八月の恋人たち⑦ | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 
 

 

 

大宮さんBL前提のお話です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 

 

 

「あ・・・お花屋さんですか?」

 

「ぁ・・・はい・・・。」

 

 

 

僕に声をかける白井さん。

 

まっすぐに僕を見るその瞳が・・・かわいらしくて。

 

素敵な女性だな・・・って。

 

そう・・・思ってしまう。

 

まぶしいくらいの白シャツ。

 

僕は・・・自分の格好を見る。

 

ちょっと汚れたエプロンとか。

 

シミがついたシャツとか。

 

少し・・・恥ずかしくなって。

 

若干後ずさる。

 

 

 

「えと・・・来週の私の婚礼も・・・やっていただけるんですか?」

 

「ぁ・・・はい・・・僕が・・・飾りつけもやらせていただきます。」

 

「うわぁ・・・ブーケもですよね・・・よろしくお願いします♪」

 

「ぁ・・・こちらこそ。」

 

「ブーケは・・・お任せにしてたと思うんですけど。」

 

「確か・・・はい・・・ドレスに合わせて・・・。」

 

「よかった・・・お花屋さんが素敵な方で。」

 

「いえ・・・そんな・・・。」

 

「お会いできてよかったです。」

 

「ぁ・・・こちらこそ。」

 

 

 

笑顔もキレイで。

 

その言葉のやりとりで・・・大人の女性だって事がわかる。

 

白井さん・・・と呼ばれたその人は。

 

すごく・・・素敵な人で

 

どう悪く思いたくても。

 

全然・・・イヤなところが見つからない人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

櫻井さんに。

 

無線が入ったみたいで。

 

急に後ろを振り返り。

 

何か・・・話し始めた。

 

そのタイミングで。

 

女性が・・・白井さんが・・・そっと大野さんに近付く。

 

僕は。

 

これは・・・聞いちゃいけないって。

 

ううん。

 

聞かない方がいいって。

 

違う。

 

聞きたくないって・・・そう思って。

 

しゃがんで。

 

あまり必要もないけど・・・切った茎や葉を集め始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しだけ・・・ひそめた声。

 

でも。

 

聞こえてしまう。

 

ううん・・・聞いてしまう。

 

 

 

「結婚式の1週間前に・・・。」

 

「・・・。」

 

「元カレと会うとか・・・あるのね。」

 

「・・・。」

 

「智君・・・元気だった?」

 

「・・・ん。」

 

「結婚は?」

 

「してない。」

 

「意外・・・智君・・・もてるから・・・。」

 

「・・・。」

 

「すぐ結婚するかと思ってた。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「無口なとこも・・・変わらないね。」

 

「ん。」

 

 

 

どうしよう。

 

なに。

 

元カレ?

 

元カレって・・・今・・・言ったよね。

 

もしかしたらって思ってたけど。

 

自分の勘の良さを・・・ちょっとだけ恨む。

 

でも・・うん。

 

ありえる・・・よね。

 

だって。

 

今までお付き合いがないとか。

 

そういうの・・・ありえないし。

 

って言うかこんなキレイな人が・・・大野さんの元カノなんて。

 

ふられたの?

 

ふったの?

 

どっちなら僕は・・・。

 

僕は・・・心穏やかになれる?

 

ヤだな・・・こんな考え方。

 

どうしよう。

 

ここに。

 

・・・。

 

・・・。

 

いたくない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は。

 

ビニールシートに置いてあったスマホをとると。

 

すいません・・・と小さな声で言って。

 

そのまま・・・その場を小走りで離れた。

 

さも。

 

急用で電話をします・・・みたいなフリして。

 

演技をして。

 

その場を離れたんだ。

 

裏へと入る扉の暗証番号を押して。

 

バックヤードに入る。

 

重い扉をぐっと押しながら閉めたら。

 

そのまま。

 

・・・。

 

・・・。

 

そこで。

 

立ち尽くした。

 

はぁ・・・と。

 

大きく息を吐く。

 

落ち着いて。

 

考える。

 

これから・・・どうしよう・・・って。

 

ううん。

 

戻らなくちゃいけないんだけど。

 

だって・・・飾りつけがやりっぱなしだから。

 

でも。

 

 

 

 

 

 

 

.

 

つづく

 

〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 

 

作者のナツコです。

 

読んでくださって、ありがとうございました。

 

お話はまだまだ続きます。

 

毎日0時8時16時に更新の予定でございます。

 

最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪