一つ前に「果て無い空PJ2021」がございます。
一緒に暮らしているリアル妄想の大宮さんのBL物語です。
では・・・どぞ///。
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Side.S
「テキトーに座ってよ。」
「・・・ぅん。」
「・・・最初ビールでいい?」
「・・・ん。」
「あ・・・厳密にはビールじゃなくて第三のビールだけど・・・。」
「・・・ああ・・・ふふ。翔君CMしてるもんね。どっちでもいいよ。」
柔らかく笑う智君。
俺はCM契約しているところから大量にいただいたクリアアサヒを冷蔵庫から取り出し。
智君の座るリビングへと持って行った。
智君は・・・小さく「ありがと。」と言うと。
チラ・・・と壁時計を見上げ。
そして・・・片手でぷしゅっと缶を開け。
ゴクゴク・・・と勢いよく飲んだ。
俺は・・・乾杯もせずに飲み始めた智君に。
若干の寂しさを感じながら。
俺も。
ぷしゅっと缶をあけ・・・そのままクリアアサヒを喉に流し込んだ。
このさ・・・缶を開ける音って・・・ホントマジでいい音だよな。
「ぁ・・・つまみ・・・何でもいい?」
「ぅん・・・なくてもいいよ。」
「・・・なんかあるよ。探してくる。」
「・・・ぅん。」
少し落ち着かない感じで席を立ち。
もう一度・・・冷蔵庫の中を覗き込んだ。
メンバーが家に来ると。
ちょっと・・・いつもソワソワする。
そう言えば・・・前にニノが来た時は。
鍵を忘れインロックしてしまったし。
今日は気をつけなくちゃ・・・と。
一度・・・大きく深呼吸をした。
今日は・・・どういうわけかって言うか成り行きで。
この12月の忙しいさなかに・・・智君が俺の家に来てる。
まあ成り行きって言っても。
別にいやとかそういうのではなくて。
言うなればちょっとめずらしい感じ。
なかなかないからね。
こうして・・・智君が俺の家に来るっていうのは。
多分・・・ニノと二人で暮らし始めてからは初めてなんじゃね?
そもそも・・・今日は五人の仕事の後に。
松潤は打ち合わせ。
ニノと相葉君は個々の仕事。
俺は・・・俺と智君は今日はこれで終わりで。
それで・・・なんとなく。
っていうか・・・多分。
誘われたんだと思う俺。
そう言うの・・・智君ってあんまりはっきり言わないんだけど。
なんとなく今日はオーラ?みたいなの感じてさ。
今日俺んちでちょっと飲んでく?って誘ったのは俺だけど。
でもぜってぇそう仕向けたのは智君だって思ってる。
だってさ。
「今日この後誰かと会うの?」とか。
「じゃあもう家に帰るだけ?」とか。
「いつもより早く終わったよね今日。」とか言われればさ。
そう言うでしょ。
じゃあ一緒に飲む?ってなるでしょ。
まあ・・・何か。
話したいことでもあるんだろう。
ニノも今日は・・・まだ仕事で。
明日の俺の予定は。
生放送のニュース番組があるだけ。
智君は・・・多分明日はオフ。
「もう1本飲む?」
「・・・ん?・・・ぅん・・・。」
ほとんど何も話すことなく。
二人して二本目に突入。
また・・・ぷしゅってあけて。
でも・・・今度はなんか思い出したのか。
おもむろに・・・俺のテーブルに置いた缶ビールに。
コツン・・・と自分のをあてて乾杯した。
この人ってさ・・・こういうとこあるんだよね。
ホント独特な人だよね。
時の流れが・・・人とは違うのを時々感じる。
スマホをちょっといじり・・・また壁の時計を見上げた智君。
小さく・・・ぁ・・・と言うと。
「翔君・・・ラジオ聞ける?」
「・・・ぇ・・・ラジオ?」
「うん。」
「・・・聞けるよ・・・ちょっと待って。」
俺は。
スマホを操作し・・・ラジオを聞ける状態にした。
「え・・・っと・・・どこ?なに?」
「・・・ベイスト。」
「・・・ぁ・・・ああ・・・ベイストね。」
時計を見る。
なるほど・・・ね。
ニノのラジオだ。
って言うかさ。
いつもこうして聞いてるの?ニノのラジオ。
なんか・・・うん。
全然恥ずかしそうにもしなくて。
照れもしない智君が。
当然のことのように聞こうとするのを見て。
やっぱこの人すげぇわ・・・って。
そう思ったんだよね。
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つづく
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ありがとうございました。
毎日20時に更新予定です///♡
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