日本看護協会(日看協)は、誰でも訪問看護が分かる2日間の研修プログラムとその指導要綱を12月初旬に公式ホームページ上で公開することを8日に開かれた「訪問看護サミット2015」で明らかにした。新人看護師や未経験者でも訪問看護に従事しやすくするのが目的で、無料で配布する方針。プログラムの概要を紹介した日看協の齋藤訓子常任理事は、「訪問看護の人材確保の契機にしたい」と意気込んだ。

 プログラムは、座学が中心の「紙上演習タイプ」と訪問に同行する内容も盛り込んだ「同行訪問タイプ」の2種類を用意。いずれのタイプも、訪問看護の基礎知識や事例検討を通した基礎技術が学べる内容になっている。また、それらのプログラムに基づいた指導方法や注意点をまとめた「指導要綱」も同時に掲載を予定している。

 齋藤常任理事は、これまで訪問看護の世界では、ベテランや即戦力を求める声が強かったが、人口が減少し、若い世代が減っていく中では、新人看護師や未経験者、潜在看護師でも挑戦しやすいよう間口を広げる必要があると指摘。「今ある8200の訪問看護ステーションが、新人あるいは未経験者を雇用する際に、この2日間のプログラムでまずは少し自信を付けていただければ」と述べ、積極的に活用してほしいと訴えた。(CBニュース)