粉雪の小京都 ～静かな朝～

夜明け前・・・。

　　　いつもとは違う静寂に違和感を感じながら窓の外に目を移した。

粉雪の舞う街の朝・・・。

　　　　　それは、遠い歴史のなかへと誘ってくれる。

瑠璃光寺にも粉雪が舞い降り、幻想的な雰囲気があたりを包む。

降りしきる「白い妖精」は、見慣れた光景をも変貌させる。

やがて、陽が大きく差し込み始めた頃・・・。

　　　　妖精たちは姿を消した・・・。

そして・・・

　　蔭ろうだけが空を支配した。真冬の訪れを告げるように・・・。