旧奥◇禁断イベント
こんなところで二人きり
【序章】
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―――・・・日差しも強くなり、木の葉が青々としてきた頃
私と火影は部屋の真ん中に置かれていた箱を覗き込んでいた。
黒塗りに貝で模様の施されたその箱は、僅かに怪しい輝きを放っている。
「なんだろう・・・これ」
(何だか不吉そうだけど・・・)
火影
「開けてみれば分かるんじゃない?」 ニコッ
「・・・大丈夫かな?」
火影
「きっと○○様への贈り物だと思うし、大丈夫だよ」
火影に背中を押されてそっと箱を開けると、中には細かい装飾が施された腕輪が入っていた。
「・・・すごく綺麗」
火影
「はめてみたら?」
「うん」
綺麗な腕輪に見惚れながら、私はゆっくりと腕に通した。
しかし・・・
「あれ、この腕輪・・・外れない」
火影
「え・・・どういうこと?」
腕輪を引き抜こうとしても、肌に吸い付くようにまったく動く様子がない。
(どうして外れないの・・・?)
すると、腕輪の入っていた箱の中で、一枚の紙が姿を現した。
――・・・この腕輪は、かつて王を虜にし、国を傾かせた女性が持っていた宝物です。
――・・・貴女の欲望が満ちるまで、この腕輪は決して外れません・・・
こうして、彼と禁断の場所で愛を確かめる・・・
甘くとろける一日が始まった・・・・・・―――