吹奏楽のための交響的音頭 / 兼田敏



トラウマ・心的外傷(しんてきがいしょう)

外的内的要因による衝撃的な肉体的、精神的ショックを受けた事で、長い間心の傷となってしまうことを指す。外傷体験(traumatic experience)ともいう。これが精神に異常な状態を引き起こすと心的外傷後ストレス障害となる。


この曲は、人生で初めてトラウマを経験した曲です。


小学校六年生の吹奏楽コンクール支部大会、当時Tpで自信に満ち溢れていて緊張の二文字も知らなかった私は本番前の練習も普段通り、何の心配もなくステージに登ったわけですが、Tp最初の見せ場でドレミファソーと駆け上るところを、見事にドレミファドーと急降下。ステージ上でしばらく立ち直れず照れ笑いなどをしながらもまあ途中から吹きなおしたわけですが。

この年、コンクールのステージが残り三つもありまして。

直前の練習まで何の問題もなく吹けるはずなのに
本番のその場所だけほんの2~3秒音が出なくなってしまう
そしてその個所が過ぎればもとに戻る

ということをすべてのステージで経験いたしました。


まぁ繊細なボク。


当然のように他の部員からは相当冷やかされますが
当時の顧問の先生はそのことには一切触れず。



よく「本番緊張しないために多く練習を積んで自信をつける」ということが言われますが、本番の舞台で負った傷というものはどうやって克服するのでしょうか。

普段、何も考えずに吹いているから、本番になってアドレナリンが分泌されて思考回路が活発になってしまうと、様々な雑念の入る余地が生まれてしまうから、思考に現実が追いつかなくて記憶が飛んだりする、なんて話はよく聞きますが。

ということは、常日頃の練習中から、フル妄想をしておけばよいのでしょうか。何も考えずに演奏に集中しろというのは大ウソ。常に脳のあらゆる部位を使用してあんなことやこんなこと妄想三昧。そうしておけば本番さらなる雑念は入る余地がないと。
どうしよう。本番鼻血が出たら。


「コンクールで一部分だけ音が出なくなってしまう病」
は後にも先にもその時だけの話。


クラリネットを吹いている今、
「静かなソロを吹くとちりめんビビラートがかかってしまう病」
を患っていることは、誰にも内緒です。


じん

$「音楽は心をつなぐ 海を越えて握手」~Nat's Wind Ensemble
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