夏疾風~19 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 
 

 

 

大宮さんBL前提のお話です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 Side.N

 

 

 

 

 

 

      ・・・ぇ・・・ん・・・んんっ!!!

 

 

 

腕ごと後ろから抱きしめられ。

 

口元を・・・手でふさがれる。

 

驚いて振り払おうと体を動かしたけど。

 

びくともしなくて・・・全然腕が解けない。

 

誰。

 

なに。

 

怖い。

 

 

 

   静かに

 

 

 

耳元で。

 

小さな声が聞こえる。

 

この・・・声。

 

聞き覚えが・・・ある。

 

僕が知っているソレよりも。

 

ちょっと・・・低くてドスがきいているけれど。

 

でも。

 

え。

 

・・・。

 

・・・。

 

大野さん・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   手を離しますけど大声をださないでください

 

 

 

その落ち着いた声に・・・少しずつ冷静になっていく僕。

 

なんで大野さん。

 

どうしてここに。

 

いっぱい・・・不思議はあったけど。

 

コクン・・・と。

 

ゆっくりとうなづき。

 

従う意思を見せる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すっと。

 

意外にすぐに外される口元の手。

 

でも。

 

身体は拘束されたままで。

 

僕の体を抱きかかえたまま・・・ぐいぐいと保健室の扉まで進むと。

 

かち・・・と鍵をかけた大野さん。

 

・・・って言うか。

 

距離の近さに・・・こんな状況なのに急にドキドキする。

 

背中全部が大野さんの体に密着していて。

 

この・・・体勢は。

 

考えようによっては・・・後ろからハグを///されて・・・

 

 

 

   どうしてこんな時間に?

 

 

また。

 

耳元で大野さんの声がする。

 

照れる僕の気持ちを・・・ずん・・・と高速で落とすくらいの冷静な声だ。

 

何の熱も感じられない・・・冷たい声。

 

大野さんこそなんで?って思ったけど。

 

どう考えても・・・今責められているのは僕の方だ。

 

悪くもないけど。

 

なんでかよくわからないんだけど。

 

とにかく・・・誤解を解かなくちゃ・・・とあせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「か・・・鍵を・・・。」

 

「鍵?」

 

「家の鍵を・・・ここ・・・保健室に忘れてしまって・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「これ・・・こ・・・これです。」

 

 

 

もぞっと動くと。

 

片手を解放してくれたから・・・だから。

 

手にしている鍵を・・・大野さんに見えるように少しあげた。

 

後ろの大野さんの事は見えないんだけど。

 

じっと・・・鍵を見ていてくれているような気がする。

 

首筋にかかる大野さんの吐息。

 

こんなシーンでなければ///と。

 

場違いな事を思う。

 

って言うか・・・大野さん。

 

あなたは一体・・・本当は誰なの?

 

もう・・・わかってる。

 

ただの清掃員じゃないってこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大野さん・・・どうして・・・。」

 

「・・・しっ・・・!」

 

 

 

さっと。

 

また・・・口元に手をやられ。

 

反射的に黙る僕。

 

・・・。

 

・・・。

 

大野さんの手が。

 

いま・・・僕の口元にある。

 

さっきは驚きすぎて感じなかったこの・・・感触。

 

なんか・・・ね///。

 

この手に息を吹きかけるのもためらわれて。

 

こんな状況なのに・・・細く長い呼吸に変える。

 

若干///苦しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じっとしていると・・・聞こえてくるのは。

 

コツコツ・・・と廊下を誰かが歩く音。

 

え・・・誰?

 

・・・。

 

・・・。

 

こんな時間に・・・。

 

さらには。

 

その足音は。

 

どんどん近づいてくる。

 

・・・。

 

・・・。

 

目指しているのは・・・もしかして。

 

ここ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ・・・ぁ・・・

 

 

 

 

突然くいっと腰を抱きかかえられ。

 

大野さんを背に貼り付かせたまま。

 

しゃがみこまされた僕。

 

ぐっと膝を押し伸ばされ。

 

気付いたら床にベチャ・・・と倒れ込んでいた。

 

軽く顎を打つ。

 

痛い・・・と思う間もなく寝そべったままの体勢で。

 

腰のベルトをグイッと持たれると・・・するんと体を引きずられ。

 

わわっと思った時にはもう。

 

ベッドの下で・・大野さんに覆いかぶさられていた。

 

抱え込まれたまま後ろから口元を抑えられている。

 

多分この間・・・3秒もかかっていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・と同時くらいに。

 

かちゃ・・・と鍵の音がして。

 

それから扉が開く音がして。

 

保健室へと誰かがはいってきた。

 

一気に・・・緊張する僕の後ろの体。

 

はりついた背から・・・その緊張が伝わってきて。

 

僕も・・・体を固くする。

 

って言うか・・・誰。

 

誰なの。

 

一体・・・何が起きてるの?

 

 

 

 

 

 

 

 

.

 

 

 

つづく

 

〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 

 

作者のナツコです。

 

読んでくださって、ありがとうございました。

 

お話はまだまだ続きます。

 

毎日0時8時16時に更新の予定でございます。

 

最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪