今日届いたお祝い用のお酒「開運 伝 波瀬正吉大吟醸」。
杜氏の名を冠した初めてのお酒だと言われている。
波瀬正吉翁(1932年~2009年)は能登杜氏四天王の筆頭と称され、静岡の土井酒造場の杜氏を30年に亘って務めた。波瀬杜氏亡き後、長くその薫陶を受け技術を受け継いだ若き蔵人たちが酒造りの伝統を守っているという。
その人亡き後も名前がついたものは残り、魂は引き継がれていく。
こういうのに結構弱い。
けれど一方、自分自身は何者でなくてもよいし、時と共に忘れ去られる存在で良いとも思う。
春になると人々に手放しで愛でられる桜も良し、道端でひっそりと咲く野スミレも良し。
ただ今を精一杯、淡々と咲いている、それだけだからこそ美しい。
自分が自分の裡にあるものを信じてあげられたら、もうそれで満ちている。
「自分を信じる」・・若い頃はこれが全く出来ず、常に自己嫌悪のカタマリだった。
歳を重ね、ようやくかな。
まだまだこれからだけれどね。