Linda Ronstadt



私のブログ‘気楽に行こうよ’の方では、ずっとご紹介してきたリンダ・ロンシュタット。

これは、1969年、70年頃のプレイボーイ主催のテレビ・ショーのようなんですが、

ソロになったリンダの映像です。


リンダ・ロンシュタット。

ボブ・キンメル、ケニー・エドワーズとトリオを組んだ‘ストーン・ポニーズ’解散後、

事実上、ソロになったリンダ。

プロデューサーも、当時のハーブ・コーエン(ティム・バックリィやフランク・ザッパ、

のちに、トム・ウェイツをヒットさせた人)からジョン・ボイランに変わり、

リンダの歌をバックアップする方法を、オーケストラを使わず、バンド編成に変えます。

リック・ネルソンのプロデューサーでもあったボイラン。

その後、リンダのバック・バンドに招集されたメンバーからイーグルスが結成されるのは、

彼のそういった人脈から。

でも、この映像は、その前身のバンド。

詳しくは、わからないのですが、コーベッツと呼ばれるリンダのバック・バンドだと思います。

ベースにジョン・ロンドン。

ドラムスはジョン・ウェア。

この二人はこの後、モンキーズのマイケル・ネスミスが結成する

‘ファースト・ナショナルバンド’(’70-71)に参加しています。

手元だけしか見えないのですが、フィドルを弾いているのは、クリス・ダロウ。

デヴィッド・リンドレーのカレイドスコープや

ニッティ・グリッティ・ダート・バンドにも在籍している。


そして、ギターを弾いているのが、バーニー・レドンです。

ディラード&クラークを脱退後に参加したのがこのリンダのバックバンド。

でも、すぐにイーグルスに繋がるものではなく、この後、バーニーは、しばらく

グラム・パーソンズのフライング・ブリトー・ブラザーズに参加するんです。

参加しているときにリリースされた2作目のアルバム「Burrito Deluxe」は、

カントリー・ロック史に残る名盤といわれています。

71年に脱退して、再びリンダのバックバンドに招集されます。

イーグルス結成時は、すでに髭がトレードマークのようでしたが、

この頃までは、髭のないスッキリした若々しい印象ですよね。

(イーグルス時代も髭がなかったら、何かが変わっていたのかも??

・・・なんて思ってしまいます(笑))






前置きがとても長くなりました(笑)


リンダが歌っているのは、ボブ・ディランの作品「Walkin' Down The Line」


当時、カントリー・ロックを志していたディラン。

カントリー・ロックのパイオニアと云われる、リック・ネルソンに大きな影響を与えました。

カントリー・ロックをリックに薦めたのがボイランでもあります。

(リックのバックバンドにいたランディ・マイズナーも、そこで培ったものを

受け継ぎイーグルスに繋ぐ。)


「Walkin' Down The Line」


リンダがはつらつと元気に歌います。

その歌声にバック・ボーカルで、バーニーが伸び伸びとしたハーモニーを聴かせてくれます。






そして、映像をもうひとつ。

サポート・メンバーが少し変わっているようですが、

別の日の同じTVショーから曲は、「Love Sick Blues」と「「Long Long Time」

最初の映像のディランの曲は、どのアルバムにも収録されていないように思いますが、

こちらの2曲は、彼女のソロ2作目のアルバム「シルク・パース」に収録された曲です。


「ラブ・シック・ブルース」は、アメリカでは馴染みのあるカントリー・ソングで、

皆さん、ノリが良いですよね(笑)

当時の雰囲気が良く表れています。

アルバムでも1曲目に歌われています。


そして、「ロング・ロング・タイム」の映像は、たくさんのシーンでの投稿があるので、

比較的知られているのではないでしょうか?

私が、初めて聴いたのは、彼女のベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」(1968-1976)からでした。

恋に恋した感じの中学生の私には、なんだか良くわからないけれど、

行き場のない切なさを感じながら聴いていたような・・・そんな記憶があります。


「Long Long Time」


ここでは、バーニーのアコースティック・ギターをバックに歌うリンダ。


初期の彼女の名唱です。



~Linda Ronstadt~


ヘッドフォン 『Walkin' Down The Line』









ヘッドフォン 『Love Sick Blue & Long Long Time』