盛りガール・飛高【スカイ・ララバイ】 | 夏の風☆恵の光

夏の風☆恵の光

息子との事、日々の出来事、旅行記、フィギュア・スケート観戦記などを綴っています。

今週の土日は、バイトに加え、
土曜・子供会の役員引き継ぎ、
日曜・自治会班長役員決めがあり、アメンバー記事を一般記事にしました。

昨日、「ハッピーフライト」が放映されていたし、

飛高さんの「秋のパリ」「パリ、その後…」の続編です。

まぁ、その2つと違って⑱禁要素も無いしね。(笑)


=======================


秋だと思っていたパリは、日本人の私にとって極寒の冬だった。


帰国日、搭乗前から頭痛がしていたのだが、離陸したら寒気がきて、私は席でガタガタ震えていた。


「お客さま? ご気分でもお悪いのですか?」

いつの間にか機内食サービスが始まっていたようだ。

キャビン・アテンダントが心配そうに訪ねてきた。


持ってきてもらった体温計で熱を計ると、39度あった。

すると、キャビン・アテンダント用の席に移動させられ、横にならせてもらった。

その後、乗客からお医者さまを募るドクター・コールがあった。

わぁ、なんだかドラマみたい…と、思っていると、程なくして医師が名乗り出てくれた。


疲れから抵抗力が落ちていたようで、風邪だと診断された。

水分を多めにとって、よく休むようにとのことだった。


しばらくして、機長室から連絡があった。



「大丈夫ですか? ○○さん」

受話器の向こうから聞こえる飛高さんの優しい声。

「飛高さん、ごめんさない。 私が飛高さん操縦の飛行機に乗りたいと言ったばっかりに……」

「どうして謝るんですか? 体長不良は誰にでもありますよ。 脈拍が速いと報告を受けているので、呼吸を楽にするために、少し高度を下げますね」

「ええ!? そんなことして大丈夫なんですか?」

「管制搭の許可は得ていますよ。 しいて言えば、少し燃料をくいますが、到着には影響ありません」

「すみません。 あと、それから……」

「はい?」

「今回の医療費は、いつお支払いすればいいですか?」

「ははは。 ○○さん、そんなこと心配しなくていいですよ。 ここでの医療行為はボランティアになり、主にマイレージで謝礼がされます」

「そうなんですね」

「余計な心配はせずに、ゆっくり休んでください。 機内灯、消しますね」

「あっ、飛高さんっ…」

不安からか、私は名残惜しい声を上げてしまった。

「何ですか? ○○さん」

「お仕事中すみません。 あと30秒だけ、飛高さんの声を聞かせてください」

「いいですよ。 なんなら、子守唄でも歌いましょうか?」

飛高さんの言葉に、隣の服操縦士が笑っている。


久しぶりに聞く、飛高さんの甘い歌声は、モーツァルトの子守唄。

「元気になったら、またカラオケ行きましょうね」

夢の中で、飛高さんの言葉を聞いた気がした。


~完~


いちご狩り行ったことある?

▼本日限定!ブログスタンプ

あなたもスタンプをGETしよう