夕方、徒歩数分のスーパーへ買い物のために歩いて行った。
今夜の夕飯は、奧さんのリクエストで‟からし焼き”。
明日は奧さんも仕事が休みなので、食べられる料理。
というのも、なんてったってニンニク臭が強烈な料理なのだ。
そして辛い。でも旨い。そんな料理。クセになる。
今の季節、日中はまだ暑いくらいの時間帯もあるが、夕暮れ時になると、どこからか冬の空気を吹き込んでくるヤツがいる。凛とするほどではないが、ひんやりはある。
店に向かう途中、人がいないのを見計らってマスクをずらしてみた。
もう衝撃的と言っていいほど、人々の暮らしに包まれる実感が素敵だ。
本来の生活は、こうだったのだという、かすれた記憶を思い出す。
どこかでたき火でもやっているかのような、焦げ臭いけど愛おしい匂いもある。
野菜を煮ているのだろうか、家族の笑顔が浮かんでくるような、そんな匂い。
どこからか、おでんの匂いもした。
これは確実におでんだ。日本酒が恋しくなる匂い。
しばし、歩く。
大自然の中のような澄んだ空気ではないが、心安らぐ匂いが充満した街の空気。
もうマスクなんかつけたくないと、正直思う。
街は建物があって、人々がいればいいというものではなくて、何より街の空気感、街の匂いが肝心、だと思う。
どこからか、カレーの匂いが漂ってきた。うまそうだ。
明日はカレーでもいいな。
でも、今日はからし焼きだ。
さて、買うものは、豚バラ肉、豆腐、ネギ、キュウリ、ニンニク、ショウガ。
もちろん、今夜のわが家には、ニンニクの匂いが充満する。
そして、それが外に漏れて街の匂いに一役買うことだろう。
それが日々の、人々の暮らしなのだ。
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