「破水したから、今から病院に行くね」

 

今日は土曜日なのに出勤かぁ、とテンション低く打ち合わせをしてた所に、妻から電話がかかってきました。

 

その日は出産予定日の4日前。

 

いつ産まれてもおかしく無いと思ってはいたものの、突然の電話にかなり動揺してしまいました。

 

「あぁあぁ分かった、俺も病院に行く行く行く行く…」と明らかに慌てた返事をして、それから急いで自転車に乗って、自分も病院に向かいました。

 

 

 

 

 

病院に着くと、妻がベッドにいて出産はまだこれからでした。

 

とりあえず間に合ったことにほっとして病室の椅子に座っていると、看護婦さんがやってきて、これからの予定を教えてくれました。

 

おなかの子供は逆子で、出産時にへその緒が圧迫される危険があるから、帝王切開になるとのこと。

 

でも赤ちゃんの心拍?みたいなのはとっても元気だと教えてくれました。

 

妻にとっては初めての帝王切開ですが、そこまで不安は感じてなくて、今は安心した気持ちだと言ってくれました。

 

(看護婦さん、元気づけてくれてありがとう!)

 

 

 

 

 

それからいよいよ手術の時、僕は手術室の前の廊下で待つことになりました。

 

自分にできることは何もないので、しばらく待っていると……、

 

短い時間だったけど、元気な産声が聞こえてきました。

 

それを聞いた瞬間、うちの子だ!と直感的に感じて、涙がぐわっと出そうになりました。

 

結構大きな病院なので他の赤ちゃんの可能性もあるけど、体がそう反応したってことは、たぶん合ってるんだと思います。

 

産声はすぐに聞こえなくなりましたが、それからもうしばらく待っていると、看護婦さんに抱かれて産まれたばかりの娘が姿を見せてくれました。

 

そして、だっこもさせてもらいました。

 
 

か…かわいい……。 ほんとかわいい………。

 

ありがたいことに母子ともに健康で無事に出産ができました。

 

 

 

 

 

その後、帝王切開の回復のため妻は1週間くらい入院することになり、何度かお見舞いに行きました。

 

赤ちゃんとも何度か会うことができて、そのたびにほわーっとした幸せを感じました。

 

赤ちゃんって、ただ存在するだけで周りを幸せにしてくれますよね。

 

僕たちも皆、ただ存在するだけで周りを幸せにする力を元々持っていたんだなぁと感じます。

 

自分自身が幸せな状態で存在することで、周りの人も幸せにしていくこと。

 

そういう生き方をしていきたいなぁと、今改めて感じています。