wanna be...~本当の君編~② | ナツコのブログ

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大宮さんのBLのお話「wanna be...」の続編です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

30分おきの更新です。

 

 

 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*

 

 

 

 

 

「え・・・じゃあ・・・それからどうしたの?」

 

「泊まった。」

 

「ええ///!?大野さん泊まったんですか///!?」

 

「相葉君・・・声がでかいよ///。」

 

「あ・・・すいません///で・・・?」

 

「一緒の ベ ッ ド で寝た。」

 

「一緒の ベ ッ ド って・・・智君///。」

 

「でもホント・・・寝ただけで・・・。」

 

「・・・寝ただけ?」

 

「指一本触れないで・・・って言われて・・・。」

 

「・・・それはキツイね・・・。」

 

「拷問だったよ。」

 

 

 

そう。

 

まさに拷問だった。

 

何もしないと約束してくれるなら。

 

泊まっていい・・・と言われ。

 

一緒の ベ ッ ド で寝てもいい・・・と言われ。

 

でも指一本触れないで・・・と言われ。

 

俺は・・・そうしたんだけど。

 

まあ・・・当たり前だけど一睡もできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和の ベ ッ ド はセミダブルだったんだけど。

 

それでも・・・男二人では狭くて。

 

俺は間違っても触れないように・・・と。

 

ベ ッ ド のギリギリ端っこに横になったんだけど。

 

同じ布 団で和が寝ているのに。

 

眠れる訳なんかない。

 

暗闇に目が慣れた俺に。

 

うっすらと映る和のシルエット。

 

それだけでも俺の心をとらえて離さない。

 

それでも・・・明け方。

 

やっと空が白み始めた頃に。

 

ようやくウトウトし始めたんだけど。

 

そんな俺に寝返りを打った和が。

 

ぐぐっと接近してきた。

 

ツルツルの肌に閉じられた瞳。

 

ク チ ビ ル は小さくとがっていて。

 

薄くあいたそこからは・・・すーすーと寝息が漏れている。

 

俺が・・・横にいるのに。

 

ぐっすり熟睡している和。

 

そんな・・・子供みたいな和が。

 

目の前にいたら。

 

ウトウトし始めたのに・・・目がさえてしまった。

 

ちょっとだけ。

 

本当にちょっとだけ・・・触れよう・・・と。

 

その肌に触れたくて手を伸ばしたけど。

 

でも。

 

・・・。

 

・・・。

 

約束を思い出して。

 

俺は。

 

・・・。

 

・・・。

 

我慢して触れずにいて。

 

結局一睡もできないまま。

 

今日会社にやってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で・・・肝心な返事は?」

 

「返事?」

 

「大野さん・・・告白したんですよね。」

 

「ああ・・・した。」

 

「・・・で?」

 

「返事・・・保留にされた。」

 

「・・・え・・・保留?」

 

「返事はもう少し待ってって・・・言われた。」

 

「・・・じらすねぇ・・・。」

 

「で・・・待つって言ったんですか?」

 

「そう言うしかないよ。」

 

 

 

そう。

 

俺は。

 

返事を保留にされた。

 

ほぼ・・・受け入れてもらえる・・・と。

 

そんな自信がまあまああったから。

 

その言葉にはショックを受けたけど。

 

でも。

 

まあ・・・しかたがない。

 

断わられなかっただけ・・・ましだと思わなければ。

 

せめてもの譲歩が。

 

和・・・と呼ばせてくれることだったんだと思う。

 

今朝・・・会社へ向かう電車の中で。

 

僕のこと・・・和・・・でいいから・・・と。

 

そう・・・言われたんだ。

 

俺と和の関係が。

 

まだまだ先に続くんだって。

 

そう思わせてくれるような。

 

そんな嬉しい思いがこみ上げたんだ。

 

あざとい小悪魔に翻弄されている・・・と。

 

そう言われてしまえばそうかもしれないけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デスクに戻ると。

 

和が俺の席に座っていた。

 

 

 

「・・・和・・・。」

 

「ぁ・・・大野さん・・・。」

 

「あれ・・・外出じゃなかったの?」

 

「さっき戻ってきたの。」

 

「・・・そう・・・。」

 

 

 

昨夜。

 

告白してから。

 

かなり口調が崩れている和。

 

敬語交じりのため口だったのが。

 

今朝からはもう。

 

ずっと・・・ため口だ。

 

この言葉遣いは。

 

俺と和が近づいたように感じて。

 

少しくすぐったい気持ちでいる。

 

 

 

「今夜・・・あいてるけど?」

 

「・・・じゃあ・・・誘ってもいい?」

 

「フフ・・・いいよぉ。」

 

 

 

嬉しそうに笑って。

 

和が・・・じゃああとでね・・・と。

 

そう言いながら。

 

自分のデスクへと戻っていった。

 

すれ違いざまに。

 

さりげなく俺の手を握って行った和。

 

ぎゅっと握られた指が。

 

熱を持ったように熱い。

 

・・・。

 

・・・。

 

告白の返事を。

 

保留にされたけど。

 

でも・・・なんだか。

 

俺と和・・・付き合っているような。

 

そんな空気感に。

 

くすぐったくなる。

 

二人だけの ヒ メ ゴ ト が。

 

本当にあるような気がして。

 

いや・・・あるんだけど///。

 

俺・・・寝不足だったけど。

 

でも。

 

体中に力がみなぎってきた。

 

本当の和を知りたい。

 

そんな願望が。

 

少しずつでも叶うような気がして。

 

こうして・・・飲みにとか一緒に行ってくれるのなら。

 

保留の期間も悪くない・・・と。

 

そう・・・思い始めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

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