イギリスのブリストル大学の教授ブルース・フッド氏(Bruce Hood)が出版した『The Science of Happiness: Seven Lessons for Living Well 』(「幸せを感じて生きるための7つのレッスン」という感じのタイトル)を今読んでいますが、そこにバイオフィリア(biophilia)という言葉が紹介されていました。

 

バイオフィリアは、ギリシャ語の人生(bio)と愛(philia)から作られた言葉です。人間が持っているとされる自然や生物と繋がりを求める本能的要求のことだそうです。人間は自然に囲まれ、自然を感じることを求める生き物で、自然と触れ合うことで安らぎを感じるという説があります。人間の祖先がもともと原生林の中で暮らしていた記憶に基づく嗜好と言われています。自然を感じ、触れあうことで、人間は幸福感を得て、ポジティブな気持ちになると言われています。これがバイオフィリア欲求。

自然と触れ合うといっても、森や湖に囲まれた田舎に住まないとできないわけではなくて、普段生活している地域でも、自然を感じ、バイオフィリア欲求を満たすことはできるそうです。

公園や緑が多い場所を1時間ほど歩くことでも、偏桃体が活発化するのを防止し、ストレスを軽減するそうで、2万人の大人を対象にした調査結果では、1週間に合計2時間自然の中を歩くことで、ストレス軽減効果が確認できたそうです。この2時間というのは、一度に2時間でもよいし、分割してトータルが2時間でも、どちらでも効果があるそうです。つまり1日に20分程度毎日自然を感じながら歩くことでも、効果があるわけです。


1日20分ならば、愛犬の散歩道を緑が多いコースにしたり、公園を歩いたりすることで、自然に触れあう事は可能だなと思いました。幸い、近所には緑一杯の東大キャンパスがあるし、根津神社もある。上野公園も歩いていける距離である。
バイオフィリア欲求を満たすためにも、1日20分以上は歩こう~。なるべく、緑が多い道を。そう思いました。