大宮さんBL物語です。
苦手な方はご注意を・・・。
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暗闇で・・・隣でモソモソと ｳ ｺﾞ ﾒ ていた大野さんが。
俺の上へと移動する。
いよいよ。
抱 かれるんだ・・・俺。
顔が・・・見たいけど。
俺の顔は見せたくない。
だってきっと・・・ばれちゃうから。
どれほど好きか・・・がばれちゃう。
顔からダダ 洩 れてると思う。
大野さんが・・・きっとひくくらい好きだから・・・だから。
顔は・・・見せたくない。
何ももう・・・隠せないから。
すっと・・・影が降りてきて。
気づいたら。
キ スされた。
最初は・・・ついばむようなキ ス。
それが・・・だんだんと深くなり。
多分。
ｼ ﾀ をだしたのは・・・二人同時。
ｶ ﾗ め合い。
溶けあう。
大野さんと。
俺・・・キ スしてる。
触れるｸ ﾁ ﾋﾞ ﾙ が。
柔らかい。
抱 いて・・・とは言ったけど。
こんな風に優しく甘く。
キ スから始めてくれるなんて・・・。
ちゃんと順番にしてくれることに。
ついさっきの・・・挑むようなイガイガした気持ちは無くなり。
もうただただ。
この人を感じたい気持ちでいっぱいになる。
俺の顔を囲 うように・・・ひじをつく大野さん。
すいっと・・・俺の腕を持つと。
まるで・・・抱 きしめろと言わんばかりに・・・腕をその背に誘導される・・・から。
すっとその背に腕を回し・・・抱きしめる。
筋肉質の・・・背。
盛り上がった筋肉が。
大野さんが俺の髪を・・・頬をなでるたびにくくっと ｳ ｺﾞ ﾒ く。
「他には・・・。」
「・・・ぇ・・・？」
「望み。」
「・・・。」
「お前の望み・・・他にはなにがある・・・？」
「・・・ ん ・・・ っ ・・・ ぁ ・・・ ん っ ・・・。」
優しい声。
深く ｼ ﾀ を差し込まれ。
口 内をか き回されながらの・・・問い。
他には・・・？
他には・・・。
・・・。
・・・。
あるよ。
俺の望み。
「恋人・・・。」
「・・・ん？」
「恋人みたくして。」
「・・・。」
「今日はさ・・・俺を・・・。」
「・・・。」
「あなたの恋人みたくしてよ。」
「・・・。」
言いながら。
目の奥が熱くなって。
泣きそうになったのが・・・自分でわかった。
俺・・・なんでこんなに今日は素直なんだろう。
あれだけ・・・思いを隠してきたのに。
最後・・・だからなのか。
もうばれてるからどうでもいいのか。
わかんないけど・・・でも。
意外にも俺に優しく優しく触れる大野さんに。
俺の中で何かが崩壊する。
俺の言葉を聞いて。
ぴたっと。
大野さんの動きが止まる。
とまどっているのが・・・触れるその体から感じられて・・・。
・・・。
・・・。
わかってる。
そんなの無理だって。
嘘がつけない人だから・・・無理だってわかる。
ちょっとひくよね・・・こんなこと言われたら。
でも。
でもさ。
あなたが言ったんじゃん。
他には？ってさ。
もう嘘でもいいから。
愛されたいのよ。
「今晩だけ・・・。」
「・・・。」
「今・・・だけでいいからさ。」
「・・・。」
「俺を。」
「・・・。」
「あなたの・・・。」
「・・・。」
「恋人に・・・。」
「・・・。」
して。
の言葉が言えなくて。
きゅっと・・・手の甲で口を抑えた。
嗚 咽が漏れそうで。
自分で・・・自分の涙にひく。
俺って。
こんなに泣き虫だったっけ・・・？
「わかった。」
「・・・。」
「わかったから・・・。」
「・・・。」
「泣くなよ。」
「・・・ っ ・・・ ぅ ・・・。」
そっと・・・頬をなでられ。
涙を拭かれる。
なんか・・・悔しい。
俺ばっかり。
こんな風に心乱されて。
大野さんの余裕さが。
なんか悔しい。
「・・・和・・・。」
「・・・。」
いつもの。
「ニノ」ではなくて・・・「和」と呼ばれる。
ああもう・・・始まってるのね。
恋人ごっこが。
なかなか・・・切り替え早いね。
そう言えば・・・うん。
器用な人なんだよね・・・大野さんは。
本当はとっても器用な人。
気が乗らないと・・・なかなか本気を出さないけど・・・でも。
この人は・・・そもそもいろんな能力が高い。
だから。
恋人のフリして。
俺を抱くことくらい。
簡単なんだろうね。
でも・・・それでいい。
間違っても罪悪感なんて持たないで。
これは全部俺のわがままなんだから。
つづく
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ありがとうございました。
毎日２０時更新予定です。
楽しんでいただけたら・・・。
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