sugar~Beach ver.~48♪ | ナツコのブログ

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こちらは大宮さんBL物語です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

 

 

翌日早朝。

 

俺達は・・・全キャスト全スタッフで。

 

無人島へと向かう。

 

ホテルが用意してくれた船だけでは間に合わず。

 

漁船も一艘借りて。

 

そこにも機材を乗せ・・・無人島へと向かうことになる。

 

昨日の痛手から立ち直れない俺は。

 

ほぼほぼ・・・寝ていなくて。

 

って言うか。

 

もしかしたら・・・和はエムに心ひかれているのかもしれない・・・と思ったら。

 

キスまでした自分のピエロっぷりがもう笑えて。

 

って言うか泣けて。

 

久しぶりに・・・少しだけ泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黙々と機材を積む。

 

風が少し強くて。

 

今日の撮影にはもってこいの天気だった。

 

大事な機材は大きな船に。

 

細かい機材は漁船に積む。

 

ホテルの人も・・・手伝ってくれて。

 

せっせと運んでいたら。

 

その・・・手伝いの人の中に。

 

・・・。

 

・・・。

 

和がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのに。

 

俺は。

 

どうにも・・・顔が見れなくて。

 

いつもなら嬉しくて近づいて話かける和にも。

 

もうそんなことできなくて。

 

一度目が合ったけど。

 

おはようも言わず・・・目をそらせ背を向けた。

 

だってもう。

 

・・・。

 

・・・。

 

もう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんな・・・大きな船に乗りたがるけど。

 

俺は・・・もう一人になりたくて。

 

漁船へ乗り込んだ。

 

とはいえ・・・大きな船にあぶれた数人がこっちへ乗り込んできたから。

 

一人・・・とはいかなかったけど。

 

ずいぶんと年季の入った漁船。

 

全員ガチの救命胴衣を着させられる。

 

大きな船の出発準備を待たずに漁船が出発する。

 

大型船とは違う航路をたどって・・・無人島へと向かうようだった。

 

見送る和を・・・チラと横目で見て。

 

でも俺は手も振らず下を向いたままで。

 

漁船は出発した。

 

和とエムのやりとりも・・・例えば手を振り合うとか。

 

もしなされているのだとしたら見たくない。

 

すぐに出発してくれて助かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっという間にトップスピードに乗る漁船。

 

走り出して・・・わかった。

 

浅瀬の影響か・・・かなり蛇行して走る漁船。

 

とにかく・・・揺れと水しぶきと風がすごくて。

 

他の人と話すどころじゃないから。

 

だから・・・一人みたいなもんだな・・・と苦笑いする。

 

顔に水しぶきを受けるけど。

 

逃げるところがないからしかたなくそのままでいる。

 

落ちないように・・・と。

 

ヘリのところにしっかりとつかまる。

 

波がしらに乗ると・・・・漁船が飛び。

 

マジで軽く体が浮いて。

 

一瞬の無重力になる。

 

どうやら・・・この漁船の船長は。

 

荒っぽい人らしかった。

 

ふいに。

 

腿のあたりに違和感を感じ。

 

そっと・・・服の上から触れ・・・気づく。

 

昨夜の。

 

あの指輪を・・・ポケットにいれたままだった。

 

ケースのままだから・・・ちょっと膨らんでいて。

 

邪魔になっている。

 

そう言えば・・・今朝履いた時にも気づいたのに。

 

ポケットから出さなかったのは・・・自分でもよくわからない感覚。

 

未練ありありってことか。

 

俺は。

 

軽くため息を吐いて。

 

振動でちょっと出て来てしまったその指輪ケースを。

 

ポケットの奥へぐいっと押し込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無人島へ着く。

 

image

 

本当に無人島で。

 

何もなくて。

 

でもきっと・・・海流の影響か。

 

海岸には海藻しかうちあがっていなくて。

 

あわてて少し・・・島の奥から木々や葉を持ってきたくらいだった。

 

もうすぐに撮影がスタートする。

 

あっちとこっちで同時スタート。

 

俺はハンディカメラを持って島の奥へと進み。

 

ジャングルみたいな景色を撮ったり。

 

空を撮ったり・・・とにかく遠景とかそういうの。

 

他のカメアシと手分けして。

 

絵コンテを見ながら撮ったり。

 

見当をつけて・・・長回ししたり。

 

いろいろとやっていた。

 

忙しい方が気がまぎれる。

 

加えて・・・主要人物の撮影には携わらなくて済んだから。

 

エムを見なくてすんでいた。

 

 

 

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つづく

 

 

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