嚥下機能が低下した要介護者の半数が、医師などにその機能を確認してもらったことがないことが、日清オイリオグループの調査で分かった。また、嚥下が困 難な要介護者の約7割が、水や汁物などを飲んでいる時に「むせる」と感じていることも明らかになった。同社は、「特に在宅介護において、要介護者の嚥下機 能を把握し、それに合った水分摂取の工夫をすることが課題」としている。

 調査は先月、嚥下機能が低下した要介護者を介護し、食事も作っている100人を対象に、インターネットで行われた。

 それによると、耳鼻咽喉科や歯科口腔外科などの医師による嚥下機能の確認の有無については、「してもらったことはない」との回答が全体の54%を占め た。一方、「してもらったことがある」は25%で、「定期的にしてもらっている」は13%だった。中には、「飲み込みに関する確認が必要だと思わない」 (6%)といった答えもあった。

 要介護者の水分摂取時の状況に関しては、飲み物を飲んでいる時に「いつもむせてしまう」は全体の4%で、「時々むせる」は65%だった。「あまりむせない」は21%、「全くむせない」は10%。

 要介護者に水分を摂取してもらう時に工夫していること(複数回答)で最も多かったのは、「温度に気を付けている」(55%)。以下は、「量を気にしてい る」(44%)、「小まめにあげている」(38%)、「トロミを付けている」(30%)、「飲む姿勢に気を付けている」(29%)などと続いた。(CB ニュース)