大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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「ぁ・・・例えば!」
「・・・。」
「例えば俺がね・・・白人になりたいとするでしょ?」
「・・・はい・・・。」
「でもなれないよね。」
「はい・・・。」
「つまりさ・・・そういうこと・・・でしょ。」
「・・・。」
うん。
そういうこと・・・だと・・・思う。
100%無理って。
そういうこと。
「あのね。」
「・・・。」
ぐいっと近づくコウさん。
ふわっと香るのは。
男性用のムスク。
男臭さが・・・全開で。
同じ男の僕でも・・・その色気にちょっとむせ返りそうになる。
「そんなところで・・・・戦わなくていいから。」
「・・・。」
「100%無理なことなんて・・・忘れて。」
「・・・。」
「その嫉妬を糧に・・・。」
「・・・。」
「相手にぶつかればいい。」
「・・・。」
「って言うか・・・。」
「・・・。」
「お花屋さんをそこまで惚れさせる相手に・・・。」
「・・・。」
「ちょっと会ってみたいけどね・・・。」
「・・・。」
惚れさせる相手・・・とか言われて。
なんか・・・イロイロとばれているみたいで。
さすがに相手が誰か・・・まではばれていないと思うんだけど///。
恋の相談をしたってことがばれていて。
ちょっと・・・恥ずかしい。
でも・・・うん。
ぶつかればいい。
そう・・・だね。
うん。
戦うところは。
そこかもしれない。
思ってる事。
聞いて。
言って。
抱いて・・・もらう///?
そうしたら。
僕は・・・落ち着ける?
大野さんがどう考えてるのかわからないけど・・・でも。
大事にしてくれてるって思ってるけど。
・・・うん。
僕の思いも・・・わかってもらいたい。
戦うのは。
そこかも。
「ありがとうございます・・・なんか元気でました。」
「・・・よかった・・・。」
「ただの線・・・区別・・・なんですもんね。」
「・・・。」
「ご馳走様でしたコウさん・・・僕・・・」
「ぁ・・・あの・・・さ。」
「・・・?」
「俺ね・・・コウ・・・じゃないんだ・・・名前。」
「・・・ぇ///?」
「いやほら・・・斎藤が・・・このバーに三人いるでしょ?だから下の名前で呼んでって・・・そう言ったけど・・・。」
「え・・・でも・・・いただいた名刺には・・・。」
「うん・・・確かに「工事」の「工」だけど・・・。」
「・・・。」
「これでね・・・『たくみ』って読むんだ。」
「・・・ぇ///。」
「ほら・・・名刺の裏・・・ローマ字では・・・・」
「・・・。」
見せてもらった名刺の裏には。
ちゃんと・・・ローマ字で「TAKUMI」・・・と書いてあった。
・・・。
・・・。
え///。
僕ずっと///。
「ご・・・ごめんなさい///。」
「いや・・・わかりにくいよね・・・だから全然・・・」
「ホント・・・僕ずっとコウさんって///。」
「いや言わなかった俺も悪いし。」
「どうしよ///や・・・ご・・・ごめんなさい///。」
「いいから。」
すっと。
腕に手を添えられる。
「ホントはね。」
「・・・。」
「このまま・・・コウって呼ばれててもいいかなって思ったんだけど。」
「・・・。」
「なんか・・・お花屋さんの口から・・・本当の名前呼んで欲しくなっちゃって・・・。」
「・・・。」
「だから・・・。」
「タクミって呼んでくれる?」
「・・・タクミ・・・さん・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「あ~///照れるね・・・すごく・・・。」
「///。」
言いながら・・・笑うタクミさん。
僕もつられて笑った。
人の名前をずっと間違えたままだった・・・なんて。
失礼な話だけど。
こんな風に笑って言ってくれるタクミさんを。
素敵な人だなって・・・そう・・・思った。
そして・・・すごく大人な人。
おかげで・・・何かが吹っ切れた僕は。
今日。
そう・・・今日。
戦おう・・・と。
決めて。
もう一度・・・ハーブティのお礼を言って。
バーを後にした。
.
つづく
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作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日0時8時16時に更新の予定でございます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪