ジョギングのち映画ときどきラグビー-湘南国際マラソン  左端がフルマラソン完走金メダル


1月23日(日)は『第5回 湘南国際マラソン』でした。

かなりの長文です。 しかも、前半はタイムの計算の話なので、おもしろくもなんともありません。 時間に余裕のあるときにどうぞ。



初めてのフルマラソン、目標は5時間切り。 この目標に向けて、きっちり走ってきたはず。 今回はいつもに増してパターンを変えてのタイムの計算もやりました。 その通りに走れるかどうか、不安を抱えながらも自信も半分でのレースです。


基本のタイム計算は3パターン

① 7分/キロ×42.195キロ=4時間55分22秒

② 6分45秒/キロ×35キロ+8分/キロ×7.195キロ=4時間53分49秒

③ 6分45秒/キロ×30キロ+8分/キロ×12.195キロ=5時間00分04秒


①で走るのが理想ですが、後半のタイムの落ち込みを考えると、5時間切りは難しいかもしれません。

②6分45秒/キロで35キロまで粘れば、5時間切りは達成できそうです。 ただし、8分/キロよりペースは落とせません。

③6分45秒/キロで30キロまでしか粘れないと、ほぼ絶望です。


選択したのは、②のパターン。 そのためには、7分/キロと8分/キロのペースを崩さないで走ることができる力が必要になってきます。 3回の30キロランで、イメージは掴めていますが、ペースダウンが8分/キロで収まるのかどうか、後は、本番で力を発揮するのみです。


今回のフルマラソンの参加者は18000人、こんな大きな大会には出たことがないため、想像もつきません。 電車は激混み、駅から会場までは行列だそうです。 そこで、横浜からは会場近くの最寄駅「二宮」まで、臨時列車「湘南国際マラソン1号」の座席指定で行くことにしました。 1ヶ月と1週間前にJR東日本の「えきねっと」でグリーン(750円)を予約したものの抽選に外れ、慌てて座席指定(510円)を1ヶ月前に取りました。 結果、これが大正解。 ゆっくりと落ち着いて座って行くことができました。



このペースで書いていくと、いつまで経ってもレースが始まらないため、いきなりスタートから書き始めます。

当日の天候は晴れ、暑くもなく寒くもなく、おまけに風も強くもなく、絶好のレース日和です。 駅から会場まで歩いて1時間かかったこともあり、スタートの位置に付いたのは、スタート時間9時の1分前。 スタートは事前完走申告タイム順にA~Gのゾーンに分けられ、僕のゾーンはF(遅い方から2番目)です。 スタートの緊張はまるでなく、スタート地点を通過するまで17分位かかったでしょうか?(15分までは時計を見ていたんですけど)


西湘バイパス2車線を通行止めにしてのスタートですが、1つのゾーンだけで2000人以上いる計算なので、自分のペースで走ることはほぼ不可能です。 1キロの通過タイムは7分ちょっと、もう少し上げたいと思っているうちに、ペースが上がってきます。 みんな、同じことを考えているんですね・・・と思っていると2キロの通過は13分ちょっと(6分/キロです)。 明らかに上がりすぎですが、上手く落とすごとができないため、流れに乗ることにしました。


第1給水所(3.3キロ)で給水を取ると集団がバラけ出したので、少しペースを落とそうとしますが、なかなか思うようには行きません。 40分経ったところで予定通り、アミノバイタル・ゼリーを飲みます。 5キロの通過タイムが32分03秒(予定では33分45秒)、やや速く入ってしまいましたが、これが集団のペースなので、無理に落とさずに流れに乗ることにしました。


約19キロ地点で折り返し、第5給水所を過ぎると様相が変わってきます。 止まってストレッチをする姿が見られるようになり、歩き始める人もチラホラ見えます。 15~20キロの5キロの通過タイムは31分33秒/キロ。 この辺りから集団が本格的にバラけ始めたので、ようやく本来のペースに戻しました。


20~25キロの5キロの通過タイムは34分00秒、6分48秒/キロの予定通りのペースです。 ありがたいことに給水ポイントも増え、沿道の声援も大きくなってきたような気がします。 ハーフを超えました。 ここまで想定より速いペースで走ってきているので後半が心配ですが、ここは強気です。 メンタルには自信があります。 後は、6分45秒/キロペースを崩さないで走り続けること、まだ余裕はあります。 この辺りまで来ると、歩く人がどんどん増えてきます。 そこは逆転の発想、自分は準備してきたから大丈夫、ひたすら自分に言い聞かせます。


25~30キロの5キロの通過タイムは35分46秒、7分09秒/キロと7分を超えてしまいましたが、給水ポイントで止まっている時間が長くなったことを考えると、6分45秒/キロで走れているはずです。 6分45秒/キロでさえ走っていれば、給水ポイントのプラス時間は想定内です。 ただし、疲れが出てきていることは自覚できます。 どこが疲れたとかどこが痛いとかということではなく、全身が疲れて全身が痛い感じです。 ひざに始まり、足、腰、肩、足の甲、と疲れが移っていく感じでしたが、今はもはや全身のようです。


30キロ通過で心に隙ができたのでしょう、安心してしまったようです。 7分/キロで走ることが難しくなってきました。 後5キロ、6分45秒/キロで行きたかったところですが、ここは気持を切り替え、無理のないペースで1キロ走ってみます。 なんと、8分/キロ。 この時点でこのペースは危険です。 ここまで頑張ってきた5時間切りが夢と化してしまいます。 何とか、給水ポイントの停止時間を含めて8分/キロになるように、少しペースを上げます。


30~35キロの5キロの通過タイムは39分42秒、7分56秒/キロ。 なんとか8分/キロを切ることができました。 このままタイムが落ちなければ、前半の貯金で5時間切りはできるはず。 練習で33キロ走ったときには、7分/キロを切るペースで走りきることができました。 今こそが踏ん張り時、沿道からも「今がいちばんきつい時、頑張れ!」の嬉しい声援が聞こえます。 大会ボランティアでない方も飴やチョコを持って応援してくれています。 ありがたくて励みになり、感激の涙さえ浮かんできます。


35キロを過ぎると、どんどん身体がきつくなってきました。 もう身体がいうことを聞きません。 何がどうなっているのか、自分の身体でないような感じです。 周りは歩く人がいっぱい、悪魔が「歩けば楽になるよ」と誘惑します。 ここまで2000人を追い越して、2000人に抜かれたような気がします。 今まで経験したことのない、足と腰との外側の関節(ネットで調べたところ、股関節の外転筋らしいです)がかなり痛んできました。 しかし、ここまでの自分の誇りは、給水ポイント以外は歩いていないこと。 たとえタイム的には不利であっても、これだけは死守する気持です。 そして、35~40キロの5キロの通過タイムは40分06秒、8分01秒/キロ。 何とか、8分/キロを維持することができました。


ラストの2.195キロ、40キロを越えれば楽になる、というのは、僕には当てはまらなかったようです。 どんどん苦しくなっていきます。 ここまで来れば、たとえ歩いたとしても5時間切りは達成できるでしょう。 しかし、ここが意地です、歩くことは自分自身が許しません。 後2キロ踏ん張れば、もう走らなくていいんですから。 最後の最後、プリンスホテルへの坂道のアプローチでは以外にもすんなりと登れ、大歓声に迎えられながら笑顔で無事にゴールすることができました。



   32分03秒(5キロ)→6分25秒/キロ  (第1給水所)

31分15秒(5キロ)→6分15秒/キロ  (第2給水所)

32分50秒(5キロ)→6分34秒/キロ  (第3・4給水所)

31分33秒(5キロ)→6分19秒/キロ  (第5給水所)

34分00秒(5キロ)→6分48秒/キロ  (第6・7給水所)

35分46秒(5キロ)→7分09秒/キロ  (第8・9給水所)

39分42秒(5キロ)→7分56秒/キロ  (第10給水所)

40分06秒(5キロ)→8分01秒/キロ  (第11・12給水所)

17分31秒(2.195キロ)→7分59秒/キロ


4時間54分45秒(フル)→6分59秒/キロ



大感動で涙ウルウルのゴールを想像していたんですけど・・・初フルマラソンを完走し、目標の5時間切りを達成した上に、歩かなかったので大満足のはずなんですが・・・イマイチパッとしません。

原因はただひとつ、35キロまで粘れなかったことです。 その時点でペースを8分/キロに落とした選択は間違っていたとは思いませんが、20キロまでのペースが速すぎました。 20キロまでを想定ペースで走っていれば、余裕を持ってもっと感激したゴールができたと思います。


ただし、素直に喜ぶことを忘れずに感動を味わいたいと思います。 これを書いているのは翌日ですが、感動はより一層大きくなってきています。 こうして昨日を振り返りながら書いていると、感動が膨らんできます。 達成感が徐々に湧いてきました。 前述した股関節の外転筋(?)に痛みは残っているものの、それ以外の筋肉痛は想像していたほどではなく、朝のウォーキングも10分/キロで歩けました。


今日は休暇を取っているのでゆっくり休養し、じっくり振り返った後に新たな目標を設定したいと思います。

自分自身で経験したことによる新たな発見も数多くありますし、何よりも楽しく走れたこと、また走りたいと思えたことが大きな財産だと思います。


大会関係者の皆様、いろいろな形で携わっていただいたボランティアの皆様、沿道で応援していただいた皆様、全ての方々に感謝いたします。

そして、大会を走られた皆様、お疲れさまでした。

ブログをご覧になっていただいた皆様にも感謝します。



気象状況(9時→12時・大磯町

天候:晴れ

気温:5→9℃、北北東の風2メートル→東の風3メートル



目標タイム :5時間切り

ネットタイム:4時間54分45秒 (6分59秒/キロ)


食べたもの:アミノバイタル・ゼリー2本、パワージェル4本(持参)、水、梅干、バナナ、飴、チョコレート、レーズン、おにぎり、パン、塩・・・(給水所)


電車代  2720円(横浜-二宮、指定席510円含む)

参加費  10000円

合計    12720円



*写真は左より、『第5回 湘南国際マラソン』完走金メダル、『2010年TOKYOウォーク』金メダル、『2009年TOKYOウォーク』銀メダルです。 コレクションが1つ増えました。