三宅島の夏の一大祭り、富賀大祭。
1つの御輿が五ヶ村の間を受け渡され、島を一周する。
その受け渡しの際にぶつかり合う、
男達の意地、地区の誇り
沸き上がる熱気、島の活力


1999年に行われたのが最後
2000年の噴火による全島避難によって、その祭りは今まで封印されていた―。

2005年に帰島が始まり、4年
夏になる度に祭りの復活を願う島民も多かったはず。

しかし、
帰島以降、激減した島民。
未だ帰れない地域もある。
地区によっては担ぎ手が不足しているところも。

だが、いつまでも足踏みしていても、
島の活力が弱っていくばかりではないか

そんな声も高まってきた今年、
10年の時を経て、ついに復活を遂げた―


ナツ@Summer ~ 海と共に、風と共に常夏Life♪♪

 熱狂再び…!!













ナツ@Summer ~ 海と共に、風と共に常夏Life♪♪


前回の祭を知らない子どもたちへも
島の文化・伝統が無事に受け継がれていった


ナツ@Summer ~ 海と共に、風と共に常夏Life♪♪
  小学生獅子舞も一生懸命舞い踊る


 この子達の記憶の中に、島の文化が、活力が刻まれていく

 自分の記憶の中にも、確かに刻まれているものがある
 あのときは訳もあまり分からずとも、
 周りの空気感で伝わってくるワクワク感、高揚感。
 

 幼いときから、

 確かに自分はあの熱気を、血が騒ぐということを
 感じていた。



2日かけて集落の中を神輿担いで練り歩いたあとは、

次の地区へと神輿を受け渡す。

地区から地区へ受け渡しの際、地区の境できちんと儀式がある。
神主さんと地区の長老、幹部たちが静粛に受け渡しの儀式を執り行う。


いよいよ最後に自分の育った地区・坪田へ、神輿が受け渡されてくる。


ナツ@Summer ~ 海と共に、風と共に常夏Life♪♪

遮るものがない溶岩原の真ん中で
広い広い空から、まっすぐに強い強い日差しが照りつける


その中で、高く誇り高く翻る坪田の二宮神社の旗


ナツ@Summer ~ 海と共に、風と共に常夏Life♪♪
鮮やかな青い法被を身に纏った坪田の男衆が唸りを上げて

受け渡しの地へと向かいだす。


隣の神着から坪田への受け渡しは、昔から激しいと有名で。


普段は気のいい仲間同士だが、この時ばかりは因縁の対決なのだ 。

あっつい夕暮れ前、あっつい溶岩原の真ん中だというのに、
島中の人々が、歴史的な因縁対決の復活を見ようと

詰めかける 。


勇壮な神着太鼓が鳴り響き、神着衆が最後の力の限り木遣る、ねる。
一方、ひょっとこ達はひょうきんな踊りで、坪田衆を挑発する。

朝から、うずうずしている坪田の男衆は、神着太鼓の振動と、これほどまでの観衆でさらに血が騒ぐ。


受け渡しの儀式の後は、合図とともに男衆の意地のぶつかりあい!

飛びかかり、掴みかかり、取っ組み合い・・・!

とにかく、久しぶりに大暴れできたぜ!といったところかし。

まだ不完全燃焼かもしれないけど。

10年ぶりに復活して感覚を取り戻した感じかな。


そして無事に坪田が担ぎだした。 
ナツ@Summer ~ 海と共に、風と共に常夏Life♪♪



この熱気
このはっぴの青
この面々
この木遣りの声

あぁ、よみがえった。。

この祭を熱気を、再び坪田で味わえた喜び
あの頃のままのおじい、おばあ、おじ、おばたち
ちょっと深みを増したお父さん、お母さんたち
すっかり大人になって変わっちゃったけど、面影残ってるうちらの世代
初めての熱い雰囲気に一緒になって興奮してるちびっこたち

みんな知ってる顔とこの空間を共有できる幸せに感謝。

やはり坪田人 坪田魂 なのかしよ。


神輿だけでなく
確実に受け渡させていく
島の文化と伝統と熱気。


また2年後に。