土曜・子供会の役員引き継ぎ、
日曜・自治会班長役員決めがあり、アメンバー記事を一般記事にしました。
昨日、「ハッピーフライト」が放映されていたし、
飛高さんの「秋のパリ」「パリ、その後…」の続編です。
まぁ、その2つと違って⑱禁要素も無いしね。(笑)
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秋だと思っていたパリは、日本人の私にとって極寒の冬だった。
帰国日、搭乗前から頭痛がしていたのだが、離陸したら寒気がきて、私は席でガタガタ震えていた。
「お客さま? ご気分でもお悪いのですか?」
いつの間にか機内食サービスが始まっていたようだ。
キャビン・アテンダントが心配そうに訪ねてきた。
持ってきてもらった体温計で熱を計ると、39度あった。
すると、キャビン・アテンダント用の席に移動させられ、横にならせてもらった。
その後、乗客からお医者さまを募るドクター・コールがあった。
わぁ、なんだかドラマみたい…と、思っていると、程なくして医師が名乗り出てくれた。
疲れから抵抗力が落ちていたようで、風邪だと診断された。
水分を多めにとって、よく休むようにとのことだった。
しばらくして、機長室から連絡があった。
「大丈夫ですか? ○○さん」
受話器の向こうから聞こえる飛高さんの優しい声。
「飛高さん、ごめんさない。 私が飛高さん操縦の飛行機に乗りたいと言ったばっかりに……」
「どうして謝るんですか? 体長不良は誰にでもありますよ。 脈拍が速いと報告を受けているので、呼吸を楽にするために、少し高度を下げますね」
「ええ!? そんなことして大丈夫なんですか?」
「管制搭の許可は得ていますよ。 しいて言えば、少し燃料をくいますが、到着には影響ありません」
「すみません。 あと、それから……」
「はい?」
「今回の医療費は、いつお支払いすればいいですか?」
「ははは。 ○○さん、そんなこと心配しなくていいですよ。 ここでの医療行為はボランティアになり、主にマイレージで謝礼がされます」
「そうなんですね」
「余計な心配はせずに、ゆっくり休んでください。 機内灯、消しますね」
「あっ、飛高さんっ…」
不安からか、私は名残惜しい声を上げてしまった。
「何ですか? ○○さん」
「お仕事中すみません。 あと30秒だけ、飛高さんの声を聞かせてください」
「いいですよ。 なんなら、子守唄でも歌いましょうか?」
飛高さんの言葉に、隣の服操縦士が笑っている。
久しぶりに聞く、飛高さんの甘い歌声は、モーツァルトの子守唄。
「元気になったら、またカラオケ行きましょうね」
夢の中で、飛高さんの言葉を聞いた気がした。
~完~
いちご狩り行ったことある?
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