そっと・・・手を伸ばし。
大野さんがいたシーツの上をなでる。
もう・・・冷たくなっちゃってて。
僕は・・・まだ少し寝ぼけていたけど。
保温しなくちゃって思って。
毛布の端っこをぐいんって引っ張って。
なんとかシーツの上へとかぶせた。
この・・・手触りのいい毛布も。
つい最近買ったもの・・・だった。
僕と大野さんは・・・一緒に暮している訳ではない。
確かに僕のものはこの部屋にかなり増えたけど。
一緒には住んでいない。
それでも・・・週の半分は僕は大野さんちに来ていて。
こうして泊まっている。
一緒に暮すってこと・・・僕は考えてみたことはあるけど。
でも・・・なんか・・・ね。
大野さんはそういうこと何も言わないし。
あ・・・僕からも言ったことはないけど///。
でも大野さんって多分・・・一人の時間とか。
大事にしそうだし。
それに真面目だから・・・大野さん。
そういうのはまだ早いって///思ってるかも。
潤君いわく・・・いろんなことがかなりスローペースな僕達だから///。
って言うかそもそもの一番の理由が。
僕が実家を出る大きな理由がないってこと。
仕事場である潤君ちの花屋は近いし。
別に両親と仲も悪くもないし。
だからもし今。
僕が家を出るってなったら・・・それなりの理由が必要で。
でも・・・その理由が見つからないから。
だから・・・。
・・・。
・・・。
ふわぁ・・・とあくびが出る。
一緒に暮したら。
何か・・・変わるのかな。
一緒に暮すって・・・つまり・・・どういう事なんだろう。
いつも・・・いつも一緒にいるってこと・・・だよね・・・。
僕は・・・うん。
そう・・・したい・・・けど。
大野さんが望んでくれるなら・・・そうしたいけど。
・・・。
・・・。
大野さん・・・は。
・・・。
・・・。
どう・・・思ってるんだろ。
あ。
寝ちゃった。
僕寝ちゃってた・・・よね?・・・今。
目を開けると・・・やっぱり暗闇。
あ・・・れ?
さっきから・・・どれくらい時間が経ったんだろう。
ゴソゴソと隣で動く人影。
ああ・・・きっと。
今大野さんが戻ってきたんだ。
それで・・・起きたってこと・・・?
でも・・・うん。
やっぱり眠い。
夢うつつ・・・な感じ。
トイレ行きたかったけど。
もうこのまま寝ちゃおうって・・・そう思って。
横向きのまま目を閉じようと・・・した・・・ら。
僕の体に触れる・・・大野さんの手を感じた。
それは。
僕の体にかかった布団の上から。
すっと・・・体をなでられる感覚。
暗闇だからあんまり・・・よく見えなくて。
触れられるその感触だけがすべて。
横を向いた僕の。
肩から・・・すっと背を滑り落ち。
そしてそのまま腰をなで。
するり・・・とお尻に触れると。
すすっと足へと移動する大野さんの手。
あまりにも滑らかな動き。
大野さん・・・寝転んでないの?
その手が・・・僕の足先に触れる。
裸足の指。
布団から・・・足先が出ちゃってたみたい。
大野さんの手の感触がダイレクトに伝わって来る。
・・・。
・・・。
あったかい。
見えないけど・・・大野さんの動きを感じる。
布団の下の毛布でくるんと僕の足先をくるむ大野さん。
ぎゅっぎゅっと・・・足の下に毛布だけを入れ。
出ちゃわないようにしてくれている。
つづく
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作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日20時に更新の予定でございます。
あちらへは終話後に一気にアップさせていただきますね。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪
また今後・・・ですが。
お話更新中のコメントにつきましては。
お返事お休みさせていただきたいと思っております。
ネタバレの危険と///。
お返事が時差になってしまう可能性がありますので///。
ご了承いただけたら・・・と思ってます。
もちろん。
頂けるコメントはとても嬉しく拝見いたします♡