「春嵐」の続編です。
大宮さんの腐のお話です。
苦手な方は。
ご注意を///♪
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Side.N
仕事が終わり。
潤君と一緒にご飯を食べた後。
家へと帰る道のり。
商店街から裏へと入る角を曲った大きな家のお庭に。
たくさんの紫陽花があって。
それが・・・花開き始めている。
もうすぐ満開だね
と。
そう・・・小さく話しかけ。
見つめる。
紫陽花の花言葉は・・・移り気。
花が咲いてから散るまでの間に。
色が変化するから。
その様子から生まれた花言葉だった。
でも・・・実は花言葉は。
一つだけじゃないことが多くて。
だから紫陽花も。
花言葉はいくつか持っている。
小さな花がたくさん集まっていることから。
「家族の結びつき」という花言葉もあるし。
雨の中・・・じっと耐え忍ぶ様子から。
「辛抱強い愛情」という花言葉もある。
綺麗な青。
自然界には・・・青はめずらしくて。
だからこの・・・紫陽花も。
人目を引くのかもしれないな・・・なんて。
そう思いながら。
家へと・・・急いだ。
今日は・・・大野さんは。
会議らしくて・・・遅くまでホテルにいる。
互いに好きだ・・・と言い合って。
付き合いが始まって。
ゆっくりのんびりと関係が進んでいて。
僕は。
それに満足していた。
潤君にも言われていたように。
本当に二人・・・先に進むのに時間がかかっているけど///でも。
なんとなくそうなるだろうなって思ってたからか。
不思議と満足している。
ちょっとずつ近づく感じが。
あの紫陽花みたいで。
色を変えていくようで。
毎日が楽しかった。
大野さんの仕事は忙しくて。
勤務形態も不規則で。
土日とか・・・決まった休みとかないから・・・だから。
付き合いは始まったけど・・・でも。
まだ。
長い時間を二人で過ごしたことはなかった。
それもきっと。
これからゆっくりと経験していくんだろうな・・・と。
そんな風に思っている。
大野さんは。
すごくまじめな人だった。
仕事への向き合い方とか。
話を聞いてると・・・すごいなって。
そう思う事も多い。
あいかわらず無口だけど。
それでも・・・時々自分の事を話してくれるから。
だから。
嬉しかった。
僕に伝えようとしてくれてるのかな・・・って。
そう・・・思えるから。
大野さんの家には。
まだ・・・行ったことがない。
あ・・・付き合う前はね///行った事があるけど・・・でも。
あれは。
カウントされないって思ってる。
って言うか・・・もう。
あれは。
なかったことにして欲しいくらいだった///。
付き合ってからも・・・大野さんは。
特別僕に触れるとか。
そういうのが・・・なかった。
手もつないでいないし。
キスだって・・・ない///。
そもそも・・・二人っきりになってないんだから。
できないよね///。
って言うか大野さんは。
僕とそう言う事・・・望んでいるのかな・・・って。
思う時があった。
まさか・・・プラトニックラブ？なんて。
ドキドキしたこともあった。
このまま・・・永遠に。
何もないの？って。
考え込んだ時もあった。
つづく
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