こちらは大宮さんBL物語です。
苦手な方はご注意を///。
こちらは続編です。
本編はこちらからどうぞ♪
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その日から1週間くらいでニノは。
まさかの櫻井さんと雅紀君よりも先に店を辞めてきた。
常連さんに挨拶もせず。
内野部長にも何も言わず・・・だ。
オーナーにはかなり引き止められたらしいけど。
ごめんなさいって平謝りしてきた・・・と言っていた。
それから一月くらいの間に。
二人で家を探して。
ニノはマンションを引っ越して。
俺はあの部屋を引っ越して。
二人で2LDKのマンションで暮らし始めた。
いろんなことがトントン拍子で進む中。
ニノは・・・とりあえずの仕事先を。
俺が勤める会社の1階にあるコンビニに決めた。
俺の会社の近くを仕事先に選んでくれたことは・・・嬉しかったけど・・・でも。
もうその頃には櫻井さんと雅紀君がここに勤めることも決まっていたし。
もしかしてニノは・・・その二人のそばにもいたかったのかも・・・なんて思って。
若干複雑な心境ではある。
現に昼休みは・・・雅紀君と同じ時間にとってることも多いらしくて。
二人でよく管理室のバックヤードで食べていると聞いた。
「あいつ・・・俺に何も言わずに店を辞めたから。」
「・・・。」
「好きな奴と上手くいったんだと思ってたけど・・・。」
「・・・。」
まあ・・・うん。
上手く・・・いきました///。
さすが・・・部長の読みは合ってる。
「まさかここにいたとはな・・・。」
「・・・。」
「ああ・・・でも甲斐性がないのかもな。」
「・・・甲斐性・・・?」
「その相手だよ。店辞めさせといて・・・コンビニで仕事なんかさせて。」
「・・・。」
いや。
コンビニの仕事は・・・ニノがしたいって言ってしてることだし。
「知ってるのか?大野は。カズの相手がどんな奴なのか。」
「・・・。」
眼の前の俺ですけど。
そう言いたい衝動にかられる。
っていうか・・・部長。
ニノの相手として俺を完全に除外してるのは。
どうしてなのでしょうか。
「ああ・・・もう行かなきゃ。社長と会議が・・・あとでコンビニに寄ってカズに・・・」
ブツブツ言いながら。
向こうへと行ってしまった部長。
俺は・・・はぁ・・・と大きくため息を吐いて。
席へと戻った。
部長に・・・二人の関係を。
隠している訳じゃない。
でも・・・ニノが。
まだ今は言わない方がいいって言うから。
だから・・・言わずにいる。
部長は櫻井さんにも雅紀君にもニノの事を何も聞かなくて。
そこは・・・男としてのプライドとか意地みたいなものがあるんだろう。
でも。
俺にも何も聞いてこなかった部長が。
ニノを1階のコンビニで見かけただけであれほど取り乱すんだから。
それほど本気・・・だったんだろう。
俺はもう・・・こうなったら話してしまいたいって思ってる。
黙っている事に罪悪感を感じ始めている。
まさか・・・逆恨みされて。
どこかへ飛ばされるとか。
また営業部へ戻されるとか。
ない・・・よな?
・・・。
・・・。
いや・・・うん。
やっぱりまだ。
言うのは止めておこう。
ニノの言う通りにしておこう。
そう思いながら・・・するっとネクタイに触れる。
上質な触り心地。
今まで俺がしたことないような色。
これは・・・このネクタイは。
ニノの見立てだった。
付き合う前のニノは。
あまり物にこだわりもなく・・・何かに執着するとか・・・ないように見えていたけど。
実は全然そうでもないみたいで。
特にコンビニで働き始めてから・・・生活が自分的に落ち着いたようで。
それなりに俺に注意を向けてくれていた。
着る服とか持ち物とか。
イロイロと俺の世話をやいてくれるようになった。
え?そこ?みたいな細かい部分も気にするニノ。
例えば・・・シャンプー。
こっち使ってね・・・と言われ。
俺が今まで使っていたのはあっさり捨てられた。
それから・・・ネクタイ。
このネクタイのように・・・ちょっと上質で。
さらには・・・少しおしゃれなネクタイを・・・選んで買って来たニノ。
ハンカチもちゃんと持つように言われ・・・それもなかなかのハイブランドの物を持たされた。
物欲がない・・・と言っていたはずなのに。
そこそこいい物を買ってくるニノ。
それを・・・俺に身につけさせていた。
スーツも・・・新しいものはニノの見立てだし。
明らかに付き合う前の俺とは・・・見た目で違ってきている。
今の俺は全てがニノセレクトだった。
ニノの色に染まる俺。
悪くないな・・・と。
そう思っている。
つづく
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少しですが・・・その後のsugarの二人。
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