島でも秋が更けていっていた。
空がすこーーんと抜けきって、青く碧く澄み渡る。
風が秋の匂いになって、
秋の色になった雲を運び出す
秋の海はあたたかい。
海は２カ月遅れで季節が進むという。
今、海は真夏。
日が沈みかけているころに潜っても、ちっとも寒くない。
空と海の間で、秋と夏が混じり合う。
やわらかい光の中で、あたたかな水と触れ合うのが心地いい。
秋の海でたくさんのカメと出会った。
人も少なくなってきて、エビ網が入れられる前のこの頃、
カメたちにとって最も平穏な時期なのか。
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そんな平穏な時間をお邪魔してしまって申し訳なく思いつつ、
愛らしい海の住人にあいさつ回りをしてきた。
“わたしもこれからこの海で”
―これから。。。
＊ ＊ ＊
これから自分がいるべき場所はどこなのか
この先自分が目指しているものは何なのか
見えてるつもりで見えてなかったり
形になりはじめかけた夢を前に、現実が立ちはだかる
負けたくない、流されたくない
たどり着きたい 咲かせたい
でも
祈るだけじゃ 届かない
だからといって
答えだけを急いでも 実のらない
描いた未来まで、重ねていく時間を大事に
少し沈み込んで、自分の足元ちゃんと確かめて
向かってくる風を感じて
高く飛べる日を待とう
あたたかくてまぶしい光を纏おう
それまでもう少し 力蓄えよう
