僕は今、心の中に芽ばえたある一つの事を胸に刻み込みました。

それは・・


「生きる事を覚悟」するという事。

この時代に生まれた意味をもう少し考え、先の見えない道をもう少しだけ歩いてみようと・・・。

それが、今僕自身が皆さんにお伝えできる答えでもあります。

昨日午前0時過ぎ、なんとか家に帰りました。生きています・・・今も。

そして、このブログを読んでくださった皆さんにどうしてもお伝えしなければならない事がもう一つあります。

僕が「死」を決意したにも関わらずなぜ、いまさら「生きる」という選択をしたか・・・。

今日は少し長くなりますが、お付き合い下さい。



$たっちゃんのブログ


僕がアメブロを始めたのが2009年10月7日。ある意味初めてのブログ作成にわくわくしながら。それは鬱のリハビリで再開した写真が、見えない誰かがどう評価するかという怖さも入り混じったものでした。

そしてある日、ブログサーフィンしていてある一人の女性のブログに目が止まりました。
彼女は「ある重い病を抱えた方の苦悩、そして家族と一緒に病気に立ち向かう姿」に心打たれ、
賛同し、そしてこのアメブロで応援していたのです。

ですが、ある日・・・。

彼女はブログを止めると言ったのです。僕はコメを通じて彼女にその訳を尋ねました。
なんとなくその時は、「なんで」という簡単な疑問だったと思います。

返事はこうでした。(正確には表現できてないかもしれませんが)
私は、彼女(病気の方のお母さん)の生き方に共感し、なんとか少しでもそのお手伝いができないかとブログで伝えてきましたが、もう自分自身限界を感じました・・・と。

それは、彼女を誹謗中傷するコメントが原因でした。

「そんな動けない役に立たない奴は死んだ方が社会の為」「あんたは応援してるとか言ってるけど
単なる偽善者ぶって実はお金貰ってるんじゃないの」
など・・・もうこれ以上は僕も書けません。

悲しい現実がそこにありました。ブログと言う世界で「相手の顔が見えない」事を利用し、一方的に攻撃する。
まさに、彼女を通してSNSというコミュニケーションの世界の落とし穴を目の当たりにした瞬間。

僕は、彼女を励ます意味で「目には見えないけどあなたには、共感するブロガーがいて僕もその一人ですよ。負けないで」そんなコメを何度も何度も送り続けました。

ですが、彼女このアメブロを去ってしまいました。自分の無力さを感じたと同時に、この経験がまさか後の自分の人生に大きく影響するとはこの時はまだ思ってませんでした。


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「死」を覚悟した人間は、その瞬間「記憶というこれまでの人生が走馬灯のようにめぐる」と言いますが、本当のようです。

バックミラーに映る自分の顔を見る事すら出来ず、家族や友達や昔遊んだ秘密基地や父から怒られた事やら・・・。いつしか涙が止まらない自分がいて・・・それでいて過去を振り返る事で「もう存在しない自分の姿」を打ち消して・・・。

覚悟した人間は死にゆく理由を探すんでしょうね。そして逝ってしまう。
僕もその一人になろうとしていました。

そんな記憶をたどる時間のなかで、去って行った彼女に対して言った自分の言葉が蘇りました。
あの時の自分は、彼女に「人」としての優しさを感じ、「続ける」事の大切さと彼女が支えようとした「一生懸命生きようとする家族」に共感し、そして何を学んだのか。

簡単な答えでした。

「生き続ける事とは覚悟がいる」という事でした。

そして僕自身がこの病と戦う過程で写真を始めた理由
「生命」僕の感性がフレームに入り、それを見る事で自分への戒めにする決意
そして何より、彼女から教えてもらった教訓
「支え」ブログには僕自身が彼女から学んだ「命」というものを言葉を添えた日記として記憶させる。

アメブロで体験したこのまぎれもなく悲しい事実を思い出した時、彼女を懸命に止めようとした僕がそこにいた・・・死を躊躇した瞬間でした。でもやっぱり涙が止まりませんでした。

情けない自分・・・。
そしてあの日1月11日・・・。気がつけば僕は早朝、「長崎の原爆爆心地」の黒い石碑の前にいました。
1月9日からの3日間、もう一人の自分と格闘しながら辿りついたここへ。


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結局、怖かったのかもしれません。


ですが、この時僕は、もう一度「生きる」という事の意味を考えようと、気がつけば長崎の市内を機材を抱えて5時間徘徊してたように思います。
そして自分でもよくわからないのですが「エピローグ~遺書~」を携帯で書き始めていました。

死への恐怖から逃げるためか、或いはもう少し生きて彼女が本当に伝えたかった事を自分なりに写真に込めてみたい・・・。そう思ったのか・・・なぜ書いたのかは僕にも記憶がありません。

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ただ、今この記事を書きながら、多くの方からコメやプチメ、そしてまったく初めての方からのペタ・・・。自分が書いた情けないとも思えるブログに、励ましてくれたり、自身の病を打ち明けてくれたり・・・。
改めて、「ブログという顔見えない、でも何かしら伝えたい心を持つ人」たちが「みんな同じこの地球に生きていて」「誰かに聞いてもらいたいんだ」そう実感させて貰いました。


本当にありがとうございました。

僕は、今とても穏やかな時間を過ごしています。苦しみ・悲しみを打ち明けられる仲間がいてそれに応えてくれる仲間が確かに此処にはいるんだと、そして改めて今僕を襲う病魔と闘いながら、いつかこの「気憶」が自身の強さと誰かの支えになれればと・・・。

今はただ、そう思っています。
自分自身への戒めも込めて・・・。



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