大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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「それに・・・君に痛みを与えるなんて・・・。」
「・・・。」
「俺にはできない。」
「・・・。」
「だから俺は・・・」
「大野さん。」
抱 きしめた。
膝立ちになり。
その頭を・・・抱 え込むようにして・・・ぎゅっと抱 きしめた。
どれほど深く愛されているか。
今・・・初めて知ったような気がする。
男とか女とか・・・そういうの。
僕とは全然違う次元で。
大野さんも考えていてくれてたってこと。
僕に痛みを与えたくないって思ってくれてたってこと。
それが嬉しくて。
抱きついた。
そっと・・・大野さんが僕の腰に手を添え。
緩く抱きしめ返してくれる。
大野さんにしては・・・遠慮がちなその仕草に。
じれったくなる。
なんで?
もっともっと。
強く抱きしめていいのに。
僕に・・・遠慮なんてしないで。
しないでよ大野さん。
愛してるんだよ?
僕は大野さんの事。
愛してるんだから。
「大野さん・・・ホントは?」
「・・・?」
「ホントは・・・どう思ってるんですか?」
「・・・どう・・・って・・・?」
「僕は・・・大野さんと同じ男だけど・・・。」
「・・・。」
「例えば僕に・・・その・・・い・・・ 挿 れたい///とか。」
「・・・。」
「そう・・・思いますか?」
見下ろす。
抱きしめた腕を緩め・・・大野さんを見下ろす。
どうしてだろう。
僕が大野さんに挿 れるなんて。
なんか・・・ね。
想像ができなくて。
ずっとずっと・・・今まで僕が抱 かれる想像ばかりしてきて。
だから今・・・こうして。
大野さんにそんな風に言われても・・・まだ僕は。
抱かれるのは僕の方って・・・そう思ってる。
今まで・・・大野さんが付き合ってきた女性。
何人いるか・・・わからないけど。
知りたくないけど。
あの・・・白井さんだけじゃないって思いたいけど。
かと言ってあんまり多いのも・・・ヤだけど。
え・・・多いのかな。
白井さん・・・大野さんの事もてるって言ってた。
って言うか・・・何人くらいだったら僕は・・・。
違う違う///今大事なのはそういう事じゃなくて。
そういう・・・そういう人達が見てきた大野さんを。
大野さんの本能的な男の部分を僕だって知りたいし。
何よりも・・・一番になりたい。
一番僕が。
大野さんを気持ちよくさせたい。
誰にも負けたくない。
黙って・・・僕を見上げている大野さん。
その・・・力の入った瞳に。
少し怒ったようなその表情に。
いろんな意味で体が震える。
何も言わない大野さんに。
もう一度・・・聞く。
「大野さん・・・僕に・・・挿 れたいって・・・。」
「・・・。」
「・・・思う?」
「当然だろ。」
言うと。
ぎゅっと・・・すごく強く抱きしめられた。
・・・。
・・・。
あ・・・もう。
どうしよう。
男なのに。
僕・・・男なのに。
この人に。
抱 かれたくてたまらなくなってる。
抱 かれる・・・なんて。
経験もないし。
どうなるのかも知らないのに。
・・・。
・・・。
なのに。
抱 かれたいって思うなんて。
これって。
・・・。
・・・。
どういう感情なんだろう。
わかんない・・・けど。
でも。
そう。
愛してる・・・って。
そう思ってるってことは・・・わかった。
僕がこの人を愛してるってこと。
それは・・・今のこの僕の感情でよくわかった。
「大野さん。」
「・・・。」
「挿 れて・・・いいです。」
「・・・。」
「僕に。」
「・・・でも・・・」
「多分痛いと思うけど・・・。」
「・・・。」
「それでもいい。」
「・・・。」
「僕・・・。」
「・・・。」
「大野さんに抱 かれたい。」
「・・・。」
歌うように・・・甘えるように言う。
言いたくてもずっと言えなかった言葉が。
すんなりと・・・口から零れた。
抱きしめた腕を緩め。
見下ろし。
その・・・額に口づける。
じっと。
下を向いたまま・・・何か考えているような大野さん。
でも・・・なんとなくわかる。
きっとこのまま。
大野さんは僕を抱 いてくれるって。
「わかった。」
そう言うと・・・大野さんは。
テーブルの上に手を伸ばし。
僕が買って来た箱を・・・ローションの箱の後ろをじっと見始めた。
「シャワー浴びてきます。」
僕はそう言って・・・立ち上がった。
.
つづく
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作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日0時8時16時に更新の予定でございます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪