぞき込む。

そして。

がっつりと目を合わせたまま。

すーっと・・・小首をかしげると。


















セリフ。

忘れたのか・・・と思うくらいの間。

実際は多分コンマ何秒なんだろうけど。

見つめ合う。

目が・・・離せず。

もう・・・ニノのことしか考えられなくなる。

触れている俺の腕とニノの体。

リハの時には触れていなかった。

感じる重み。

その肌の滑らかさまで見える距離。

まばたきに合わせてふるると震えるまつげ。

赤い唇。

口角は少しあがっている。

柔らかな・・・自然な笑顔。

俺を見つめる・・・水分をたっぷりと蓄えてキラキラ光る瞳。

俺が映っている。

俺は。

一瞬。

ホントに・・・一瞬

演技を忘れ。

ニノに見入る。

不覚にも・・・動けなくて固まる。

心の奥の奥から・・・好きの気持ちが沸き起こり。

もう・・・惚れているのに。

もう一度一目惚れをする。


















  どぞ



ニノの甘い声が・・・どこか遠くに聞こえる。

軽く震える体。

それを抑えるかのように。

きゅっと。

手を握りしめた。



  カット!



その声で。

撮影中だった・・・ということを思い出す。

呼吸をする。

え。

今・・・俺。

俺・・・は。

何した・・・?

どうした・・・?

今俺は。

目の前のニノで・・・・頭がいっぱいだった。

今の。

今の演技・・・って言うか演技じゃないけど。

大丈夫だった・・・のか・・・?




















「そのままお待ちくださーい!チェックします!」



スタッフさんの大きな声。

そっちの方をちら・・・と見て。

それから・・・俺を見たニノが。

小さく言った。



「難しいよね・・・きゅんとする演技って。」

「ぅ・・・ん・・・。」

「しかもさ・・・初対面設定とかってホントむずい。」

「・・・ん。」

「だってもうお互い知っちゃってるし。」

「・・・。」

「久しぶりに顔見るとかならまだしも・・・ね。」

「・・・。」



ああ・・・もしかして。

俺とずっと目を合わせなかったのって。

そういう意味だったのか・・・?



「だから・・・なの?」

「・・・ん?なにが?」



聞こうとして。

でも。

少し恥ずかしくなる。

だって。

それって。

本番前に・・・ニノが俺と目を合わせてくれなかったこと。

俺が認識してたってことで。

それってちょっと。

痛いっていうかきもいっていうか恥ずかしいっていうか・・・。

・・・。

・・・。

でも。




















「無駄なあがき・・・的な感じ。」

「どういう意味?」

「ちょっとだけね。本番前におーのさんと距離とってみたの。」

「・・・。」

「今更だけどね。」



やっぱり。

そうだったんだ。

そういう意味だったのか。



「そっか。」

「そうなの。ぁ・・・OKだって。おーのさんさっすがぁ♪」



とん・・・と。

体をぶつけられる。

いや。

さすがなのは・・・ニノの方だよ。
















多分きっと。

俺のことをよく知ってくれているから・・・だから。

こういうことしてくれてるんだと思う。

きゅんとしたりどきっとしたりって。

実際に心の中でしていたとしても。

見ている人に伝わるように演じるのは難しくて。

でもやり過ぎるとコメディになっちゃうし。

だから。

本当にそういうの・・・自然な演技って難しいんだけど。

それを。

ニノは。

俺に自然とさせてくれた。

さすがだな・・・と思いつつ。

やっぱり魅力的なニノ。

まんまときゅんとしてしまったことに。

恥ずかしいやら嬉しいやら・・・で。

改めて。

惚れていることを・・・認識した。



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つづく